2022年3月26日 (土)

「池や小川の植物」 中川逢吉 岩崎書店 昭和33年 その3

6.タヌキモ・ムジナモ(虫を捕えて生活する水草)
  タヌキモは・・・葉が変わってできた小さなふくろが・・・ふくろの
           口はただ内方のみ
に開く戸があり・・・

  ムジナモは・・・虫の捕え方はぜんぜんちがっている。・・・毛に虫
           がふれると葉はそのまん中を折り目にして、た
           だちに閉じて・・・

7.クロモ・フサモ・マツモ(キンギョばちに沈めてたのしむ水草)
  クロモ ・・・葉が6~8まいぐらいずつ集まってくきの節のまわり
         に・・・
  フサモ ・・・4まいの葉が節のまわりに・・・
  マツモ 一節に10まいばかりの葉がつき・・・

  研究1.くきに管をつけ息をふきこむ
  研究2.くきをわ切りにして観てみる
  研究3.重曹をとかした水にクロモを沈め、あわが出ることを観る

8.ミズオオバコ・エビモ・ヒルムシロ・ササバモ・ヤナギモ
                                ・セキショウモ
  (A)ミズオオバコ
  (B)エビモ
  (C)ヒルムシロ 葉はさじ形でややタケの葉に似ている
  (D)ササバモ 葉のふちが波状
  (E)ヤナギモ ササバモより葉が細い
  (F)セキショウモ め花とお花とは別のかぶにできる
             お花は水中につかった短いじくについている

9.コウホネ
  研究 葉のえの切口に水を押しこむ

10.ハス
  研究1.葉がろう質でおおわれている
  研究2.葉を水の中につけて、強くこする
  研究3.塩化コバルトを使った表面の気こうを観察
  研究4.スンプ法により葉の表と裏をくらべる
  研究5.葉のえと表面からいきをふきこむ ※柄
  研究6.葉の中央にワセリンを塗りいきをふきこむ
  研究7.えをみっぺいびんに入れて空気を抜く
  研究8.葉の裏がわの表皮をはいで、すきまを観る

  花は散るまでに4日ぐらいかかる
  かたくのあなには1こずつのめしべがはいっている ※果託
  ハスのみは種ではない ※実
  地下けいは花期がすんでから太りはじめる

11.ハスにきわめてよく似た水草
  スイレン 真ん中に近い花びらはおしべへと移り変わる

12.クワイ・オモダカ
  いもは地下けいの枝が長くのびて、その先がふくらんでできる
  いもにつく毛は葉が変わってできたもの

13.ヨシ・ガマ・フトイ・ショウブ
  ヨシ 別のなまえをアシ
  ガマ ほの下はめ花 ※穂
  フトイ、イ、シチトウイの話
  ショウブとアヤメ、ハナショウブは花がちがう

14.研究発表会
  (A)雄一の発表
  (B)すみ子の発表

以上でこの本の紹介は終わりです。


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西暦1958年=昭和33年
関連書
「池や川の植物研究」 藤澤六馬 研究社 昭和16年
「水草園芸」近藤龍雄 加島書店 昭和38年
「水草 栽培と楽しみ方」立花吉茂 文研出版 昭和46年

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2022年3月20日 (日)

「池や小川の植物」 中川逢吉 岩崎書店 昭和33年 その2

カバーと表紙
 スイレンの白黒写真

遊紙
 表紙裏と一体でスイレンとオモダカのイラスト、裏表紙の裏も同じイ
 ラスト


 ハスなど水辺の彩色画

はしがき
 すみ子、雄一、ゆみ子、三郎、まり子たちはそうだんして「水草の観
 察とさいばいのしかた」を研究することにした。
 ・・・近所に佐藤先生がいらっしゃることで、・・・ていねいに教えてく
 ださるからである。・・・

  この本は佐藤先生のかわりをつとめ、これから水草を研究しようと
 する少年少女たちのための手引となり、また参考書にもなるように
 書いたつもりである。・・・
   昭和29年7月10日 広島で 著者


 1.研究の計画
 1.採集
  家人への連絡、雨上がり、採集用具

 2.観察
  (A)川の様子を観る
  (B)水面、水中などの生活を観る
  (C)増え方を観る
  (D)栽培
  (E)押し葉
  (F)名前を調べる方法
  (G)発表会

 2.ヒシ
  葉の様子、浮袋、花、実
  研究
   切ったトチカガミの浮袋を押すと
   走りつる、花

 3.ホテイアオイ・ミズアオイ・コナギ
  ホテイアオイ
   浮袋を切りスタンプで観察、花、原産国

  ミズアオイ・コナギ
   コナギの別名はササナギ
   葉の形、花

 4.ウキクサ
  葉状体と根の先
  研究1.つぶしてみる ※イラストに藤沢六馬氏著書を掲載
  研究2.葉状体の特性
  研究3.葉状体の浮き方の実験
  研究4.水道水と生息地の水での増え方
      アオウキクサと根の本数の違い

 5.サンショウモ・アカウキクサ・デンジソウ(水の中で育成するシ
  ダの仲間)
  研究、葉の表と裏を比較
  これらは花が咲かず、ほうしで増える


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西暦1958年=昭和33年
関連書
「池や川の植物研究」 藤澤六馬 研究社 昭和16年
「水草園芸」近藤龍雄 加島書店 昭和38年
「水草 栽培と楽しみ方」立花吉茂 文研出版 昭和46年

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2022年3月12日 (土)

「池や小川の植物」 中川逢吉 岩崎書店 昭和33年

「池や小川の植物」 中川逢吉 岩崎書店 昭和33年4月30日発行 A5判 P.50 定価150円

 本書は岩崎書店から出版された「少年の観察と実験文庫」叢書の1冊で、以前紹介した「池や川の植物研究」藤澤六馬 研究社 昭16を参考にしているようで、本書に掲載のイラストも同本から採用している旨の記述があります。

 著者の中川逢吉氏は中学教師を経て広島大学で教鞭をとっていたことが著者紹介に書かれています。NETで調べると名前は「ほうきち」と読むようです。

 内容は氏が中学校の先生であったこと、文中の漢字の使い方、イラストの制服から対象は中学生で、5人の生徒と先生のやり取りで書かれています。

 1ページ毎にイラストが描かれ、ほんの少し白黒写真が掲載されています。

 浮草の葉が葉と茎が一緒になったもの(葉状体)であること、クワイのいも(球茎)が地下けいの先に出来ること、ガマの茶色い穂が雌しべであることなど、知りませんでした。

 本書は古書界ではあまり見かけない1冊で、手元の本は杉並区からの入手です。

【構成】
カバー
表紙
遊紙

はしがき
もくじ
 はしがき
  1.研究の計画
  2.ヒシ
  3.ホテイアオイ・ミズアオイ・コナギ
  4.ウキクサ
  5.サンショウモ・アカウキクサ・デンジソウ(水の中で育成するシダ
   の仲間)
  6.タヌキモ・ムジナモ(虫を捕えて生活する水草)
  7.クロモ・フサモ・マツモ(キンギョばちに沈めてたのしむ水草)
  8.ミズオオバコ・エビモ・ヒルムシロ・ササバモ・ヤナギモ・セキショ
   ウモ
  9.コウホネ
 10.ハス
 11.ハスにきわめてよく似た水草
 12.クワイ・オモダカ
 13.ヨシ・ガマ・フトイ・ショウブ
 14.研究発表会

著者紹介
先生方と父兄のみなさまへ
奥付

少年の観察と実験文庫 全100冊
中学生の理科全集 全18巻

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西暦1958年=昭和33年
関連書
「池や川の植物研究」 藤澤六馬 研究社 昭和16年
「水草園芸」近藤龍雄 加島書店 昭和38年
「水草 栽培と楽しみ方」立花吉茂 文研出版 昭和46年

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2021年4月10日 (土)

マシジミとガシャモクに関する調査研究報告集 手賀沼にマシジミとガシャモクを復活させる会 平成17年 その5

水生植物の物理的存在が透明度向上に果たす役割
                  林紀男・浅枝隆・稲森悠平 P.53~
 執筆者の浅枝隆は埼玉大学大学院理工学研究科

 1 はじめに
  抽水植物の茎部や沈水植物、杭など水塊中に存在する物理構
  造物が、その物理的存在からミジンコやワムシなどの濾過摂食
  者現存量に及ぼす影響、すなわち、水中構造物が植物プランクト
  ン-動物プランクトン-プランクトン食魚類の食物連鎖系にいかな
  る影響を及ぼし、透明度に影響するかを明らかにする

 2 実験方法
  2.1実験機材
   コンクリート池1.5m×1.0m×0.8m
   物理構造物 疑似水生植物としてひも状接触材バイオコード

  2.2実験条件
   6基の水槽
   井戸水とため池の池水4リットル
   10尾のモツゴの有無
   バイオコードの密度

  2.3測定項目
   全有機炭素、溶存性有機炭素、全窒素、溶存性窒素、全リン、
   溶存性リン、透視度、付着生物量、浮遊生物量、浮遊生物相、
   付着生物の活性度

 3 結果
  3.1透視度
   魚不在系では2週目で向上し約2ヶ月で約140cm
   在系では6週目から始まり、約4ヶ月で約120cm

  3.2付着生物
   魚不在系では2ヶ月目で約7~8mgDryWgt・cm3となり安定
   在系では4ヶ月目で6mgDryWgt・cm3となり安定

  3.3浮遊生物
   魚の有無よりひも状接触材により高くなった

  3.4窒素・リン濃度
   いずれもひも状接触材により低くなった
   魚存在系の方が低くなった

  3.5付着生物のATP活性
   1年後に測定
   魚存在系の方がATP活性量を高めた

 4 考察
  ひも状接触材を充填した実験系でダフニアなどの大型ミジンコ
  ひも状接触材がない方はボスミナなど小型ミジンコ
  水中物理構造物によりダフニアなど大型濾過摂食者が透明度に
  寄与している

 5 おわりに
  富栄養化したため池に地域遺伝情報を尊重した水生植物の株数
  を確保は難しい
  ひも状接触材が付着生物現存量を高めることが明らかなため活
  用も必要

 謝辞
 参考文献

遠隔地調査の足跡 林紀男 P.59~
 1 はじめに
  手賀沼にマシジミとガシャモクを復活させる会が全国調査した情
  報を整理する

 2 遠隔調査の足跡
  日本地図に調査地点と訪問大学・研究機関を図示
  1997(H9)~2002(H14)までの調査や訪問場所の一覧表掲載

第7回「手賀沼流域フォーラム」を終え、会の活動を振り返って
                        副会長中島一郎 P.61~
 イベントで展示したガシャモク、ササバモ、インバモをそ育てたら
 シャモクが一番デリケートと感じた
 マシジミを水槽で飼育した際、手賀沼の汚濁水が浄化された

手賀沼にマシジミとガシャモクを復活させる会の活動について
                          竹中真理子 P.63~
 平成15年3月29日「手賀沼ビオトープ報告会」での報告に加筆

 会の発足
 手賀沼流域におけるマシジミなどの生息状況調査
 マシジミ・ガシャモク培養実験
 親水広場のビオトープ(水辺生態園)作り
 **橋ガシャモク自生地
 手賀沼流ビオトープ・ガシャモク池

会則

以上で紹介は終わりです。

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西暦2005年=平成17年

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2021年3月28日 (日)

マシジミとガシャモクに関する調査研究報告集 手賀沼にマシジミとガシャモクを復活させる会 平成17年 その4

二枚貝マシジミの懸濁物ろ水能力 瀧和夫・松島眸 P.37~
 執筆者の瀧和夫は所属不記載
       松島眸は次報告に記載あり
        ---メモ---
         眸=ひとみ

 1 研究背景・目的
  富栄養化湖沼の底泥層付近は溶存酸素不足で底生生物の生息
  が困難
  底生生物の中でもとくに手賀沼の固有種である二枚貝の"マシジ
  ミ"のろ水作用に着目した

 2 試験方法
  9Lのビーカー4個に生息密度が0、140、350、700個/m2のマシジ
  ミ投入
  2週間の変化を観察
  水質分析項目はChl-a濃度、濁度、PH、DO、N、C

 3 試験結果と考察
  試験項目のグラフ掲載
  Chl-a濃度は生息密度が高いほど速く減少。捕食により増殖を抑
  制している
  濁度もChl-a濃度と同様。微細な浮遊片もろ過されいる。Chl-a濃
  度との相関係数は0.89。

  PHは低下。植物プランクトン補食により光合成反応を抑制。
  DOは呼吸による溶存酸素を消費し低下。

  Nのうち固形性窒素は減少傾向。植物プランクトンに含有される固
  形性窒素成分を捕食したため。溶解性窒素成分は密度が高いほ
  ど上昇。マシジミからの排泄物による。また全窒素成分は密度
  140時は減少するが700時は増加した。

  Cのうち固形性炭素成分は固形成分摂取により減少し溶解性炭
  素成分は生息密度が高いほど減少。
  
 4 まとめ
  植物プランクトンの補食によりプランクトン増殖が抑制される
  生息密度を140個/m2以下でマシジミによる排泄物の影響も少な
  い

 研究報告の経緯

二枚貝タイワンシジミの濾水速度に及ぼす環境因子の影響
           
林紀男・松島眸・古丸明・稲森悠平 P.47~
 執筆者の松島眸は日本大学工学部土木工学科
       古丸明は三重大学生物資源学部土木工学科

 1.はじめに
  ・・・近縁の外来種であるタイワンシジミ(Corbicula fluminea)・・・
  ヤマトシジミの輸入流通経路に乗じて帰化し・・・在来種マシジミ
  を駆逐する勢いである。両種は、雌雄同体の卵胎生で・・・同一種
  の地域差(同種異名)ではないかとも指摘されている。

  ・・・マシジミの殻内側が濃紫色を呈するのに比較して、タイワン
  シジミは殻内側の色彩が薄赤色~無色まで多様性に富み・・・
  見から両種を区別することが非常に困難である。

  ・・・環境因子がタイワンシジミの濾水速度に及ぼす影響について
  実験水槽を用いて検証し、同様の培養実験を実施したマシジミと
  比較検討することとした。

 2.実験方法
  2.1 タイワンシジミ
   千葉県印西市亀成川水系から採取

  2.2 培養実験
   基本条件と設定範囲
   濾水速度の算定法
   緑藻類の培養法

 3.結果
  水温35度以上でも活動、マシジミは停止、5度以下では両種低下
  するがマシジミの方が著しい

  PH4.2では両種とも著しく阻害、PH5.2~8.7では影響がない、
  PH9.2~9.7ではマシジミの低下が著しい

  塩分濃度はマシジミでは5PSUを超えると低下、10PSU以上で停
  止、タイワンシジミ10PSUでも維持、12PSUで阻害

  溶存酸素濃度3mg/lで両種低下するがマシジミの方が著しい

  食物源濃度による影響は両種変わらず

  底質粒度径による影響は両種変わらず

 4.考察
  水温から冬季マシジミは底質中に深く潜行する時もタイワンシジ
  ミは底質表層に滞在する

  アオコが異常増殖したアルカリ性水域や湧水の硝酸性窒素濃度
  が高い酸性水域でタイワンシジミが優先化

  海水(35PSU)が28%混合する水域でも生息区可能であることを示
  唆

  夏季の高水温条件下で底泥直上部の溶存酸素が枯渇して無酸
  素状態でも増殖可能

 5.まとめ
  考察の内容を簡潔に記述

 6.今後の展望・課題
  二枚貝のシジミ類は、このアオコを濾過捕食することにより透明
  度向上に大きく貢献する事が知られている。

  マシジミが多くの生息地においてタイワンシジミに置き換わりつつ
  ある現状は広く認識されていない

  全国網羅的なタイワンシジミの生息調査が必要
  植物プランクトンの種類、界面活性剤の影響。硫化水素耐性、捕
  食の影響

 謝辞
 参考文献

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西暦2005年=平成17年

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2021年3月21日 (日)

マシジミとガシャモクに関する調査研究報告集 手賀沼にマシジミとガシャモクを復活させる会 平成17年 その3

ガシャモク再生 星野保 P.19~
 手賀沼ビオトープの一角にガシャモク池の概要、経年変化、釣り人
 による魚等の放流
 ※文中から星野氏は復活させる会の会長らしい

手賀沼流域における水生植物の生息状況
                
 林紀男・横林庸助・星野保 P.23~
 執筆者の林紀男氏は千葉県立中央博物館環境科学研究所
     横林庸助氏は千葉県立中央博物館友の会
     星野保氏は手賀沼にマシジミとガシャモクを復活させる会

 1.はじめに
  ・・・近年において手賀沼流域での水生生物の生息情報を網羅的
  にまとめた成果は認められず・・・市民の手により手賀沼流域の
  生物相調査を実施し・・・

  手賀沼の諸元(平成9年度)を掲載

 2.手賀沼水系の生物相調査方法
   平成9年度から平成11年度の3年
   流域は148km2、流域図を掲載
   会員の共同調査と有志が随時行う個別調査

 3.調査結果
  貝類、甲殻類、水生昆虫、魚類、貧毛類、沈水植物、抽水植物を
  流域図に記入し掲載、貴重種は乱獲防止のため掲載しないとの
  こと

  水生植物、魚類、貝類についての調査結果を概説

 4.今後の展望・課題
  新聞報道による乱獲、来訪者によるゴミの散乱など広報の難しさ
  10年ごとの調査による戸籍簿の蓄積

 謝辞
 参考文献

二枚貝マシジミの濾水速度に及ぼす環境因子の影響
         
林紀男・村上和仁・藤本尚志・稲森悠平 P.31~
 執筆者の村上和仁は千葉工業大学工学部
     藤本尚志は東京農業大学応用生物科学部
     稲森悠平は独立行政法人国立環境研究所循環型社会形成
            推進・廃棄物研究センター

 1.はじめに
  ・・・シジミ貝の研究に関しては、水産養殖の対象とされるヤマト
  シジミやセタシジミが中心であり・・・マシジミの生態について
  は・・・系統進化論や生理学的研究によるものが多く・・・ここで
  は・・・環境因子がマシジミの濾過速度に及ぼす影響について実
  験水槽を用いて検証することとした。

 2.実験方法
  2.1 調査対象マシジミ
   ヤマトシジミ、セタシジミ、マシジミの特徴一覧表を掲載
    分布、発生、染色体数、殻表、殻内面

  2.2 調査対象地区
   4箇所を観測地点
   水温、PH、塩分濃度、溶存酸素濃度、TOC(総有機性炭素濃
   度)、T-N(全窒素濃度)、T-P(全リン酸濃度)、食物源としての植
   物プランクトン濃度、底質の粒度

  2.3 培養実験
   基本条件と設定範囲
   濾水速度の算定法
   緑藻類の培養法

 3.結果
  3.1 手賀沼流域調査
   4地点の溶存酸素濃度の年間推移(1998/4~2000/3)グラフを
   掲載
   差異を説明

  3.2 培養実験
   水温 0度以下、35度以上で停止
   PH  PH4.2で停止
   塩分濃度 5psuを超えると低下、10psuで停止
   溶存酸素濃度 3mg/l以下で低下
   プランクトン濃度 徐々に低下する
   底質の粒度 影響なし

 4.考察
  溶存酸素濃度 4地区のうちマシジミが生息しない1地区は嫌気
            条件が2週間以上継続しかつ20~25度に達する
            ため生残できないと推察される。

  水温 手賀沼流域の水路は夏期でも30度以下、冬期5度以下に
      底泥に潜行

  塩分濃度 河口堰や水門で淡水条件が確保されている

  植物プランクトン濃度 手賀沼流域調査では最小でも2μgChl/l
                が確保されている
  底質の粒度 粒度より底質のしまり具合が生残に影響するので、
          よって水生植物まわりに多い

 5.まとめ
  最も影響するのが底泥直上の溶存酸素濃度であることが明らか
  になった

 6.今後の展望・課題
  以下の必要性
  植物プランクトンの種類、界面活性剤濃度、硫化水素耐性
  魚類、鳥類の補食影響
  タイワンシジミ生息拡大要因

 謝辞
 参考文献

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西暦2005年=平成17年

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2021年3月 6日 (土)

マシジミとガシャモクに関する調査研究報告集 手賀沼にマシジミとガシャモクを復活させる会 平成17年 その2

発刊の辞 星野保 P.1
 ・・・戦后の政策により、沼は干拓され面積が半分と小さくなったう
 え・・・生活排水の放流により、手賀沼は急速に汚れ・・・

 この環境悪化を憂い・・・平成9年4月29日に・・・「手賀沼にマシジミ
 とガシャモクを復活させる会」が誕生した。・・・

埋土種子から蘇ったガシャモク 林紀男 P.5~
 1.ガシャモクとは
  ガシャモク(学名:Potamogeton dentatus)は、ヒルムシロ科に属す
  る多年生の沈水植物です。

  ・・・葉を互生させますが、花茎の出る葉だけは偽対生葉となりま
  す。・・・ササバモと似ていますが、葉柄がほとんどないかあっても
  1cm以下と著しく短い・・・ガシャモクとササバモの雑種としてイン
  バモが知られています。・・・

 2.ガシャモクの分布
  ・・・手賀沼流域と**県**市***に位置する「***池」
  の2地域に限られています。・・・

  中華人民共和国の雲南省西部に位置するアルハイ湖は、ガシャ
  モクの生育密度が高い場所として知られています。・・・

 3.手賀沼水系のガシャモク
  ・・・1970年以降は生育が確認出来なくなりました。

  ・・・1996年から市民有志(手賀沼にマシジミとガシャモクを復活さ
  せる会)により・・・2年間で41回の調査を実施し・・・1998年までに
  ガシャモクが自生している場所を見出す事ことができました。・・・

 4.ガシャモク生育地の保全
  ・・・千葉県と我孫子市は、沼**の***に手賀沼ビオトープを
  創り・・・池造成にともなう表土掘削により埋設種子からガシャモク
  をはじめ・・・沈水植物群落が形成されました。・・・

  他に千葉県による手賀沼水辺生態園、国土交通省利根川下流
  河川事務所による再生池も紹介。

  ・・・ガシャモクの天敵であるアメリカザリガニやウシガエルのオタ
  マジャクシを人海戦術で排除・・・

 5.ガシャモク保全の問題点
  心無い盗掘、入手不明瞭販売株自然定着による遺伝的撹乱の
  話
  タイワンシジミによる占拠の話

 6.おわりに
  富栄養化による透明度悪化の影響の話
  上海の太湖におけるササバモの適応能力の
  話

手賀沼の再生池について 山口昌利 P.11~
 執筆者は国土交通省利根川下流河川事務所 広域水管理課

 1.ガシャモク再生池について
  平成9年10月手賀川拡幅工事による水たまりで、埋没種子発芽
  によりガシャモク確認、平成12年度には確認出来なかった。

  平成14年3月に高水敷に再生池、**機場に保全池を整備

 2.再生池の概要
  再生池2箇所と保全池の大きさ、水深、構造、水の供給源の一覧
  表を掲載

 3.生育調査の状況
  平成14年8月26日に会と事務所で調査
  1).調査場所
   再生池(住所記載)
  2).調査方法
   ポンプは排水後の目視、水中目視
  3).調査結果
   9種確認(種名は記載)

 4.底質・水質の状況
  1).再生の底質調査結果
   再生池2箇所の底質調査結果箇所を平成15年7月に調査
   粒度組成、COD、硫化物、T-N(総窒素)、強熱減量、T-P(総リ
   ン)のグラフを掲載
  2).再生池の水質調査結果
   再生池2箇所と保全池を平成14年4月~平成15年8月に調査
   水温、PH、DO、濁度、透明度のグラフを掲載

 5.今後の方針 ※ここでは4章と誤植
  下流川再生池と保全池で沈水植物の減少
  会、市民団体、学識経験者の意見を聞きながら継続的に行う

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西暦2005年=平成17年
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2021年2月28日 (日)

マシジミとガシャモクに関する調査研究報告集 手賀沼にマシジミとガシャモクを復活させる会 平成17年

マシジミとガシャモクに関する調査研究報告集 手賀沼にマシジミとガシャモクを復活させる会 平成17年3月発行 A4判 P.65

 マシジミに興味を持っていた時期に見つけた本で、ガシャモクにも惹かれ入手しました。単一種の本が少ない中、報告書ではありますが貴重な一冊だと思います。

 千葉県北西部にある手賀沼流域における調査や研究で、内容はガシャモクとマシジミの報告が半々ぐらいで、マシジミの方は研究者レベルです。

 マシジミがタニシと同じで卵胎生とは知りませんでした。因みにヤマトシジミとセタシジミは卵生とのことです。

 一方、生息地域を広げているタイワンシジミはマシジミと同じ卵胎生で、殻内側の色には差異があるものの、外見での識別は困難とのことです。

 本の作りは表紙はレザック紙で紙質も良くカラー写真も掲載されていますが、研究報告であるため多くのグラフも掲載されています。

 刊行の辞に原稿は国土交通省利根川下流河川事務所、出版費はアムウェイによると記してあります。

 なお手賀沼水環境保全協議会のHPによると、本会は平成28年度に解散したとの事です。

 業者やアクアリストによる盗掘について言及し、重要種の分布図も不掲載としているので、ここでは一部地名を伏せ字にしました。

 この報告書は古書界にほとんど出ません。手元の書は千葉市の古書店から入手しました。


【構成】
発刊の辞
目次
 埋土種子から蘇ったガシャモク 林紀男
 手賀沼の再生池について 山口昌利
 ガシャモク再生 星野保
 手賀沼流域における水生植物の生息状況
             林紀男・横林庸助・星野保
 二枚貝マシジミの濾水速度に及ぼす環境因子の影響
             林紀男・村上和仁・藤本尚志・稲森悠平

 二枚貝マシジミの懸濁物ろ水能力
             瀧和夫・松島眸 ※メモ 眸=ひとみ
 二枚貝タイワンシジミの濾水速度に及ぼす環境因子の影響
             林紀男・松島眸・古丸明・稲森悠平

 水生植物の物理的存在が透明度向上に果たす役割
             林紀男・浅枝隆・稲森悠平
 遠隔調査地の足跡 林紀男
 第7回「手賀沼流域フォーラム」を終え、会の活動を振り返って
             中島一郎
 手賀沼にマシジミとガシャモクを復活させる会の活動について
             竹中真理子
 会則

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西暦2005年=平成17年

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2020年2月 1日 (土)

植物の自然誌「プランタ」 特集:湿原と植物 2003年7月 第88号 研成社 その3

高層湿原ミズゴケ 北川尚史 P.20~
 執筆者は当時、奈良産業大学

 高層湿原
  ・・・栄養塩類の乏しい寒冷の地に発達する。ミズゴケ湿原とも呼
  ばれ・・・自らの遺体を下に堆積しながら上へ上へと成長を続け
  る。・・・周辺部よりも高く盛り上がるので「高層」と呼ばれる・・・

  ボッグ(bog)とフェン(fen)の説明

  ・・・高層湿原はまた強度の酸性を示す。地下水によるアルカリ塩
  類が供給されず、また腐植酸などの酸性物質が流されることもな
  く、その場に滞留するためである。・・・表面の水のpHは3.0~4.5
  である。

  ・・・地下部はつねに水で潤って嫌気的な状態にある。・・・

  泥炭(ピート)形成の説明
  霧ヶ峰湿原お八島ヶ原の話

 ミズゴケ
  ・・・世界に約300種、日本に約45種が知られている。・・・ミズゴ
  ケは炭酸カルシウムによって生育が阻害されるので石灰岩地域
  にはほとんど分布しない。

  構造の解説

  ・・・乾燥重量の20倍もの多量の水を蓄えることができるという性
  質と、抗菌性をそなえて腐りにくいという性質に基づき、ミズゴケ
  はランや湿性植物の栽培の用土として利用される。・・・

湿原とイ 宮本太 P.27~
 執筆者は当時、東京農業大学・農学部

 ・・・イグサの栽培主要産地である熊本、福岡、広島、岡山県の方
 なら・・・

 イとは
  ・・・イグサ科はユリ科植物に近縁なものである。・・・ユリ科の多く
  が・・・虫媒花・・・イグサ科の・・・風媒花・・・

  ・・・日本には・・・イグサ属とスズメノヤリ属Luzulaの2属のみが自
  生して・・・

 日本のイグサ
  ・・・帰化種を除き28種が認められる。・・・本州の低地で見られる
  ものは・・・11種である。・・・

  宮崎県高鍋湿原の話

 ヒマラヤのイの仲間たち
  トムソニーイ(Juncus thomsonii)の話

南米チリにコケシノブを求めて2 浅川毅守 P.57~63
 北を目指す
 発見 Hymenophyllum fuciforme
 希少種を求めて

以上でこの雑誌の紹介は終わりです。


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西暦2003年=平成15年
関連書
植物の自然誌「プランタ」 特集:水草 1994年5月 第33号 研成社
植物の自然誌「プランタ」 特集:水辺の植物たち 1999年7月 第64号 研成社

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2020年1月29日 (水)

植物の自然誌「プランタ」 特集:湿原と植物 2003年7月 第88号 研成社 その2

表紙 カラー写真
 ミジバショウ

口絵 カラー写真
 エゾカンゾウ、サワギキョウ、ミズバショウ、トムソニーイ

湿原と植物・湿原の植物 辻井達一 P.4~
 執筆者は当時、国際湿地保全連合日本委員会

 湿原と植物
  湿原は植物で出来ている。・・・まったく土が含まれていないわけ
  ではないが、・・・植物の遺体が分解不完全のまま堆積したもの
  が大部分である。

  ・・・湿原というのは厳密には淡水によって涵養される湿地を指す
  のだが・・・

  ・・・湿原(少し広く湿地)は、・・・水面も含まれる・・・

  ・・・ヨシは丈が高いし、根も広く張るので田の植物を断然、圧倒
  する。ヨシの密生した群落の中ではほとんど田の植物が文字通り
  出る余地がない。・・・

  低位泥炭、底層湿原、中間湿原、高位泥炭、高層湿原の成り立
  ち方の説明

 湿原の植物
  種名を羅列して解説
  幌向(ほろむい)湿原の話

  ・・・食虫植物のあることも特徴的だ。これは貧栄養な条件にもよ
  る。・・・

  食用になる植物の話
   ・・・ツルコケモモは北アメリカではクランベリーで・・・クロミノウ
   グイスカグラは・・・これはハスカップあるいはハシカップと呼ん
   で・・・

湿原の分布と保全 北沢克巳 P.11~
 執筆者は当時、環境省生物多様性センター

 はるかな尾瀬・・・遠い湿原?
  ---メモ---
   燧ヶ岳=ひうちだけ

 自然環境保全基礎調査
  自然環境保全法第4条が根拠法である話

 湿原の分布
  調査としての湿原要件を記述
  湿原区分の定義を記述

 湿原の変遷
  現存植生図の話
  ・・・湿原の国土全体に占める割合はわずか0.4%弱にすぎな
  い。・・・

 湿原を変化させる要因
  直接的な改変
   土地利用による

  湿原内外での開発行為の影響
   地下水位低下による

  オーバーユース
   人の立ち入りによる

  人間生活との関わりの変化による影響
   ヨシなどが利用されなくなったことのよる

  侵入生物等による質的変化
   シカによる

  地球規模の環境変化による影響
   温暖化、酸性雨による

 湿原を保全するために
  公開された調査報告の利用
  条約、国内法、ナショナルトラスト

 おわりに
  生物多様性国家戦略の話など


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西暦2003年=平成15年
関連書
植物の自然誌「プランタ」 特集:水草 1994年5月 第33号 研成社
植物の自然誌「プランタ」 特集:水辺の植物たち 1999年7月 第64号 研成社

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