「淡水産のエビとカニ」 鈴木廣志 佐藤正典 西日本新聞社 平成6年
「淡水産のエビとカニ」 鈴木廣志 佐藤正典 西日本新聞社 平成6年3月21日発行 B6判 P.137 定価1000円 かごしま自然ガイドシリーズ
カラー写真は口絵に5葉掲載され、種の解説で種毎に標本のような白黒写真1葉が添えられいますが、多くはイラストであり図鑑的に眺める本ではありません。また紙質からフィールドでは耐えられません。
執筆者は当時、鹿児島大学の助教授と助手であるため解説は学術的ですが、文は平易に書かれ専門用語にはフリガナも打ってあり、また巻末の用語解説は平仮名での索引が記述されていて、大人から中学生ぐらいまで楽しめそうです。ただし種解説の形態の項は学術的です。
また採集用具の項ではアミ、飼育器具、薬液などの価格も記述されています。
生物学の用語はなんとなく読んでしまいますが、「両側回遊」は「りょうがわ」ではなく「りょうそく」と読むように、本書は正しい読み方を知るいい機会だと思います。
本書は古書界ではよく見かけますが、売り切れが多いので出会ったときに買うのがいいと思います。手元の本は福岡市の古書店から入手しました。
【構成】
表紙 ※カバーはない
本書の特色
扉
口絵 ※目次も兼ねている
目次
はじめに
(1)エビ・カニ類とはどんな生き物 ※本来の章番号はローマ字
1.エビ・カニ類の体の特徴
2.脱皮
3.雄と雌の体の違い
エビ類における違い/カニ類における違い
4.食性
5.繁殖の特徴
6.生活史の概略
(2)エビ・カニ類お生活と分布
1.エビ・カニ類のすみ場所
上流部の様相/中流部の様相/下流部の様相
2.エビ・カニ類の一生
陸封種/両側回遊種
3.流程分布
4.地理的分布
エビ類の地理的分布/北方系種/南方系種/サワガニ類の
地理的分布
5.エビ・カニ類の生息環境におよぼす人間の影響
土木工事について/水質汚染について/放流について
(3)人間生活との関係
(4)エビ・カニ類を観察してみよう
1.エビ・カニ類の生活環境を調べよう
物理的環境/科学的環境
2.採集と飼育の仕方
採集の仕方/飼育の仕方
3.標本のつくり方
液浸標本/乾燥標本
4.用具の入手方法
(5)エビ・カニ類の名前を調べよう
鹿児島県の淡水産のエビ・カニ類の検索表
各種の解説(形態・生態・分布)
鹿児島県の淡水産のエビ・カニ類の分類表
用語解説
主要な参考文献
索引
エビ・カニ談話室
鹿児島県の生物地理的面白さ
トカラ列島の不思議
エビ・カニ類の色彩
無農薬の水田のまわりにエビ類がもどってきていないだろうか?
エビ・カニ類の殻はからだにいい?
はじめに
謝辞
奥付
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西暦1994年=平成6年
関連書
「faura」ファウラ 2006 SUMMER No.12 特集「ニホンザリガニ」2006年
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