マシジミとガシャモクに関する調査研究報告集 手賀沼にマシジミとガシャモクを復活させる会 平成17年 その5
水生植物の物理的存在が透明度向上に果たす役割
林紀男・浅枝隆・稲森悠平 P.53~
執筆者の浅枝隆は埼玉大学大学院理工学研究科
1 はじめに
抽水植物の茎部や沈水植物、杭など水塊中に存在する物理構
造物が、その物理的存在からミジンコやワムシなどの濾過摂食
者現存量に及ぼす影響、すなわち、水中構造物が植物プランクト
ン-動物プランクトン-プランクトン食魚類の食物連鎖系にいかな
る影響を及ぼし、透明度に影響するかを明らかにする
2 実験方法
2.1実験機材
コンクリート池1.5m×1.0m×0.8m
物理構造物 疑似水生植物としてひも状接触材バイオコード
2.2実験条件
6基の水槽
井戸水とため池の池水4リットル
10尾のモツゴの有無
バイオコードの密度
2.3測定項目
全有機炭素、溶存性有機炭素、全窒素、溶存性窒素、全リン、
溶存性リン、透視度、付着生物量、浮遊生物量、浮遊生物相、
付着生物の活性度
3 結果
3.1透視度
魚不在系では2週目で向上し約2ヶ月で約140cm
在系では6週目から始まり、約4ヶ月で約120cm
3.2付着生物
魚不在系では2ヶ月目で約7~8mgDryWgt・cm3となり安定
在系では4ヶ月目で6mgDryWgt・cm3となり安定
3.3浮遊生物
魚の有無よりひも状接触材により高くなった
3.4窒素・リン濃度
いずれもひも状接触材により低くなった
魚存在系の方が低くなった
3.5付着生物のATP活性
1年後に測定
魚存在系の方がATP活性量を高めた
4 考察
ひも状接触材を充填した実験系でダフニアなどの大型ミジンコ
ひも状接触材がない方はボスミナなど小型ミジンコ
水中物理構造物によりダフニアなど大型濾過摂食者が透明度に
寄与している
5 おわりに
富栄養化したため池に地域遺伝情報を尊重した水生植物の株数
を確保は難しい
ひも状接触材が付着生物現存量を高めることが明らかなため活
用も必要
謝辞
参考文献
遠隔地調査の足跡 林紀男 P.59~
1 はじめに
手賀沼にマシジミとガシャモクを復活させる会が全国調査した情
報を整理する
2 遠隔調査の足跡
日本地図に調査地点と訪問大学・研究機関を図示
1997(H9)~2002(H14)までの調査や訪問場所の一覧表掲載
第7回「手賀沼流域フォーラム」を終え、会の活動を振り返って
副会長中島一郎 P.61~
イベントで展示したガシャモク、ササバモ、インバモをそ育てたらガ
シャモクが一番デリケートと感じた
マシジミを水槽で飼育した際、手賀沼の汚濁水が浄化された
手賀沼にマシジミとガシャモクを復活させる会の活動について
竹中真理子 P.63~
平成15年3月29日「手賀沼ビオトープ報告会」での報告に加筆
会の発足
手賀沼流域におけるマシジミなどの生息状況調査
マシジミ・ガシャモク培養実験
親水広場のビオトープ(水辺生態園)作り
**橋ガシャモク自生地
手賀沼流ビオトープ・ガシャモク池
会則
以上で紹介は終わりです。
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西暦2005年=平成17年
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