マシジミとガシャモクに関する調査研究報告集 手賀沼にマシジミとガシャモクを復活させる会 平成17年 その3
ガシャモク再生 星野保 P.19~
手賀沼ビオトープの一角にガシャモク池の概要、経年変化、釣り人
による魚等の放流
※文中から星野氏は復活させる会の会長らしい
手賀沼流域における水生植物の生息状況
林紀男・横林庸助・星野保 P.23~
執筆者の林紀男氏は千葉県立中央博物館環境科学研究所
横林庸助氏は千葉県立中央博物館友の会
星野保氏は手賀沼にマシジミとガシャモクを復活させる会
1.はじめに
・・・近年において手賀沼流域での水生生物の生息情報を網羅的
にまとめた成果は認められず・・・市民の手により手賀沼流域の
生物相調査を実施し・・・
手賀沼の諸元(平成9年度)を掲載
2.手賀沼水系の生物相調査方法
平成9年度から平成11年度の3年
流域は148km2、流域図を掲載
会員の共同調査と有志が随時行う個別調査
3.調査結果
貝類、甲殻類、水生昆虫、魚類、貧毛類、沈水植物、抽水植物を
流域図に記入し掲載、貴重種は乱獲防止のため掲載しないとの
こと
水生植物、魚類、貝類についての調査結果を概説
4.今後の展望・課題
新聞報道による乱獲、来訪者によるゴミの散乱など広報の難しさ
10年ごとの調査による戸籍簿の蓄積
謝辞
参考文献
二枚貝マシジミの濾水速度に及ぼす環境因子の影響
林紀男・村上和仁・藤本尚志・稲森悠平 P.31~
執筆者の村上和仁は千葉工業大学工学部
藤本尚志は東京農業大学応用生物科学部
稲森悠平は独立行政法人国立環境研究所循環型社会形成
推進・廃棄物研究センター
1.はじめに
・・・シジミ貝の研究に関しては、水産養殖の対象とされるヤマト
シジミやセタシジミが中心であり・・・マシジミの生態について
は・・・系統進化論や生理学的研究によるものが多く・・・ここで
は・・・環境因子がマシジミの濾過速度に及ぼす影響について実
験水槽を用いて検証することとした。
2.実験方法
2.1 調査対象マシジミ
ヤマトシジミ、セタシジミ、マシジミの特徴一覧表を掲載
分布、発生、染色体数、殻表、殻内面
2.2 調査対象地区
4箇所を観測地点
水温、PH、塩分濃度、溶存酸素濃度、TOC(総有機性炭素濃
度)、T-N(全窒素濃度)、T-P(全リン酸濃度)、食物源としての植
物プランクトン濃度、底質の粒度
2.3 培養実験
基本条件と設定範囲
濾水速度の算定法
緑藻類の培養法
3.結果
3.1 手賀沼流域調査
4地点の溶存酸素濃度の年間推移(1998/4~2000/3)グラフを
掲載
差異を説明
3.2 培養実験
水温 0度以下、35度以上で停止
PH PH4.2で停止
塩分濃度 5psuを超えると低下、10psuで停止
溶存酸素濃度 3mg/l以下で低下
プランクトン濃度 徐々に低下する
底質の粒度 影響なし
4.考察
溶存酸素濃度 4地区のうちマシジミが生息しない1地区は嫌気
条件が2週間以上継続しかつ20~25度に達する
ため生残できないと推察される。
水温 手賀沼流域の水路は夏期でも30度以下、冬期5度以下に
底泥に潜行
塩分濃度 河口堰や水門で淡水条件が確保されている
植物プランクトン濃度 手賀沼流域調査では最小でも2μgChl/l
が確保されている
底質の粒度 粒度より底質のしまり具合が生残に影響するので、
よって水生植物まわりに多い
5.まとめ
最も影響するのが底泥直上の溶存酸素濃度であることが明らか
になった
6.今後の展望・課題
以下の必要性
植物プランクトンの種類、界面活性剤濃度、硫化水素耐性
魚類、鳥類の補食影響
タイワンシジミ生息拡大要因
謝辞
参考文献
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西暦2005年=平成17年
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