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2018年2月

2018年2月28日 (水)

「金魚の飼い方と殖やし方」 福沢魚水 永岡書店 昭和49年 その3

金魚の品種 P.43~
 ・・・中国から伝来して来た・・・五品種が原型となって、日本ででき
 た品種には・・・

 ワキン(和金、和錦、ヤマト))
 リュウキン(琉金、琉錦)
  ・・・琉球には金魚が飼育されたという史実がないので・・・
  ・・・フナ尾のものはオタマまたは「吹き流し」などと呼ばれ・・・
  ・・・肉瘤がでているもの・・・リュウキンシシガシラと呼び、品種と
  はいえません。

 ランチュウ
  ランチュウ(卵虫、蘭(魚寿))
   ・・・魚本来の形から見れば奇型もはなはだしいと・・・
   ・・・小豆さらさという・・・
   ・・・肉瘤の発達した魚を得るには、頭部の白くない魚を得て・・・

  オオサカランチュウ
   ・・・ランチュウの場合は、幼魚時代角頭といって、眼の前が出
   張っているものを残しますが、オオサカランチュウの場合は反
   対に口先の細いものを残します。・・・

  ナンキン

 デメキン(出目金)
  アカデメキン
  クロデメキン
  サンショクデメキン
   ・・・全透明鱗のものは弱いといわれます。・・・

 チョウテンガン(頂天眼)
  ・・・背びれはなく、ランチュウよりも、この性質は固定していて、
  60%以上は・・・

 ジキン(地金)
  由来の話
  ・・・クジャク尾と呼びます。・・・出現率40%内外です。・・・

 トサキン(土佐金)
  尾ひれの出現率は30%内外です。・・・

 テツオナガ(鉄尾長)

 オランダシシガシラ
  ・・・松井佳一博士の研究によれば、リュウキンシシガシラの淘汰
  ということが一番説明しやすく・・・

 ワトウナイ(和唐内)
  交配、命名の話

 シュウキン(秋金)
  交配、命名の話

 ツガルニシキ(津軽錦)
  命名の話など

 キンランシ(金襴子)
  作出の話

 シュブンキン(朱文金)
  作出の話

 キャリコ
  命名、交配の話

 アズマニシキ
  交配、命名の話

 ヒロニシキ(弘錦)
  交配の話

 ヤマガタキンギョ(山形金魚)

 テツギョ(鉄魚)
  産出地の仮説の話

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西暦1974年=昭和49年

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2018年2月24日 (土)

「金魚の飼い方と殖やし方」 福沢魚水 永岡書店 昭和49年 その2

口絵
 金魚のいろいろ
  カラー3ページ 和唐内の写真も掲載は珍しい
 錦鯉
  カラー1ページ

まえがき
 今日わたし達が見るような美しい可憐な金魚は、・・・四季の移り
 変わりを金魚と暮らそうと願う人にとっては、原因がわからないで
 金魚が死んでしまうことは心痛むもものがあります。・・・

金魚の歴史 P.11~
 金魚の祖先
  松井佳一氏の研究の話
  ・・・フナや金魚は形態の異変が起こりやすいので・・・

 金魚の由来
  中国の文献、日本の文献を紹介

金魚の形態 P.18~
 外部の形態
  尾鰭(おびれ)
   変化の仕方から尾鰭の名称を解説

  臀鰭(しりびれ)
   ・・・尾がフナ尾であるか開き尾であるかということに関係して
   います。・・・

  腹鰭(はらびれ)
  胸鰭(むなびれ)

  背鰭(せびれ)
    ・・・完全に背びれのない親から生まれた子供でも、半分近く
    も背びれの跡が残っていて・・・

   魚の運動
    ・・・胸びれは主として上昇に、また腹びれは沈降に役立って
    います。・・・

  眼
   魚の視覚
    魚が近視の理由を説明

  頭
  鱗(うろこ)
   ・・・鱗は体の一番外側にあるのではなく・・・
   光の反射の仕組みを解説

   ・・・網透明鱗性のものはすべて、全体が網透明鱗で、モザイ
   クのものはありません
。・・・   

   全透明鱗性の3タイプモザイク透明鱗性の3タイプの話
   鱗数の数え方を解説

  体色
   退色の仕組みを解説
   猩々などの名称解説

 内部の構造
  鰓(えら)
   ますと金魚の温度別必要酸素量の表を掲載
   ニジマス、コイ、タナゴの炭酸ガス量の表を掲載

   ・・・稚魚は成魚より、単位重量当たり酸素を多量に必要とし
   ます。・・・

  鰾(うきぶくろ) ※省略
  消化器・泌尿器 ※省略
  循環系 ※省略

  生殖器
   オスとメスの見分け方を記述

   魚の生殖
    卵生と卵胎生の話

金魚の生態と生理 P.33~
 産卵・ふ化
  水温などの話

 外囲の環境
  水温
   水温と体温の差を表示
   松井佳一氏の水温毎の状態変化の実験を表で掲載

  光線
   カレイによる実験を紹介
   ・・・眼の周囲の色に従って変化する・・・
  塩分
   濃度と致死時間の話

  酸素と炭酸ガス
   金魚、ウナギ、コイ、マスの温度別酸素消費量の表と呼吸商
   の表を掲載

  水流
   趨流性と背流性の話

  音
   仕組みを詳しく解説

  味覚・嗅覚
   味蕾などの話

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西暦1974年=昭和49年

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2018年2月17日 (土)

「金魚の飼い方と殖やし方」 福沢魚水 永岡書店 昭和49年

「金魚の飼い方と殖やし方」 福沢魚水 永岡書店 昭和49年1月5日発行 A6判 P.198 定価420円
 副題 知っておきたい飼い方の知識 実用百科シリーズ103

 本文は2段組みで字が小さいため読みごたえはあります。一見初心者向けですが、内容はしっかり書かれていて、類書に書かれていない内容もあります。

 特に各種の仕組みについてはよく書かれていて、手元に置いても良い部類の本だと思います。

 この本自体は古書界でよく見かけますが、古書店により価格差があります。いい本なので何れ手に入り難くなる気がします。手元のものは板橋区からの入手です。

【構成】
カバー
表紙
遊紙

口絵
まえがき
目次
 金魚の歴史
  金魚の祖先
  金魚の由来

 金魚の形態
  外部の形態
   尾鰭(おびれ)
   臀鰭(しりびれ)
   腹鰭(はらびれ)
   胸鰭(むなびれ)
   背鰭(せびれ)
    魚の運動
   眼
    魚の視覚
   頭
   鱗(うろこ)
   体色

  内部の構造
   鰓(えら)
   鰾(うきぶくろ)
   消化器・泌尿器
   循環系
   生殖器
    魚の生殖

 金魚の生態と生理
  産卵・ふ化
  外囲の環境
   水温
   光線
   塩分
   酸素と炭酸ガス
   水流
   音
   味覚・嗅覚

 金魚の品種
  ワキン
  リュウキン
  ランチュウ
   ランチュウ
   オオサカランチュウ
   ナンキン

  デメキン
   アカデメキン
   クロデメキン
   サンショクデメキン

  チョウテンガン
  ジキン
  トサキン
  テツオナガ
  オランダシシガシラ

  ワトウナイ
  シュウキン
  ツガルニシキ
  キンランシ
  シュブンキン

  キャリコ
  アズマニシキ
  ヒロニシキ
  ヤマガタキンギョ
  テツギョ

 金魚の飼育法
  飼育についての一般的注意
  容器
   小型容器
   大型容器
   池の場所
   池の大きさ
   池の形
   排水口
   池を作る材料
   あく抜き
   一坪(3.3平方法メートル)池作例

  水質
  水中の酸素
  水温
  水換えと注水
  冬囲い
  餌料
   動物性餌料
    ミジンコ
    イトミミズ
    アカボウフラ
    ボウフラ
    ミミズ
    魚肉
    貝類
    その他

   植物性餌料
   人工混合餌料

  餌料と栄養価値
   飢餓
   タンパク質の欠乏
   脂肪
   炭水化物の欠乏
   無機物の欠乏
   ビタミンの欠乏

  投餌法
  容器の大きさと飼養尾数
  人工調色法

 金魚の遺伝
  基礎知識
   支配の法則
   分離の法則
   独立の法則
   純粋の法則

  金魚の遺伝研究史
  遺伝の仕方
   目の遺伝
   鱗の遺伝
    モザイク鱗性の遺伝
    網透明鱗性の遺伝

   ひれの遺伝
    尾ひれの遺伝
    臀びれの遺伝
    背びれの遺伝
    肉瘤の遺伝

   体色の遺伝

 金魚の繁殖法
  産卵の準備
   親魚
   オス・メスの鑑別
   産卵期
   産卵池
   魚草

  採卵とふ化
   採卵
   ふ化池
   ふ化

  仔魚の育て方
   選別
   成長度
   取りあげ

 金魚の病気
  松かさ病
  わたかび病
  白点病
  チョウ
  イカリムシ病
  白雲病
  サイクロキータ病
  水棲菌類
  ギロダクチラス病
  鰓腐病
  感冒病
  気胞病
  便秘
  腸炎
  心臓病

 有害な水棲昆虫
  ゲンゴロー
  ガムシ
  ミズスマシ
  タイコウチ
  ミズカマキリ
  タガメ
  コオイムシ
  トンボの幼虫

 金魚の観賞

 付録
  副業および専業としての金魚飼育
   金魚生産地の歴史
   金魚の養殖池の選定とその経営
   親魚の購入
   養殖池の運営
   金魚の販路
   養魚場の生計
   資金の調達

  金魚研究史
   形態学的研究
   生態学的研究

 鯉の飼い方
  鯉について
  鯉を飼うには
  鯉の種類
   ※種名を羅列

  鯉の病気虫とその処理
  池で飼う場合

 奥付

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西暦1974年=昭和49年

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2018年2月14日 (水)

「採集と飼育」 特集:ニッポンバラタナゴ 1987年7号 Vol.49 その6

保護と研究i 保護の現状とこれから P.298~
          /紀平肇・木村英造・長田芳和

 ・・・1986年からは、・・・”ニッポンバラタナゴ研究会”が組織さ
 れ・・・

 移植候補地の話

保護と研究ii ニッポンバラタナゴと二枚貝の移植 P.299~
      /福原修・長田芳和・木村清朗・紀平肇・前畑政善

 執筆者の福原修氏は当時箕面市第三中学校教諭、前畑政善氏
 は滋賀県立琵琶湖文化館学芸員

 心字池・大土橋池の概要 ※宮内庁の御用地内の池
  底部がコンクリートであったため、土砂部を作成した話

 ニッポンバラタナゴとドブガイの移植
  移植日、個体数の一覧表を掲載

 ニッポンバラタナゴの繁殖状況
  貝内の卵仔魚数での確認の話
  モンドリによる確認の話

 ニッポンバラタナゴの放流・繁殖の問題点
  淡水二枚貝の話

  ・・・幼生が寄生する魚種は、バラタナゴが多数生息するような
  溜池であるにもかかわらずヨシノボリであって・・・

  ・・・バラタナゴの増殖には二枚貝が必要であり、その二枚貝の
  増殖にはヨシノボリなどの魚類が必要
となる。

以上でこの雑誌の紹介は終わりです。

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西暦1987年=昭和62年

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2018年2月10日 (土)

「採集と飼育」 特集:ニッポンバラタナゴ 1987年7号 Vol.49 その5

生息の状況 1大阪 2香川 3福岡 P.295~
   /紀平肇・木村英造・長田芳和・藤岡豊・木村清朗

 執筆者の紀平氏は当時、清風学園教諭・(財)淡水魚保護協会理
 事、木村氏は(財)淡水魚保護協会理事長、藤岡豊氏は山口大学
 教育学部助教授、木村清朗は九州大学農学部助教授

 1.大阪 /紀平肇・木村英造・長田芳和
   副題 純系種が生息する溜池は2カ所しかない

  ・・・本州では大阪府以外でまったく確認されず・・・
  ブルーギルによる魚食
  **市での保護の話

 2.香川 /藤岡豊
  副題 タイリクバラタナゴが放流用稚アユに混じって侵入

  ・・・1981~1983年にわたり・・・本県のニッポンバラタナゴの生息
  状況を調べた。・・・

  生息する水系の話

  ・・・香川県内においても**川からタイリクバラタナゴの生息が
  確認(香川大学)されている。・・・

 3.福岡/木村清朗
  副題 夏だけ腹鰭に白色光をもつバラタナゴの出現

  ・・・私たちは1982~1984年に**市郊外の**川で、バラタナ
  ゴの実態を調べてみた。

  季節による腹鰭の色の話、月別の出現率図を掲載
  **川産タイリクバラタナゴとの比較

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西暦1987年=昭和62年

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2018年2月 7日 (水)

「採集と飼育」 特集:ニッポンバラタナゴ 1987年7号 Vol.49 その4

ニッポンバラタナゴの遺伝的性質/上野紘一 P.291~
 副題 核型分析とアイソザイム分析を通じて、ニッポンバラタナゴ
     とタイリクバラタナゴ間の類縁関係を探る

 執筆者は当時近畿大学農学部助教授

 タナゴ亜科魚類の核型
  ・・・核型は・・・合計28種・亜種について報告されている。・・・明
  瞭に異なる三つの群に大別できる。・・・

  各群の染色体数、染色体構成、種・亜種名(国名)の一覧表を
  掲載

  ・・・Acheilognathusの仲間はi群とii群に、またRhodeusに属する
  ものはi群とiii群に・・・(本文はローマ数字使用)  

 核型の比較
  4地点のニッポンバラタナゴ、5地点のタイリクバラタナゴでの
  分析

 アイソザイムの比較
  LDH、ADH、MDH、6PGD、GPI、ICD、non-ESTの話

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西暦1987年=昭和62年

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2018年2月 3日 (土)

「採集と飼育」 特集:ニッポンバラタナゴ 1987年7号 Vol.49 その3

ニッポンバラタナゴとタイリクバラタナゴの形態の比較 P.286~
 副題 連続するその変異
                      /長田芳和・立脇康嗣
 執筆者の長田氏は当時、大阪教育大学助教授、
                  立脇氏は環境科学研究員

 分類学的とりあつかい
  下記の変遷の話
   Pseudoperilampus ocellatus
   Rhodeus ocellatus
   Acheilognathus smithi
   R.kurumeus
   R.ocellatus ocellatus
   R.ocellatus smithi

 形態的特徴
  相違点を一覧表にて掲載

  1974~1979の調査にて下記の説明
  腹鰭の白色部
   20地点の雌雄別の腹鰭の様子を円グラフで掲載
   ・・・一般に西に行くにつれもたないものが増え、九州ではもた
   ないものばかり・・・

   ここでのニッポンとタイリクの定義を記述

  背鰭および臀鰭分岐軟条数
   タイリクバラタナゴとの比較
   ニッポンバラタナゴでも九州産との比較

  側線有孔鱗数
   タイリクバラタナゴ4地点、とニッポンバラタナゴの6地点の
   鱗数の一覧表を掲載

   ニッポンバラタナゴでは無いか少ない。タイリクバラタナゴは有
   るが大部分

  婚姻色
   ・・・**の溜池産のものが最もいちじるしい・・・

 両亜種の交雑
  室内実験での話

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西暦1987年=昭和62年

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