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2017年12月

2017年12月31日 (日)

「高級金魚の飼育と観賞」 フィッシュマガジン編 緑書房 昭和45年 その3

金魚の種類 熊谷孝良 P.59~
 はじめに ※目次にはない
  種と品種の話

 品種の成立
  ・・・日本人は金魚に美しさ、愛らしさを求めて改良して来た。中国
  人は、それに加えて、珍稀性をも固定して来ている。・・・ 

 一、日本の金魚
  以下の品種について解説。気になった点だけ記しておきます。

  1、緋鮒(金(魚壽)チンチイ)
  2、鉄魚
  3、和金
  4、琉金
   ベールテールとリボンテールの差違を説明
   鉄尾長、銀魚の話

  5、朱文金
  6、出目金
   ・・・劣性の突然変異として・・・

  7、キャリコ
   作出、命名の話
   ・・・中国でも別に作出されたらしく、五彩文魚として、日本に最
   近はいって来ているが、・・・

  8、オランダシシガシラ
   ・・・東洋産の金魚に、オランダシシガシラなどという名をつけて
   しまったのは、日本人の失敗である。・・・

  9、頂天眼
   ・・・左右が同じように上がってくるのは、一腹のうちで30%をで
   ればよいほうである。・・・

  10、コメット
  11、山形金魚(サバオ、庄内)
   ・・・低温に対する抵抗力が強く・・・

  12、ジキン、クジャク
   口ベニ、両奴などの話

  13、土佐金
  14、ナンキン
   ・・・中国金魚の鼻房とランチュウの交雑から多数得られたが、
   細かい点は異なるのであろう。・・・

  15、ランチュウ
  16、東錦
   作出、命名の話

  17、江戸錦
  18、マルコ
  19、鉄尾長

  20、オオサカランチュウ
  21、和唐内
   ・・・学問的には興味があっても、品種として特別に作られたり、
   売られたりしていることはないようである。・・・

  22、シュウキン(秋錦)
   作出と命名の話

  23、ツガルニシキ(青・弘前)、ヒロニシキ(弘前)
   ・・・ヒロニシキは、さらに、ランチュウに交配して、背の欠除性
   と、肉瘤の隆起をよくしたものである。・・・

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西暦1970年=昭和45年
関連本

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2017年12月29日 (金)

「高級金魚の飼育と観賞」 フィッシュマガジン編 緑書房 昭和45年 その2

刊行のことば 編集部
 高級金魚とは何か?
   ・・・全品種のより美しい金魚を高級金魚としてあらためて認識
  してもらうことを目的とした。・・・

金魚への誘い 熊谷孝良
  ・・・高級な熱帯魚をせまい水槽の中で飼う技術が、同時に外国
  から導入され・・・いろいろと科学的に魚を飼う技術が普及して来
  た。これが金魚飼育に幸いし、この技術を金魚飼育に利用するこ
  とによって・・・何年も飼えるようになった。・・・

口絵
 金魚各種のカラー写真32ページを使い掲載
 金魚の故郷として、
  江戸川、郡山、弥富ん、中国の白黒写真5ページ

 縁日風景 白黒写真2ページ
 池のいろいろ 白黒写真2ページ
 品評会風景 白黒写真2ページ

 中国金魚系統図
  鰓、水泡、目、鼻孔、背びれ、瘤、鱗、色に分けて掲載

 金魚商のイラスト
 番付表 第一回金(魚壽)競和出世鑑 を掲載
 金魚の外形と内部器官 イラスト図

金魚の歴史 木村 重 P.57~
 揚子江の下流で
  晋時代の金(魚即)魚、唐代、宋代の火魚、錦魚、元代での話

 室町時代に堺の港で
  ・・・初めは江戸の名物で、上野不忍池のあたりに金魚屋が軒
  をならべたが・・・

  ・・・郡山市は・・・甲府で珊瑚珠魚と呼んで見世物にまでなった
  金魚を・・・

  ・・・弥富は郡山の金魚商が・・・桑名から海路名古屋へ運ぶ途
  中、ここに中間基地を設けたのが・・・

 コラム 戦后の中国金魚
  ・・・戦后昭和三〇年前后から新しく入って来たものを見て、そ
  の多様さ、奇怪さにみんな驚いたわけで、新しく”中国金魚”と
  言われるだけの値打ちはあったわけである。・・・

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西暦1970年=昭和45年
関連本

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2017年12月23日 (土)

「高級金魚の飼育と観賞」 フィッシュマガジン編 緑書房 昭和45年

「高級金魚の飼育と観賞」 フィッシュマガジン編 緑書房 昭和45年1月10日発行 P.120 定価860円

 本書はフィッシュマガジン編となっていますが、執筆陣はこの世界ではよく名の知られた方々です。

 木村重氏はフィッシュマガジン創刊時から執筆連載をまとめた「魚紳士録」緑書房 昭和58年を著したフィールド重視の魚類学、熊谷孝良氏は「熱帯魚のやさしい飼い方」 熊谷孝良 包装印刷工芸社 昭和42年や原色熱帯魚大事典 訳/緑書房/昭和60年を著し、桜井良平氏は「金魚入門」 桜井良平 西東社 昭和48年他を、鈴木吉右エ門は「熱帯魚」飼い方の手引き 雨宮育作監修 誠文堂新光社 農耕と園芸編集部 昭和29年の共著者でした。

 口絵写真が多く楽しめます。また本文も三段組みで字が小さめであるため、ページ数の割には読みごたえがあります。

 内容は品種の解説を始め、他の類書には見られない切口であるため、読んで面白い飼育書です。入手可能なら是非読んでみてください。

 本書は古書界では2~3年に1冊程度見かけますが、戦後の金魚関連書の中では高価な部類となっています。手元の本は奈良市から入手しました。

【構成】
カバー
遊紙

刊行のことば
目次
 刊行のことば 編集部
 金魚への誘い 熊谷孝良
 金魚の歴史 木村 重

 金魚の種類 熊谷孝良
  品種の成立
  一、日本の金魚
  二、中国の金魚

 品種別飼育法 熊谷孝良
  一、飼育のコツ
   1.エアーポンプ
   2.底引きフィルター
   3.水替え

  二、品種別飼育の注意
  三、水槽飼育法
   1.水槽
   2.底石
   3.濾過装置 ※濾はさんずい+戸
   4.エラーポンプ
   5.水草

  四、池での飼育法
   1.池の構造
   2.底石
   3.濾過装置
   4.エアーポンプ
   5.水草

  五、中国金魚の飼育上の注意

 ランチュウの飼い方 鈴木吉右エ門
  一、ランチュウの魅力
  二、飼育のポイント
   1.飼養場所 ※本来は丸宇数字、以下同じ
   2.入れ物の作り方
   3.放養尾数
   4.水の替え方

  三、日覆いの作り方
  四、餌の与え方
  五、天候と季節による手当
  六、産卵とふ化
  七、仔魚の見分け方

 東錦の飼い方 鈴木吉右エ門
  一、アズマニシキの飼い方
  二、アズマニシキの見方

 繁殖の仕方 熊谷孝良
  一、雌雄の区別
  二、産卵の準備
   1.雌雄を分ける
   2.餌の準備
   3.産卵場所の工夫
   4.産卵巣について
   5.産卵
   6.産卵後の處置

 遺伝と品種改良 熊谷孝良
  一、日本での遺伝研究
  二、中国での遺伝研究

 新しい池の作り方 熊谷孝良
  一、設計上の注意
  二、材料についての注意
  三、作業上の注意
  四、アク抜きの方法
  五、循環装置と濾過装置

 栄養と餌料 桜井良平
  一、金魚の食性
  二、エサの種類
  三、エサの与え方

 病気と治療法 桜井良平
  一、病気の見付け方

  二、病気の種類と治療の仕方
   1.白点病
   2.白雲病
   3.サイクロキータ病
   4.吸虫病
   5.ウオジラビ病
   6.イカリムシ病
   7.ミズカビ病
   8.えらぐされ病
   9.まつかさ病
   10.赤斑病
   11.ひれぐされ病
   12.ガス病
   13.呼吸障害
   14.腸炎
   15.感冒 ※感胃 誤植
   16.外傷
   17.うきぶくろ病
   18.どろかぶり病

  三、病気の予防

 品評会と鑑識基準 編集部
  一、品評会
  二、審査方法
  三、良し悪しの条件
  四、ランチュウの見方

 金魚名稱図 編集部
 金魚品種一覧表 編集部
 中国金魚系統図 熊谷孝良
 全国金魚愛好団体一覧表 熊谷孝良

 英文一覧/金魚の種類と解説 熊谷孝良
 附 金魚の病気と治療法一覧表 桜井良平

口絵
本文
奥付
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西暦1970年=昭和45年
関連本

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2017年12月 3日 (日)

「甲州魚風土記」 寺田重雄 芸文社 昭和55年 その4

オコゼと山の神 P.143~
 オコジョの話
 山の神のイメージ
  男か女か

 韮崎市の山神社とオコゼの繋がりの話
  女性の五障について

 ---メモ---
  綯=なう、トウ、ドウ。綯い交ぜ

夏大名の冬乞食 P.166~
 山梨県での鵜飼の話

 ・・・漁期の四ヶ月は、そういう人たちとって、まさに「鵜飼天国」で
 あった。「飲む、打つ、買う」の生活に、いささかも不自由しなかっ
 た。そのために、季節が終わり頃になると「無一文のすてんてん」
 になる人もいた。漁師仲間では、そんな人たちの、烏羽打ちからし
 た姿をみて「夏大名の冬乞食」と評した。・・・

柳沢吉里の日誌 P.181~
 鮎の塩漬け、なれ鮨、生成(なまなれ)、早すしなどの話
 鮓と鮨の違い

 ---メモ---
  鮓=サ、シャ、すし

消えてゆくもの P.193~
 富士川での舟運と漁具禁止の関係の話
 漁具モジリ、「毛智利」の話
 簗の話
 明治期の富士川漁猟取締令を掲載

 ---メモ---
  アンペラ=かやつりぐさ科の多年生植物

アユ漁の運上 P.220~
 村方三役などの話

 ---メモ---
  運上=うんじょう。運送上納の略。古くは年貢などの公物を京都
      へ運んで上納することを意味し,室町時代には課税の意
      であった。江戸時代には年貢以外の雑税の一種。

漁業権談義 P.231~
 河沼池漁業鑑札などの話
 運上から県税への変遷の話

以上でこの本の紹介は終わりです。

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西暦1980年=昭和55年

「甲州の魚」 山梨県水産研究会 昭和30年

地方・地域で発刊された淡水魚の本一覧

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