「淡水」 創刊號 日本淡水漁業聯合會 昭和13年 その3
淡水漁業の意義 農林省水産局 大田知度 P.8~
耕作面積について実態と標準を数値で説明
・・・古來我國の農山漁村では入會林野や河川湖沼は農民生活
に缺ぐべからざる補充財であったのだが社會事情の變化に伴って
之等河川湖沼其の他入會地に於ける入會權は漸次實質的に消
滅せむとする運命を・・・
設立趣旨の貫徹を望む 滋賀縣水産試驗場長 青木三雄 P.10
既存の会の問題点
・・・弱少の漁業者程その要求の熱烈なるものが有りますから、
本會こそは、堅い結束を固め、十分魂を打ち込んだ會として一
日も早 く、業界多年の諸懸案に向って、一致團結解決に邁進
し・・・
---メモ---
齊=ひとしい
俟=シ、ジ、まつ
聊=リョウ、いささか
創刊號に寄せて 高橋彦作
びわ湖、その周辺の話
---メモ---
指呼=しこ。近い
淡水漁業の問題 蜷川虎三 P.12~
産業全體から見ると・・・輕く視れててゐる漁業の中でも淡水漁
業となると殆ど問題にされない・・・
淡水漁業のメリット
河川湖沼に富んでいる
増殖が可能
出荷も楽
・・・淡水漁業に於ては漁場は狭く漁勞は容易で根こそぎ捕るこ
とも必ずしも困難ではなく・・・
・・・漁業者が殖やしながら捕るという觀念をしっかり持つこと・・・
---メモ---
抛=ホウ、ヒョウ、なげうつ
抛棄=放棄
鰮=いわし
寶庫=宝庫
無盡=むじん。盡=ジン、シン、つくす
日本産淡水魚類の系統及び分布と産業との關係に就て
理學博士 岡田彌一郎 P.17~
汽水魚、海水魚の淡水への馴化と利用の話
・・・新なる魚族を移植し・・・悪い影響を及ぼしてゐる事を・・・
吾々は先づ此等の移植を行ふ場合に必ず豫めその準備調
査としてその地方の生物の自然分布状態を十分行って・・・
・・・一二の研究者が餘暇をかりて調査しても・・・何十年の後
になる・・・故に水産當局者は全國的に統制をとって・・・
---メモ---
嘗=ショウ、ジョウ、なめる、かつて
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西暦1938年=昭和13年
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