「金魚と日本人」 鈴木克美 三一書房 1997年
「金魚と日本人」 副題 江戸の金魚ブームを探る 鈴木克美 三一書房 1997年11月30日発行 本体850円+税 小B6判(コンパクト判) P.250
本書は金魚の歴史を紐解くような内容で、数多くの古書を引用し、読み難い文章も簡易的に訳しているので、この辺りの知識を得たい方にはいい本だと思います。
しかし、蛇足も多く第4章などは金魚に無関係な内容となっています。また、副題のように徹底して江戸時代にこだわった文章で、矢継ぎ早に元号が出てきて読む速度が上がりません。
著者は水産大卒後水族館勤務を経て、大学の教授となった農学博士です。
発行年が新しいので古書界にはよく出ますが、古書価にはばらつきがあります。手元の本は目黒区の古書店からの入手です。
【構成】
カバー
表紙
扉
目次
プロローグ 日本の金魚と日本人
第1章 金魚のルーツを尋ねて
1 北陸の峠に鉄魚がいた
2 岡本養魚場のヒブナ
3 金魚はもともと何だったのか
4 「フナ」は今でも仮の名前
5 金魚のルーツはどこに
第2章 金魚の誕生と日本渡来
1 生まれ故郷は杭州?
2 中国金魚の大発展
3 戦国時代に金魚の渡来
4 舶来の「こがねうお」
第3章 江戸の町を金魚が行く
1 金魚の光しんちう屋
2 江戸時代を生きた金魚
3 市民権を得た金魚
第4章 駆け足で通る江戸の町と江戸時代
1 江戸の暮らし三百年
2 江戸の町は物売りの町
3 店借りの町の活力
4 過密文化の裏表
第5章 江戸時代の金魚ブーム
1 江戸で金魚がなぜもてた
2 びいどろの金魚玉
3 園芸時代の江戸と金魚
4 江戸の町の金魚売り
5 江戸の金魚の元店はどこに
6 柳沢吉安と金魚の名産地
第6章 日本人と金魚
1 出目金が遅れて来たわけ
2 金魚と変化朝顔
3 金魚の色はこがね色
4 魔除けに使われた郷土玩具
5 金魚と花鳥風月
エピローグ 金魚を日本の水族館に
奥付
---メモ---
1997年=平成9年
« 「三浦半島の淡水魚」 横須賀市博物館教育資料シリーズ・28 1983年 その3 | トップページ | 「金魚と日本人」 鈴木克美 三一書房 1997年 その2 »
« 「三浦半島の淡水魚」 横須賀市博物館教育資料シリーズ・28 1983年 その3 | トップページ | 「金魚と日本人」 鈴木克美 三一書房 1997年 その2 »
コメント