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2017年4月 6日 (木)

「實際園藝」特集 熱帶魚の飼ひ方 誠文堂 昭和8年 その2

口絵
 14種の白黒写真を掲載
  ここにもブラック・バンデデット・サンフィッシュが掲載されていま
 すが、昭和40以前の飼育書によく出ています。長らく熱帯魚を趣
 味としていますが、実物は見たことがありません。

---ここから本文---

熱帶魚漫筆 廣瀬巨海 P.97~
 熱帯魚の伝来に近い話
   ・・・實は今から二十年以前かと思ふ。上野に開かれた、多分
  東京府の物産共進會であったと思ふが、一個のアクアリウムに、
 多くのレッド・スネールを入れたのが、深川の金魚商で有名な、
 山吉五郎商店
の出品物として出してあった・・・當時米國で唯一の
 熱帶魚の雜誌で・・・「アクアチック・ライフ」が一、二冊置いてあっ
 た。

 ・・・それらの出品物は、・・・桑港の日本金魚商會村田耕氏が、
 ・・・二、三の熱帶魚、胎生のソード・テイル等を持參して來ら
 れ、秋山氏外一、二の金魚商に託され・・・秋山方でも温室を
 作って、冬期を過 さうとしたが、温度不足で、死んで了つたと
 かの事であった。・・・

   ・・・早速二、三種送って貰うことになり、・・・横濱の金魚屋さん
 は金魚と同様と心得金魚池の冷水を補給したので、・・・全滅して
 仕舞った。・・・

   ・・・ムーンの赤と黒とが、雄と雌と來たためそれを組合せて、
 「サラサ」が出來たやうな思わざる結果があった。又ポエシリア・ピ
 タタス
が雄ばかり數尾來たので、グッピーの雌を入れたが、出來
 た仔はグッピーであったが、此の系統は少し小型で、特に色彩が
 美しいのは、何のためかと思っている。

   ・・・その山草の趣味者の一人に、今横濱で熱帶魚商の第一人
 と稱されている鈴木吉五郎君が、未だ學生で來られてた。

   ・・・現在熱帶魚の愛好者の或者の如く、園丁を使って世話をせ
 しめ、一日一回位見廻る式の人が多いが
、それでは一向熱帶魚の
 面白さが判る筈がない。・・・勿論大趣味者が大温室中に養ふに文
 句がある理由はないが、強ひて高價を保たして、ブルジョアの獨占
 物
とするは・・・

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西暦1933年=昭和8年
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コメント

水族館史に関する本を執筆しているものです。拙著では、公共水族館だけでなく、個人で飼育してこられた先達にかんしても、できるだけ記録を残したいと思い、私が昔たずねたことのある廣海寛一、柴田清、曽根崎久、牧野信司など各氏のことも盛り込むため資料探しを続けています。
今回たまたま貴サイトを拝見しましたところ、ここ10年探求しつづけていた『実際園芸』の熱帯魚特集のくわしい解説に接し、精読させていただきました。近代日本の熱帯魚輸入史を調べる上できわ
めて重要な一冊だと思いました。感謝の言葉もありません。
目次によれば、廣瀬巨海氏による熱帯魚移入史が投稿されておりますこと、まことに心を動かされました。もしも可能でありましたら、その部分だけでも拝見できればと、お会いしたこともない方に対し、まことに身勝手に希望いたしております。ほんとうに不躾なことで、恐縮の極みです。
しかも、私のほうからお礼できるものがあるとしたら、こちら手持ちの古書複写など御希望に沿うものがもしあればお送りできることだけでございます。
貧しい蔵書ですが、たとえば、廣海寛一さんの熱帯魚飼育史を含めた自伝や、金魚研究の第一人者だった松井佳一の遺品(金魚資料や博物画原図)など、ほかに水族館資料でしたら、内外のものがかなりございます。
わたくしはもう70歳を超えた老人ですが、この本だけはぜひ刊行しておきたいと思っております。
上、重ね重ねの不作法、ご海容のほど。
(東京、荒俣より)

荒俣 様 ようこそ。
 この時代の書籍や雑誌はなかなか市場に出ないですね。
 水族館の歴史は昭和30、40年代のフィッシュマガジンでは時々記事となっています。

 ご希望の件了解しましたので別途連絡します。

 

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