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2017年2月

2017年2月25日 (土)

「のぞけば そこに メダカたち」 島根県立宍道湖自然館ゴビウス 平成16年 その2

はじめに
  メダカといえばみんなが知っている魚ですが、都会での野生の
 魚を見たことがある人は少なくなり・・・
  ・・・コンクリート水路をつくったり、圃場整備を進めた結果、メダ
 カの生息場所が減少したことによると・・・
  今回の特別展では・・・メダカがすむ環境を再現し、日本の水田
 地帯の原風景を思い出してもらいたいと・・・
   平成16年12月
       島根県立宍道湖自然観ゴビウス
       館長代理 山口勝秀

1 メダカと日本人 P.2~
    愛知教育大学名誉教授 岩松鷹司
 日本人とメダカの関わり
  水田に棲息、用水との関係、神からの話
  領地と方言の話
   ・・・経済的に価値のナイメダカには全国の流通の必要性もな
   く、呼び名がまちまちでもよかったのであろう。・・・

  「目高もととの内」からの話

 メダカと日本の研究教育
  谷津直秀教授のメダカを用いた実験動物学の話
  石川千代松、外山亀太郎、石原誠氏の体色遺伝の話
  会田龍雄、山本時男氏の雄性決定遺伝子、限性遺伝の話

 メダカと環境保全
  化学物質との話

 日本の次代を担う子供と自然環境
  応用能力欠如の一員の話

 引用文献(メダカと日本人)

 メダカと私
  山本時男先生と研究の話
  メダカのルーツ研究の話
   宇和紘、江上信雄、平田賢治との研究

 メダカの発生段階図を3ページ記載

2 メダカの紹介 P.14~
    宍道湖自然館ゴビウス 田久和剛史
 以下、子供に判りやすい記述
 メダカ Oryzias latipes 概要
 メダカの生息地
 メダカのオス・メス
 メダカの産卵

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2017年2月22日 (水)

「のぞけば そこに メダカたち」 島根県立宍道湖自然館ゴビウス 平成16年

「のぞけば そこに メダカたち」 島根県立宍道湖自然館ゴビウス 平成16年12月 A4判 P.82

 この本は宍道湖自然館が、平成16年12月18日から平成17年1月30日に開催した第8回特別展の展示解説書、いわば図録です。

 自然館ゴビウスはタナゴ、ドジョウ、テツギョなどの淡水系の魚についても、多くの特別展を開催していて、その都度図録を頒布していますが、人気が高いのか在庫切れとなってしまいます。

 執筆陣は大学でメダカなどを研究している方が多く、内容が濃いため図録のレベルではありません。

 たとえば、通常知られているメダカの地域変異型が、2グループから最新研究では3グループとなっていたことは興味深いところです。

 メダカに関心がある中レベルの方は、一読をお勧めします。

 古書界では普通に見られます。手元の本は神田の古書店からの入手です。

【構成】
表紙
目次
 はじめに
 1 メダカと日本人
 2 メダカの紹介
 3 特別展展示魚種紹介
 Box.1 名古屋市東山動物園「世界のメダカ館」の紹介
 4 メダカと水田
 5 メダカがくらす環境の生きものたち
 6 メダカを通して 移りゆく季節の中で
 7 アジア固有の淡水魚「オリジアス属」
 8 日本産野生メダカの地域集団
 9 カダヤシとメダカ
 Box.2 カダヤシ調査
 10 「メダカ・ボランティアの日」によせられた地域の輪と力
 11メダカの飼育法
 12 メダカアンケート
 13 メダカを通して メダカと私

参考文献・謝辞
(財)ホシザキグリーン財団のご案内
奥付

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2017年2月18日 (土)

「永遠の花」 大賀一郎伝記物語 市原三郎 花園詩人社 昭和41年 その4

十一、叩けよさらば開かれん P.121~
 終戦、千葉県滑川産のハスの実、東大検見川農場の話

十二、ああ検見川の地よハスの実の発見により
              汝の名は永遠に世界に残る P.132~
 協力、発掘、発見の話

十三、何も持たぬに似たれども
               すべてのものをわれ持てり P.146~
 3個の実の結果、二千年のハス開花、ハンブルグ国際園芸
 博覧会の話

十四、妻逝きぬ P.157~
 転居、養子の話、

十五、われらは讃えまつる鳩に風船に P.165~
 発掘碑の話
 ---メモ---
  揮い=ふるい。振い

十六、ハスの花に神の栄光をたたえ大賀兄ここに眠る P.179~
 病床、叙勲、死去、葬儀の話

巻末の言葉 P.201~
 ・・・博士は拙宅を訪れ、たくさんの資料を寄せられ、「私も牧野
 富太郎博士のように伝記を書かれるようになって嬉しい」とほゝ
 笑まれたが・・・

 大賀ハス記念碑除幕式 奉祝即興吟 釈 星花(著者のPN)
 大賀博士 御通夜即興吟
 大賀先生への献詩 二千年のはす発掘碑除幕式の日に
                               市原三郎

はすみ音頭 P.215~

著者略歴
明治38年生まれ、元小学校長、詩人

以上でこの本の紹介は終わりです。

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昭和41年=1966年
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2017年2月15日 (水)

「永遠の花」 大賀一郎伝記物語 市原三郎 花園詩人社 昭和41年 その3

---ここから本文---

一、ああ操山よ心あらば彼の為に限り無き福音を伝え給え

                                   P.13~
 生地、父母、誕生、小・中学校、内村鑑三著「後世への最大遺物」
 との出会い、卒業の話

 ---メモ---
  孜=シ。孜々=シシ。熱心に努め励むさま。
  輾転反側=てんてんはんそく。なかなか寝付けずに、何度も寝
                     返りをうつこと。
          本文は誤植で反を友としている

二、父なる神よその波路を救いの舟にて乗り越え行かん

                                 P.23~
  一高への進学、内村鑑三塾への入門の話
  ・・・偉大なる先生の門弟の中に・・・有島武郎、志賀直哉、
  正宗白鳥・・・

三、斯く広大に建て給う神は御わざの尊しや P.34~

  当時の女学生の気質、一高合格、建築家から神の作った自然
  科学への転換などの話
  ・・・その頃の女子教育は下田歌子女史の「実践女学校」津田
  梅子の「津田英学塾」や成瀬仁蔵の「日本女子大」・・・遂に小
  杉天外の「魔風恋風」の小説を生み・・・

四、母逝けり P.45~

  日露戦争前後の思想、東大へ、危篤から死への話

五、友よ彼の祝福のために番茶の一ぱいもすするとしよう P.55

  生家の没落、父の事、八高への就職、

六、破れたれど、わが家は富めり P.64~

  配偶者紹介、四人弟妹の話

七、わが手をとれよわが神よわが行く道を導けよ P.74~

  八高基督敎青年会、生計逼迫、うどん先生、満州への話
  ---メモ---
   凭=ヒョウ、ビョウ、よる、もたれる
   掩=エン、おおう

八、大西洋の波濤よ歌え P.87~

  うた子すみれ、普闌天(フランテン)のハス、渡米の話
  ---メモ---
   菫=キン、ゴン、すみれ

九、墓前へ報告 P.99~

  古ハスの開花、ミイラ小麦などの話

┼、われ神より福祉を受くるならば災禍をもまた

                    受けざるを得んや P.110~
  日中関係、日本へ、当麻・曼荼羅の研究、戦火・府中への話

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昭和41年=1966年
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2017年2月11日 (土)

「永遠の花」 大賀一郎伝記物語 市原三郎 花園詩人社 昭和41年 その2

口絵
 大賀博士の記念碑の白黒写真

巻頭歌揮毫
 元東大総長 南原繁

「永遠の花」によせて」 篠遠 喜人
  大賀先生は、名古屋市に新しくできた第八高等学校の生物学の
 先生を・・・。「人生は短く、学問は長く、宗教は強い」この信条に生
 きられたひとりの人の生涯の叙事詩は、永遠の花として・・・

 高野 忠興 元東大検見川農場主任
  市原さんは、大賀博士の晩年、博士に親炙された人でありまして
 ・・・三年がかりでこの誌をかき上げられ・・・わたしどもの知らなかっ
 たような事実が多くのせられて・・・博士についての唯一の正統な
 伝記となるでしょう。
 ・・・金銭にこだわらぬかわりに名誉にこだわったことは・・・
 ---メモ---
  親炙=しんしゃ。親しく接してその感化を受けること。
  歿=ボツ、モチ、しぬ。歿後=没後
  佩=ハイ、バイ、おびる、はく。佩用=はいよう。からだにつけて
                               用いること。
  尚ぶ=とうとぶ

序文 藤川 覚 日本哲学会会員
  ・・・七月十八日の開花記念日には・・・観蓮会が催され・・・市原
 氏は・・・その会の常連となっておられました。
  ・・・市原氏に博士はさっそくつかまり、・・・一生にわたるハスの
 研究歴その他につき、たっぷり三時間語りつづける羽目に陥られ
 ました。・・・
  ・・・みずから序文を書くおつもりの「永遠の花」の完成をごらんに
 ならず、偉大な人、大賀博士は長い眠りにつかれました。・・・

序文 高木 潤 岡山県吉備町町長
  ・・・先生は、よく心の服を着なさいよといった。心美しからざれ
 ば服又美しからず。・・・
 ---メモ---
  彰徳=ショウトク。人の善行を世間に広く知らせること。

多摩墓地にある博士の碑文を掲載

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昭和41年=1966年
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2017年2月 8日 (水)

「永遠の花」 大賀一郎伝記物語 市原三郎 花園詩人社 昭和41年

長篇叙事詩 「永遠の花」 大賀一郎伝記物語 市原三郎 花園詩人社 昭和41年 B6判 P.222 定価500円

 この本は古ハスの開花に成功した大賀博士の伝記に近い読み物です。大賀博士自身も自著「ハス」内田老鶴圃 昭和35年「ハスと共に六十年」アポロン社 昭和40年で古ハス発掘や開花について書いています。

 11章から13章にかけてが古ハスの実の発見、開花のくだりですが、この箇所は前述の本にも書かれています。

 ちなみに大賀は「おおが」です。

 叙事詩というと読むのに抵抗がありそうですが、この本は6~7行の口語調で、文も短めで非常に読みやすいです。
 ただ、字が小さいのが難点です。

 古書界ではほとんど出ない本で、手元の本は世田谷区の古書店からの入手です。

【構成】
表紙
遊紙

口絵
目次
 巻頭歌揮毫
 序文
 序文
 序文
 序文

  一、ああ操山よ心あらば
  二、父なる神よその波路を
  三、斯く広大に建て給う
  四、母逝けり
  五、友よ彼の祝福のために
  六、破れたれど、わが家は富めり
  七、わが手をとれよわが神よ
  八、大西洋の波濤よ歌え
  九、墓前へ報告
  ┼、われ神より福祉を受くるならば
 十一、叩けよさらば開かれん
 十二、ああ検見川の地よ汝の名は
 十三、何も持たぬに似たれども
 十四、妻逝きぬ
 十五、われらは讃えまつる
 十六、ハスの花に神の栄光をたたえ

 巻末の言葉
 はすみ音頭
 著者略歴

 奥付
 ---メモ---
  毫=コウ、ゴウ、すこし、わずか 揮毫=きごう
  斯=シ、この、かく

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昭和41年=1966年
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2017年2月 4日 (土)

「琵琶湖の水族」 滋賀県立琵琶湖文化館 昭和45年 その4

 ドジョウ Misgurnus anguillicaudatus

 ホトケドジョウ Lefua echigonia

 シマドジョウ Cobitis biwae

 スジシマドジョウ Cobitis taenia striata
  シマドジョウとの違いの話

 アジメドジョウ Cobitis delicata
  体型上の話
  方言はゲリッショ(犬上川上流)

 アユモドキ Hymenophysa curta

 ナマズ Parasilurus anotus

 イワトコナマズ Parasilurus lithophilus

 ビワコオオナマズ Parasilurus biwaensis

 ギギ Pelteobagrus nudiceps

 アカザ Liobagrus reini

 ウナギ Anguilla japonica

 メダカ Oryzias latiapes

 ハリヨ Gasterosteus Aculeatus microcephalus

 カムルチー Channa argus

 ドンコ Odontobutis obscurus

 ヨシノボリ Rhinogobius brunneus
  方言はウロリ(稚魚)、ゴリ

 カワヨシノボリ Rhinogobius flumineus
  ヨシノボリとの差違の話

 ウキゴリ Chaenogobius urotaenia

 イサザ Chaenogobius isaza

 カジカ Cottus pollux

 ウツセミカジカ Cottus reinii

 スジエビ Palaemon paucidens

 テナガエビ Macrobrachium nipponensis
  移入の話
  方言はマエビ

 タンカイザリガニ Astacus leniusculus
  輸入の話
  淡海溜池

 アメリカザリガニ Procambarus clarkii
  日本への移植年を記述

以上でこの本の紹介は終わりです。

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昭和45年=1970
関連本

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