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2016年11月

2016年11月23日 (水)

「熱帯魚の栞」 西日本熱帯魚愛好会誌 昭和40年代 その2

◎鯉科
 ・・・一般に行動性に富み水槽の中をよく動き廻り・・・極めて温和
 なレッドテール・シャーク。・・・

 鯉科の主なもの
  1.シャークと名のつくもの(大型)
   3種名を記載
    レッドテール・シャークはレッドテールブラックシャークだと思
    いますが、オレンジテール・シャークはレッドフィンシャークの
    ことだろうか。

  2.バーブと名のつくもの ※バルブ
   5種名を記載

  3.その他
   4種名を記載

◎アナバンティド科(闘魚科)
 ・・・産卵が面白く大部分の魚が泡巣をつくり・・・
 ベタ、キッシング、ラビリンスの話

 アナバンティド科の主な魚
  1.グーラミィと名のつくもの
   6種名を記載

  2.その他
   4種名を記載

◎胎生目高科
 ・・・哺乳動物の胎生法とは異なり母体から吸盤による栄養供給
 を必要とせず・・・

 胎生目高科の主な魚
  1.グッピー
   7改良品種名を記載

  2.プラティ
   6改良品種名を記載

  3.ソードテール
   6改良品種名を記載

  4.モーリー
   4改良品種名を記載

  5.ヴァリアタス

◎卵生目高科
 ・・・色々な種類の熱帯魚を飼いつくした愛好家に好まれ・・・

 卵生目高科の主な魚
  7種名を記載

西日本熱帯魚愛好会会則
 少し書いておきます。
 第5条 本会は次の業務を行う。
  (1)飼育指導
  (2)飼育魚及び器具の購入斡旋その他
  (3)会員相互の連絡と親睦
  (4)飼育魚の交換
  (5)機関誌の発行

 第10条 本会の経費は会費及び寄附金その他雜収入を以てこ
      れに当てる。
  会費は1ヶ月1般500円 学生(大学生、高校生)300円とし、
  その他は無料とする。
  入会金は一般1000円、学生は500円とする。

西日本熱帯魚愛好会役員
 9人の氏名を記載

  19社の広告を載せてあり、大丸百貨店まで載せているのは熱帯
  魚売り場が有ったからなのでしょう。

以上でこの会誌の紹介は終わりです。

---メモ---
昭和40年代=1965年代

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2016年11月19日 (土)

「熱帯魚の栞」 西日本熱帯魚愛好会誌 昭和40年代

「熱帯魚の栞」 西日本熱帯魚愛好会 B5判 P.8

  発行年は不明ですが、おそらく昭和40年代と思われます。古いフィッシュマガジンあたりに記事が出ていそうなので、その折に確認してみます。

  当時は熱帯魚飼育の情報源としては飼育書や熱帯魚誌もフィッシュマガジン程度であったため、各地に情報交換の場として愛好会が作られていました。

 松坂実氏も江東熱帯魚愛好会の会長として珍しいキャットフィッシュなどを飼育していました。

  会則によると西日本熱帯魚愛好会は「事務所は市立下関水族館内に置く」と記載されており、かなり活発に活動していたと考えられます。

  作りは愛好会の会誌らしく、B4判2枚を折って、綴じてはいません。会誌なのですが下関市内の病院や企業の広告が多く掲載され、会費以外の収入を含め運営されていたことが判ります。

 この資料は広島県大竹市からの入手です。

 表紙にはエンゼルフィッシュの写真が使われていますが、表紙中ほどから本文が始っています。

  「熱帯魚の飼い方については前回の栞で述べましたので・・・」

---ここから本文---

この号は種の説明とのことで
◎カラシン科(第四回日本熱帯魚展示品評会課題魚)
 ・・・一般的に最も多く飼われ・・・

 カラシン科の主な魚
  1.大型のもの(全長7cm以上)
   5種名を記載

  2.ハチェットと名のつくもの
   3種名を記載

  3.テトラと名のつくもの
   9種名を記載
   ドーンテトラという種名も書かれていますが、なんでしょうか。
   ラスボラテトラはプルッカーとのこと

  4.フィンと名のつくもの
   3種名を記載

  5.その他
   7種名を記載

◎シクリッド科
 この科の魚は大型になるものが多く・・・

 シクリッド科の主な魚
  1.飼育し安いもの ※誤字
   7種名を記載

  2.性質凶暴で飼育し難いもの
   4種名を記載

  3.食用となるもの
   1種名を記載

---メモ---
昭和40年代=1965~

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2016年11月12日 (土)

「ブラジル国の水産事情」 海外漁業協力財団 昭和49年 その3

7.公立試験研究機関、養魚場等の概要 P.29~
 以下の施設について解説
 1 Lima Campos 養魚場
  ・・・ピラルク用大型池12面(24*6.3*1.8)の他・・・
  種苗生産種一覧、導入魚一覧を掲載

 2 Ananari 養魚場
  種苗生産放流種の一覧を掲載
  ・・・種苗生産手段としては脳下垂体処理によっており・・・孵化
  稚魚は3日後にアオコを投与し、15日後に約2cmに成長する。
  歩留は約50%・・・
  ・・・Tucunare、Pirarucuは魚食性のため種苗生産は中止してい
  る。 ※ツクナレ、ピラルク

 3 Departamento da Pasca nos Acudes do Nordeste
 4 セアラー大学海洋科学研究所 Ceara
 5 農業省漁業開発庁、Pirassununga生物、養殖試験場
  ・・・1948年からはDourado、Curimata・・・ ※クリマタ

 6 ピンダモニヤンガーバ養魚場(Pindamonhangaba)
 7 カンポ ド ヂヨルダン養魚場 Jordao ※ジョルダン
 8 クワドロス湖養魚場 Quadros
 9 海洋、湖沼調査実施特別グループ
 10 ペルナンブコ大学海洋科学研究所 
  (1)沿革、組織及び業務概要
  (2)施設、備品、業務運営費
  (3)他研究機関との関連
  (4)業務概要
  (5)養魚セクションにおける主要業務
ii
1.東北ブラジルの概要 P.49~
 気候の話
 以下区域に分けての話
  1)赤道地域
  2)中、北部地区
  3)セルトン(Sertao)
  4)アグレステ(Agreste)
  5)海岸森林地区

2.東北ブラジルの河川、湖沼 P.51~
 ・・・主要河川はSao FRANCISCO 及びParanaiba河で・・・

3.東北ブラジルの漁業 P.53~
 都市別の1956~1960年の漁獲量一覧表を掲載

4.Pernumbuco州の内水面水体、鹹水養魚池、沿岸水域の
 実態竝びにそれらの養魚利用についての私見
 P.55~
 1 海岸森林地帯の内水面水体実態概要並びにその利用
  i 同地帯の既在水体並びにその外、内部環境の一般的特徴
   気候による環境変化の話
   養魚利用
   粗放養魚
   半集約、集約養魚
   網生簀養魚

  ii 養魚利用についての其他の問題点

 2 内陸水体の実態及び利用
  i 貯水型水体、河川(Sao Francisco河を除く)の特徴及び外、
    内部環境
  ii 利用手段
  iii 養魚利用についての問題点

 鹹水養魚池、沿岸鹹水域の養魚利用について
  1. 鹹水養魚池の実態及び一般外、内部環境
  2.既存養魚池改良、新規養魚池建造及び養魚手段改善につ
   いて

 沿岸汽水域、入江の利用
  利用場所の選定
  利用策

5.内陸水体水産開発利用のためのSao Francisco河の利用
 についての私見
 P.61~
 1 本河川の環境特徴並びに養魚利用についての特点
  i  河川概要の話
  ii  利用策
  iii 問題点

6.参考文献 P.63
 8点紹介

あとがき P.64
 ---メモ---
  頗=ハ、すこぶる。 頗偏=へんぱ。片寄って不公平なこと。

以上でこの本の紹介は終わりです。

---
昭和49年=1974

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2016年11月 9日 (水)

「ブラジル国の水産事情」 海外漁業協力財団 昭和49年 その2

はしがき
 淡水区水産研究所 松島昌大

  ・・・海外技術協力誌(1971年8月号)に出筆したブラジルの水産
 事業 -特に内水面水産について-を加筆、補足したものである。
  ・・・筆者は1968年11月より1年9ヶ月の任期で東北伯ペルナンプ
 コ大学に派遣され・・・
  ・・・現地の関連資料の不足、欠如を考慮し、機会を得たものの
 一責務として、今後関連業務に従事するであろう各位への若干の
 指針にでもなればと・・・

i
1.ブラジル国概要 P.2~
 広さ、人口、産業の話

 気候を以下の地区で解説
  1)北部アマゾニア地区
  2)中央ブラジル
  3)東北沿岸帯
  4)サンパウロ周辺地帯
  5)南部温帯モンスーン帯

 地形区分を解説
  1)アマゾン流域
  2)中央高原
  3)海岸山脈
  4)ラプラタ流域地帯

 ブラジル国行政区および主要河川、水系図を掲載

2.ブラジルの河川、湖沼 P.6~
 河川
  アマゾン(Amazonia)、プラティナ(Platina)、サンフランシスコ
  (Sao Francisco)、Secundariasの各流域について解説
  流域面積、流程の表を掲載

 湖沼
 形成違いによる3タイプを説明

3.ラテンアメリカ諸国の漁獲生産と養魚概要 P.11~
 1969年の10か国の淡水魚を内数とした漁獲量の表を掲載
 5か国の主要魚種の表を掲載
 ラテンアメリカの養魚池数、池面積、生産量、主要養殖種の表を
 掲載
  エクアドルやメキシコはブラックバス、ギアナはティラピアなどと
  なっています。
  ペルーではArapaima gigas ピラルクがすでに養殖されていた。

4.ブラジルの漁業生産 P.14~
 種毎の漁獲量の表を掲載
  一番多い魚種はCrimata クリマタ。

 湖沼漁業
  Patos湖ほかの状況を記述

 河川漁業
  アマゾン水系について解説
  1955~7年の漁獲生産量の表を掲載

5.南アメリカ南部、特にブラジル諸州のボラについて P.23~
 Mirim湖まで侵入する
 ブラジル産ボラの種類と主な分布地の表を掲載

6.Belem、Fortaleza、Rio Grande、Recife等の魚市場について
                                
 P.24~
 下記の入荷魚と価格の表を掲載
  Belem市場(1970.7)
   Piramutaba、Acara、Pacuほか ※ピラムターバ、アカラ、パクー
  Fortaleza(1969.7)
   Crimata、Pescadaほか ※クリマタ
  Rio Grande(1969)
   Tainhaほか

---メモ---
昭和49年=1974

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2016年11月 6日 (日)

「ブラジル国の水産事情」 海外漁業協力財団 昭和49年

「ブラジル国の水産事情」 主として内水面の水産について 海外漁業協力財団 昭和49年3月 P.64

 本書はブラジルへ派遣された淡水区水産研究所の職員が著した報告書です。
 アマゾン河本流ではなく、ブラジル東北域のサンフランシスコ河の話が割と多く出ていますが、養殖の話が中心的で、統計的な表の掲載が多いのが特徴的です。

 魚種名が学名表記ではなく、現地での呼称をたぶんポルトガル語で書いてあるので、イメージがわきません。
 ここでは、観賞魚の世界で使われている呼称を、カタカナで記しておきました。因みにAcaraアカラはゲオファーガス.spとのことでした。
 ピラルク、クリマタ、パクー、ツクナレはこの当時から養殖されていたことが書かれています。

 古書界ではまず出回らない一冊で、手元の本は文京区の古書店からの入手です。

【構成】
目次
 はしがき
 i
  1.ブラジル国概要
  2.ブラジルの河川、湖沼
  3.ラテンアメリカ諸国の漁獲生産と養魚概要
  4.ブラジルの漁業生産
  5.南アメリカ南部、特にブラジル諸州のボラについて
  6.Belem、Fortaleza、Rio Grande、Recife等の魚市場について
  7.公立試験研究機関、養魚場等の概要

 ii
  1.東北ブラジルの概要
  2.東北ブラジルの河川、湖沼
  3.東北ブラジルの漁業
  4.Pernumbuco州の内水面水体、鹹水養魚池、沿岸水域の実態
   竝びにそれらの養魚利用についての私見
  5.内陸水体水産開発利用のためのSao Francisco河の利用につ
   いての私見
  6.参考文献

 あとがき
---メモ---
 鹹=カン、ゲン、からい、しおからい
 鹹水=かんすい。塩分を含む天然の水。
 Pernumbuco=ペルナンブーコ。州都はRecife=レシフェ
 Belem=ベレン
 Fortaleza=フォルタレザ
 Rio Grande=リオグランデ
 Sao Francisco=サンフランシスコ

---メモ---
昭和49年=1974

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2016年11月 3日 (木)

「びわ湖の魚と漁具・漁法」 滋賀県立琵琶湖文化館 昭和59年 その5

冬の漁具と漁法 P.49~
 沖曳網漁
  地曳網が陸地から網を曳きあげる底曳網・・・沖曳網は船
  から・・・
  イサザアミ
   湖底形状から漁場を説明
  モロコアミ
   ・・・このころのモロコを沖ノ島ではデヨロコと呼んでいます。・・・
  エビアミ
   ネコアミとも呼ばれる
  スゴアミ
   スゴモロコが主な対象
  アユアミ
   ヒウオ(氷魚)を捕える 

貝曳網漁
  漁具はマンガ、タマ、カネダマと呼ばれる
  対象はセタシジミ 

鳥漁
  鴨猟
  ヨシマキ 

漬柴漁
  ツケ、コイヤネ、アナ、ヤネなどとも呼ばれる
  ・・・霜の降りるような寒い朝に行うと、魚が多く獲れたそう
  です。・・・
  材料、設置法、対象魚の話

  カワラヅケ、イシヅケ
   漁具の大きさなどの話 

小糸網漁
  コイゴイト
   コイガとネバエの解説

  ワタカゴイト
  フナコイト(フナ小糸)
   ・・・雪や吹雪の日には魚がよくかかり・・・

  ウグイコイト
   ・・・12から3月ごろの産卵期前のものが脂がのっておいしい
   ため・・・ 

根づり網漁
  ネズリアミ(根摺網)
   禁止の理由など

  囲み記事
   びわ湖のフナの話 

その他の漁法
  マスツリ(マス釣り)
   延縄漁
  シジミカキ
  サデアミ

湖国漁師の生活と歴史 P.61~
 びわ湖の成り立ちなどの話
 ・・・シカの骨からつくったヤスなど・・・
 租庸調の調、つまり特産物の貢納の話
  阿米魚はビワマスの別称
  御厨(みくりや)、供御人(くごにん)の話

 下鴨社、上賀茂社、延暦寺の権力と堅田の話
 菅浦の古文書などの話
  「降りる」と「アガル」の話

 ---メモ---
  貢納=こうのう
  綸旨=りんじ
     天皇の仰せを受けて蔵人所(くろうどどころ)から出した
     文書(もんじょ)。
  上乗権=うわのりけん

国内の漁具 P.65~
 白黒写真で12点紹介

外国の漁具 P.67~
 白黒写真で18点紹介

出品目録 P.73~
 1 びわ湖の漁具、115点の品名と所蔵を記述
 2 国内漁具、15点の品名と県名を記述
 3 外国の漁具、19点の品名と国名を記述

協力者名簿
 個人21名、団体6、写真3名を記述

執筆および編集者として
 前畑政善(春の漁)
 秋山廣光(夏の漁~秋の漁)
 松田征也(冬の漁)
 土井通弘(生活と歴史)
 の琵琶湖文化館各学芸員がそれぞれ担当した。

以上でこの本の紹介は終わりです。

---
昭和59年=1984
地域で発刊された淡水魚の本

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