「ちちの科学随想」 小山忠郎 1973年(昭48) 三英社 その2
カバー
カジカや鉄魚のスケッチ
扉
ここには副題として「小山真一郎遺稿集」の記述
自筆メモ
序 盛岡市教育長 八重樫 正
岩手県の教育界の元老であり、生物教育の権威であり、当学界
の一大功績者でもある。戦前の盛岡中学校の同窓生、戦後の平
館高等学校、IE宛高等学校の同窓生にとっては、忘れ得ない恩
師である。・・・
随想集は、先生が生前、岩手日報紙の論壇や、随想欄に寄稿
されたものを、収録したものが大部分であるが・・・
「老いて学べば、死して朽ちらず」の巻頭のことばのように・・・
---ここから本文---
1.盛岡市内のサクラ P.2~
市内の桜を花弁や葉の形状から分けて説明
みやまざくら群、やまざくら群、たかねざくら群、ひがんざくら群、
そめいよしの群
地図と所在を記載
2.啓蟄 P.6~
日本、中国、岩手での表現
カエル、サンショウウオの話
3.春を告げる草花 一九五六年四月一五日 P.11~
ふきのとう、タンポポ、クロッカス、チューリップ、他山野草の話
4.高尾山の紫草 P.17~
・・・ムラサキというとさぞかし紫色の美しい花だろうと思っている
採集家が案外多いというが・・・
学名の意味を記載
小山平館高校々長と天皇陛下の話
5.早池峰の名鮮 P.24~
・・・蘚苔(コケ)の産地としても名高い・・・
ハヤチネゴケ発見、ハヤチネスギゴケなどの話
ここでは研究者として桜井久一氏、飯柴永吉氏、服部植物研究
所の野口彰氏の名が出ています。
6.磯浜の幸 P.28~
貝、海藻の話
・・・キタノムラサキウニがある・・・麦の穂の出るころになると成熟
して毒素がでるので・・・
7.郷土産魚類の方言 P.32~
気になった淡水魚のみ書いておきます。
イチネンビヤア・ハリュツユ・ニグルベエッコ・ウキアガリッコ・メ
ザッコ・メグラペェッコ(メダカ)
ドンジョ(ドジョウ)
ギンギョ(ギバチ)
スナッペ(カマツカ)
ジョロメコ・スナグリ(シマドジョウ)
8.郷土産川雑魚方言 P.36~
宰川正雄氏の「目高考」からメダカの方言を紹介
オキンタ・オキンジャコ・コメンジャコ(京都)、コマンジャコ・コ
マン(大阪)、チョチョメン(神戸)、コマメントウ・タイメンドウ(岡
山)、ゾウナメ(熊本)、ミミンジャコ(香川)、アブラコ(高知)、ウ
スケ・ギンゴバイ(名古屋)、タカマ・メンチン(広島)
東北ではデメッコ(仙台市)、ザッコ(福島市)、ウルメ・ウルメッ
コ(青森市)、ウルヅメ(秋田市)、ジョンバコ・ジョンバラコ(山形
市)、メザッコ・メエザッコ(盛岡市)
ウグイはオゲエア・フェアザ・フェアザッコ
ハヤは婚姻色のはクキ、尺以上のものは県南でマルタ
シマドジョウはスネメグリ(県南)・スナッペ・ジョロメ・ジョロメイコ
ギバチはギンタ、ギンタコ
ヨシノボリはゴリカジカ
アブラハヤはフェアザッコ、ヤチペェア、ハツミズ
タナゴ、ゼニタナゴは婚姻色のものはドシタナゴ
モロコはヒバスル
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