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2016年9月22日 (木)

「ちちの科学随想」 小山忠郎 1973年(昭48) 三英社 その2

カバー
 カジカや鉄魚のスケッチ


 ここには副題として「小山真一郎遺稿集」の記述
 自筆メモ

 盛岡市教育長 八重樫 正

  岩手県の教育界の元老であり、生物教育の権威であり、当学界
 の一大功績者でもある。戦前の盛岡中学校の同窓生、戦後の平
 館高等学校、IE宛高等学校の同窓生にとっては、忘れ得ない恩
 師である。・・・
  随想集は、先生が生前、岩手日報紙の論壇や、随想欄に寄稿
 されたものを、収録したものが大部分であるが・・・
  「老いて学べば、死して朽ちらず」の巻頭のことばのように・・・

---ここから本文---

1.盛岡市内のサクラ P.2~
 市内の桜を花弁や葉の形状から分けて説明
  みやまざくら群、やまざくら群、たかねざくら群、ひがんざくら群、
  そめいよしの群
 地図と所在を記載

2.啓蟄 P.6~
 日本、中国、岩手での表現
 カエル、サンショウウオの話

3.春を告げる草花 一九五六年四月一五日 P.11~
 ふきのとう、タンポポ、クロッカス、チューリップ、他山野草の話

4.高尾山の紫草 P.17~
 ・・・ムラサキというとさぞかし紫色の美しい花だろうと思っている
 採集家が案外多いというが・・・
 学名の意味を記載
 小山平館高校々長と天皇陛下の話

5.早池峰の名鮮 P.24~
 ・・・蘚苔(コケ)の産地としても名高い・・・
 ハヤチネゴケ発見、ハヤチネスギゴケなどの話
 ここでは研究者として桜井久一氏、飯柴永吉氏、服部植物研究
 所の野口彰氏の名が出ています。

6.磯浜の幸 P.28~
 貝、海藻の話
 ・・・キタノムラサキウニがある・・・麦の穂の出るころになると成熟
 して毒素がでるので・・・

7.郷土産魚類の方言 P.32~
 気になった淡水魚のみ書いておきます。
 イチネンビヤア・ハリュツユ・ニグルベエッコ・ウキアガリッコ・メ
 ザッコ・メグラペェッコ(メダカ)
 ドンジョ(ドジョウ)
 ギンギョ(ギバチ)
 スナッペ(カマツカ)
 ジョロメコ・スナグリ(シマドジョウ)

8.郷土産川雑魚方言 P.36~
 宰川正雄氏の「目高考」からメダカの方言を紹介
   オキンタ・オキンジャコ・コメンジャコ(京都)、コマンジャコ・コ
  マン(大阪)、チョチョメン(神戸)、コマメントウ・タイメンドウ(岡
  山)、ゾウナメ(熊本)、ミミンジャコ(香川)、アブラコ(高知)、ウ
  スケ・ギンゴバイ(名古屋)、タカマ・メンチン(広島)
  東北ではデメッコ(仙台市)、ザッコ(福島市)、ウルメ・ウルメッ
  コ(青森市)、ウルヅメ(秋田市)、ジョンバコ・ジョンバラコ(山形
  市)、メザッコ・メエザッコ(盛岡市)

 ウグイはオゲエア・フェアザ・フェアザッコ
 ハヤは婚姻色のはクキ、尺以上のものは県南でマルタ
 シマドジョウはスネメグリ(県南)・スナッペ・ジョロメ・ジョロメイコ
 ギバチはギンタ、ギンタコ
 ヨシノボリはゴリカジカ
 アブラハヤはフェアザッコ、ヤチペェア、ハツミズ
 タナゴ、ゼニタナゴは婚姻色のものはドシタナゴ
 モロコはヒバスル

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「岩手県産 淡水魚類」 小山真一郎 昭32年 中央印刷

地域で発刊された淡水魚の本

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