「名護市の淡水魚類」 幸地良仁 名護市教育委員会 平成11年 その6
3.アオバラヨシノボリの未来 P.89~
(1)ダム建設によって激減した福地川
ダム流入河川の分布図を掲載
陸封化されたゴクラクハゼやナガノゴリとアオバラヨシノボリ
との関係の話
ハゼ類の成魚によるアオバラヨシノボリ稚魚の捕食実験の
表を掲載
(2)羽地大川における分布
調査地点 9地点 内ダム建設予定地は4~7まで
平面イラストと標高図を掲載
ヨシノボリ類の種別個体数の割合の表を掲載
種とはアオバラ、クロ、シマ、アヤ
(3)羽地ダム建設後の生息範囲(予測)
建設前後のアオバラヨシノボリの分布図を掲載
8流入河川の建設前後での生息範囲(km)の表を掲載
左岸はウヮーソーガーラ、ミーミチガーラ、シェービマタ、
チョンチョンガーラ
右岸はウズルマタ、シブチャマタ、マタキナ、カズラマタ
(4)保全対策の問題
陸封化された魚類の問題など
4.急を要する外来魚対策 P.95~
(1)移入の経緯
カダヤシ マラリア対策 1919年に台湾経由で石垣島へ
モザンビークティラピア 食用 1954年に県内各地
ヒレナマズ・タイワンドジョウ 食用・漢方薬 1960年代 石垣
島の名蔵へ
ブラックバス・ブルーギル 釣用魚 1963年頃 中南部ダム
で繁殖
ゲンゴロウブナ 釣り堀用 1972~1973年頃 中南部ダム
で繁殖
グッピー・プレコストマス・ソードテール 戦後の熱帯魚ブーム
モツゴ 他の魚に紛れ込んで 1975年頃 那覇近郊のため池
(2)定着の秘訣
1997年までに20種確認されたが、今は14種
水質汚染、子の保護、卵胎生、プランクトン食の話
(3)在来魚への影響
ブラックバスの大きさ別の消化管の内容物表を掲載
ブラックバス、ブルーギル、カダヤシを例に解説
・・・カダヤシの有無によるメダカの傷の割合(%)を記述
・・・カダヤシにも弱点はある・・・
羽地におけるメダカ・カダヤシ・グッピーの分布図を掲載
沖縄島における外来魚と在来魚の割合の表を掲載
カラー写真掲載
5.リュウキュウアユをめぐる諸問題 P.103~
(1)新聞報道の経緯
1)戦前 ※本書の数字は丸数字
琉球王府時代、1927年のD.S.jordanと田中茂穂の論文の話
昭和初期からの養殖の話
2)戦後
絶滅、種指定、復活の話
1976年の分布図を掲載
(2)復活の取り組み
奄美大島からの移入の話
(3)種苗生産の実験
1991年からの実験失敗から水温、日照時間の考察の話
(4)源河川における追跡調査
1993年から放流した稚魚の調査
取水、堰の問題
(5)今後の課題 P.110~
源河川以外の河川の環境の話
v 要約
今までの内容を8点にまとめたもの
参考文献
21点記載
名護市の淡水魚類目録 P.115~
108種の目、科、和名、学名を記載
少し書いておきます
5 サケ目キュウリウオ科 リュウキュウアユ
Plecoglossus altivelis ryukyuensis
9 ナマズ目ヒレナマズ科 ヒレナマズ Clarias fuscus
24 スズキ目ゴクラクギョ科 タイワンキンギョ
Macropodus opercularis
47 スズキ目カワスズメ科 モザンビークティラピア
Oreochromis mossambicus
66 スズキ目ハゼ科 タナゴモドキ Hypseleotris cyprinoides
87 スズキ目ハゼ科 アオバラヨシノボリ Rhinogobius sp.
以上でこの本の紹介は終わりです。
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