« 2016年1月 | トップページ | 2016年3月 »

2016年2月

2016年2月27日 (土)

「金魚愛玩草」 郡山金魚の飼ひ方 上武豐太郎 林書店 昭和4年 その3

第6章 養殖
 一、孵化泉水池
  大きさの説明

 二、普通飼養池
  大きさ表示

 三、飼養水
  郡山金魚の色が鮮明な水質の理由を記述
  ---メモ---
   鮮なく=すく・なく

第7章 親魚の選擇
 適齢、雌雄相違や尾数の話

第8章 産卵及び孵化
 第1回から第3回の産卵数割合を記述。※これは珍しいです。

第9章 稚魚の飼育
 孵化割合
 篩の番手による針金の本数 ※ふるい これも珍しい。
 孵化以降の篩の番手の使い分け
 池中のミジンコの確認法

第10章 金魚の選別
 選別鉢の大きさ
 選別時の大きさ

第11章 飼養池に於ける飼育
 郡山での醤油粕の使用法
 「魚がセル」の意の話
 ---メモ---
  爾=ジ、ニ、なんじ、その 爾後=そのご

第12章 金魚の飼料
 上等飼料 みぢんこ(垢子)、ゆりみゝづ(もゝほうづき)
                      ※イトミミズのこと
 中等飼料 田螺、魚貝類、魚屑
 下等飼料 蠶蛹 ※カイコ、麥粉 ※むぎ、穀物粉

 上記についての解説

第13章 泉水池の飼育
 蘭鋳の一坪あたりの大きさ別尾数を記述

---
昭和4年 → 1929年

日本ブログ村観賞魚 沢山ブログが集まっているサイト

2016年2月24日 (水)

「金魚愛玩草」 郡山金魚の飼ひ方 上武豐太郎 林書店 昭和4年 その2

序言
  郡山に於ける金魚の歴史は相當古いものである。されどもその
 記録に殘れつものは殆んどない、どうかしてそれを調査し比較的
 確かなものを記述してみたいと考へたが、どうも頼る所がないので
 困難をしたかれども先輩の諸賢や實地經驗家に付いて十分に尋
 問をしてなるべく間違のない様に努めたつもりである。・・・

第1章 緒言
 奇麗な琉璃壜の中に金魚を遊泳さして・・・
 ---メモ---
 壜=びん

第2章 金魚の來歴
 年代
  宅達喜之の金魚養玩草からの引用を否定する理由を記述
  貝原益軒の大和本草からの引用を肯定する記述
 どこから
  支那の述異記を引用

 ---メモ---
  玩ぶ=もてあそ・ぶ

第3章 郡山に於ける金魚の由来
  柳澤吉保・吉里、佐藤三佐衛門、岡町の高田屋喜兵衛、小松
 隣氏達、それぞれの時代からの話
 ---メモ---
  恰も=あたか・も

第4章 金魚の成立
 鮒と金魚の相似を記述

第5章 金魚の種類
 一、わきん(和金)
 二、りうきん(琉金)
  尾長ともいう
  名の由来を「皇和魚譜」で説明

 三、しゝがしら(獅子頭)
  和蘭陀と名付けたのは郡山がはじまり ※オランダ

 四、らんちう(蘭鋳) ※鋳は金壽
  関東蘭鋳と関西蘭鋳の相違の話

 五、でめきん(出目金)
  西洋で望遠鏡

---
昭和4年 → 1929年

日本ブログ村観賞魚 沢山ブログが集まっているサイト

2016年2月20日 (土)

「金魚愛玩草」 郡山金魚の飼ひ方 上武豐太郎 林書店 昭和4年

「金魚愛玩草」 郡山金魚の飼ひ方 上武豐太郎 林書店 昭和4年4月15日 定價金貮拾錢 四六判 P.36

 ※飼は旧字が使われていますが機種依存文字のため変えてあります。

 著者は当時県立高校の校長で、序言によると、郡山の金魚の歴史を書き留めておくことを目的に著したとのことです。

 この本には思いのほか目新しい記述がみられ、1シーズンの1尾の産卵割合、篩(ふるい)の番手の解説、除虫菊による害虫駆除、面白い病気の治療法などは他書では見られない独特のものです。

 本の作りは薄い冊子状で、ホチキス止め、写真、図表、イラストもなく文字だけとなっています。

 面白いのは表紙裏と巻末3ページに金魚屋の広告を掲載していることです。

 80年以上の歳月と薄い冊子のためか、古書界ではほとんど出てきません。
 この本は姫路市の古書店からの入手です。

【構成】
表紙
序言
目次
 第1章 緒言
 第2章 金魚の來歴
 第3章 郡山に於ける金魚の由来
 第4章 金魚の成立
 第5章 金魚の種類
 第6章 養殖
 第7章 親魚の選擇
 第8章 産卵及び孵化
 第9章 稚魚の飼育
 第10章 金魚の選別
 第11章 飼養池に於ける飼育
 第12章 金魚の飼料
 第13章 泉水池の飼育
 第14章 金魚の害蟲
 第15章 金魚の疾病
 第16章 其の他の害敵
 第17章 金魚の形態
 第18章 愛玩的飼育

奥付
広告
---
昭和4年 → 1929年

日本ブログ村観賞魚 沢山ブログが集まっているサイト

2016年2月13日 (土)

「佐潟の自然」 副題 オニバス保護を中心として 新潟市教育委員会 1982年 その4

3 佐潟の陸水生物
 1 陸水学的観測
  水温、電気伝導度、PH、透視度、DOの表を掲載、解説

 2 佐潟の珪藻相
  (1)観察方法
   垂直方向の量についても解説

  (2)観察結果
   a試料中の珪藻の細胞数
    垂直変化の表を掲載

   b出現した珪藻
    藻類種類(学名)と量の表を掲載
    i 水生植物の付着物
     優先種、PHとの関係、垂直的変化の話

    ii 水
     浮遊性種と割合の話

    iii 底泥
     付着物との比較

   cまとめ
    瓢湖との比較や湧水との関係の話

 3 佐潟の藍・緑藻と小形動物
  採取された植物プランクトン、動物プランクトンの話
  学名と定点名の一覧表を掲載

 4 佐潟の水生動物とその現存量
  調査法を解説
  優先種、夏季と冬季の比較
  確認された個体の学名と和名、個体数の表を掲載
  水質汚濁階級を記載

 5 佐潟の魚類
  調査法を説明
  消滅した鎧潟、瓢湖との比較、新川との関係、赤塚漁業協同
  組合による放流事業からの考察
  種名と密度の表を掲載

珪藻の写真掲載

むすび
  ・・・オニバスは・・・生育地が困難な泥土上にあること、種子の
 寿命が長いため生活史全体の把握に長年月を要することなどの
 ため、いまだに詳しい生態の解明はほとんどされていない。・・・

  佐潟をめぐる人為的環境の変化は実にめまぐるしく・・・飛砂の
 堆積により年々潟が浅くなり、動植物の生育適地は次第に奪わ
 れてきている・・・

 一度失われた自然は再び取り戻すことはできない。・・・

                            尾崎富衛

あとがき
  本書は、佐潟の自然を明らかにし、オニバスの保護をめぐる基礎
 資料収集のための調査結果をまとめたものです。・・・

以上でこの本の紹介は終りです。

---
1982=昭和57年
関連本 地域系

日本ブログ村観賞魚 沢山ブログが集まっているサイト

2016年2月11日 (木)

「佐潟の自然」 副題 オニバス保護を中心として 新潟市教育委員会 1982年 その3

2 佐潟の植物
 1 植生の概要
  (1)潟別の概況
   以下の3つの潟について植物名を使い特徴を解説
   a上佐潟
   b佐潟
   c御手洗潟

  (2)植生
   a季節の変化
    春夏秋冬を植物名で解説
    ---メモ---
     箭型=矢型

   b植生
    水田雑草群落の表を掲載
    i  上佐潟
    ii 佐潟
    iii 御手洗潟    

  (3)注目すべき植物
   以下の種についての略述、標本やフィールドの写真掲載

   aハンゲショウ(カタシログサ)
    佐潟では貴重な存在

   bサデクサ
    佐潟内では局所的

   cワスレナグサ
    欧州原産の園芸植物

   dヒメイズイ
    松林の林床に生える

   eデンジソウ
    佐潟では絶滅は時間の問題

 2 オニバス
  オオオニバスとの直径比較 ※意外な結果です。

  (1)植物についての解説
   a名前
    学名 Euryale ferox
    別名 ミジブキ、イバラバス、イバラブキ、ゲトウ、
        ジゴクノカマノフタ
    県内方言 ドンバス、ドバス

    この他中国名、英名の解説

   b形態
    発芽から円形になるまでの葉数
    成長過程の解説
    個体計測の表を掲載
     葉数、葉柄長、長径、花数、花梗長、果実熟度

    ---メモ---
     漿果=肉が多く水分に富んだ果実
     梗=コウ、キョウ、やまに、ふさぐ
     花梗=花柄(かへい)

  (2)分布
   1974年時点の国内分布図を掲載

  (3)県内の分布
   a**市**潟
    本年は1株生存
   b新潟市佐潟
    1977年と1981年の分布図を掲載
   c**郡**町**湖
    良好
   d**郡**町**池
    消滅
   e**郡**村**池
    29株生育

  (4)近似種
   オオオニバス Victoria regia の話

  (5)利用
   日本と中国での利用法の話

  (6)他県の生育状況
   岡山市百間川を引き合いにし説明

  (7)環境条件と生育の推移
   月別の状況、アオミドロとの関係から解説

  (8)オニバスの保護(まとめにかえて)
   大滝末男氏の環境と保護対策からの6項目に対する佐潟
   での相違を記述

  参考文献 15点を記載

 3 植物目録
  210種を学名、和名、科名、位置
  7ページを使いフィールド写真

---
1982=昭和57年
関連本 地域系

日本ブログ村観賞魚 沢山ブログが集まっているサイト

2016年2月 6日 (土)

「佐潟の自然」 副題 オニバス保護を中心として 新潟市教育委員会 1982年 その2

口絵
 カラー写真1葉、白黒写真1葉、明治と昭和の地形図
 明治期の写真を見ると他にも潟があったようです。


  ・・・昭和45年から実施してきた市内赤塚の佐潟に育成するオニ
 バスを中心とした調査報告書である。
  ・・・自然環境とともにオニバスを保存し、永らく後世に伝える一助
 となれば・・・

   昭和57年3月  新潟市教育委員会 教育長 本間芳之

凡例
 下記についての解説
 1.年号のこと
 2.図、写真のこと
 3.図、写真のこと
 4.引用のこと
 5.佐潟の定義
 6.昭和49年からの年度別経緯

 執筆分担
  職と名前だけ記しておきます。
   尾崎富衛(新潟中央高等学校)、小林巌雄(新潟大学理学部)
   新潟河川生態研究グループ

  この他に調査として
   東条誠吾(関谷中学校)、小野亨(赤塚中学校)

はじめに
  ・・・戦後では地元の赤塚中学校科学クラブが菅沢重蔵らの
 指導のもと、1959(昭和34)年から1966年にかけ3か年にわた
 って佐潟に関する調査を行ったが・・・・。

  ・・・主として「オニバスの文化財的価値とその背景」という立
 場から、1974(昭和49)年以来7年間予備調査を行ってきた。・・・

  3つの潟の名称、面積、周囲延長の表を掲載

  ・・・学術調査報告書の性格をもつものであるが、写真を豊富
 に掲載するなど、読者に親しみやすいよう・・・

 協力者の氏名、職が記してありますので書き留めておきます。
  植物関係
   池上義信(関谷中学校)、関繁男(新潟盲学校)、
   柄沢朋暢(村松中学校)

  地質関係
   渡辺剛忠(羽茂高校)、安井賢(新潟大学理学部)、
   鈴木幸治(新潟大学災害研究所)、青木滋(新潟大学
   災害研究所)、東条誠吾(関谷中学校)、中原功志
   (子須戸中学校)、斉藤道春(豊栄地区理科センター)、
   鴨井幸彦(興和地下建設KK)

  陸水関係
   新潟河川生態研究グループ

  全般
   新潟県生活環境部自然保護課

---ここから本文---
1 佐潟の自然環境
 1 新潟平野と佐渡の周辺
  砂丘形成、地質、気候のはなし

 2 湖沼の特徴
  (1)位置・大きさ
   緯度、面積、周長など

  (2)深さ・湖底地形
   横断面図を掲載

  (3)堆積物
   砂底と泥底のはなし

  (4)潟の水
   電気伝導度、PH、温度、透視度などの話と表を掲載

2016年2月 3日 (水)

「佐潟の自然」 副題 オニバス保護を中心として 新潟市教育委員会 1982年

「佐潟の自然」 副題 オニバス保護を中心として 新潟市文化財調査報告書 新潟市教育委員会 1982年3月31日発行 B5判 P.67 非売品

 この本は副題のオニバスに反応して入手することにしました。当初、佐潟と佐渡を読みちがえて、佐渡にオニバスが存在していると思っていました。
 実際は新潟市内にある水深1m程度の湖沼のことです。(wikiより)

 内容は報告書という性格上データが多く読みやすいとは言えません。特に珪藻、緑藻の箇所は専門的だと思います。
 ただ、オニバスに関する単独の書はほとんど見かけない中、本書の存在は貴重です。

 本の作りはレザック紙の表紙、写真、図版が多いためか印画紙のような紙質です。

 古書界ではあまり出ない一冊です。
 この本は三鷹市の古書店からの購入です。

 ※数字のローマ数字は機種依存文字のためアラビア数字に変えてあります。

【構成】
表紙
遊紙
口絵

目次
 はじめに
 1 佐潟の自然環境
  1 新潟平野と佐渡の周辺
  2 湖沼の特徴
   (1)位置・大きさ
   (2)深さ・湖底地形
   (3)堆積物
   (4)潟の水

 2 佐潟の植物
  1 植生の概要
   (1)潟別の概況 上佐潟、佐潟、御手洗潟
   (2)植生 季節の変化、植生
   (3)注目すべき植物
    ハンゲショウ(カタシログサ)、サデクサ、ワスレナグサ、
    ヒメイズイ、デンジソウ

  2 オニバス
   (1)植物についての解説 名前、形態
   (2)分布
   (3)県内の分布
   (4)近似種
   (5)利用
   (6)他県の生育状況
   (7)環境条件と生育の推移
   (8)オニバスの保護(まとめにかえて)

  3 植物目録

 3 佐潟の陸水生物
  1 陸水学的観測
  2 佐潟の珪藻相
   (1)観察方法
   (2)観察結果

  3 佐潟の藍・緑藻と小形動物
  4 佐潟の水生動物とその現存量
  5 佐潟の魚類

 凡例
 本文
 むすび
 あとがき
 奥付

---
1982=昭和57年
関連本 地域系

日本ブログ村観賞魚 沢山ブログが集まっているサイト

« 2016年1月 | トップページ | 2016年3月 »

ブログ村

  • にほんブログ村 観賞魚ブログ 熱帯魚へ
無料ブログはココログ