「雑草の博物誌」 水田雑草編 農林水産省農業研究センター 全国農業改良普及協会 平成6年 その2
表紙
7種の彩色イラストで品のいい表紙です。
発刊に際して
・・・「雑草」も、我々人間に価値のない、植物分類学的には不均一な草本性植物をひとまとめにした便宜的な呼称であります。・・・昭和天皇の「雑草という植物はない」はけだし名言であります。
図鑑の第一の使命は、分類・同定にありますが、・・・本書は・・・雑草の個生態学的な記載を主として、稲ないし稲作との係わりや、更には民俗学的な考察まで論述されており、・・・・読み物としても十分楽しめるものであります。・・・
・・・「技術と普及」に・・・昭和63年5月から平成2年6月までの2年間にわたって連載された・・・加筆されたものです。・・・
平成6年1月 武田薬品工業
取締役 アグロ事業部長
前日本雑草学会副会長
農学博士 萩本 宏
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ノビエ(イネ科)
イネの擬態雑草
タイヌビエ、ヒメタイヌビエ、イヌビエ、ヒメイヌビエの解説
最大の難敵ゆえにバツグンの知名度
ウリカワ(オモダカ科)
最盛期を過ぎた強害草
ウリカワが繁茂、衰勢した要因を説明
草取りの苦労が偲ばれる西南暖地の方言名
方言名の由来を解説
コナギ(ミズアオイ科)
一年生広葉雑草の代表草種
戦後減少した理由など
1株当たりの種子数や種子寿命など
田の草と同義語だったナギが基本に
標準和名の由来、方言名の由来など
ホタルイ(カヤツリグサ科)
一年生雑草か、多年生雑草か?
ほとんどはイヌホタルイ
新顔故に方言名も借用が多い
方言名の由来など
ビッキ=蛙
タマガヤツリ(カヤツリグサ科)
にぎやかに発生するが防除は容易
種子の寿命の事
マスクサ、カヤツリ、子供の遊びが名付親
方言名の語源の話
千葉でアンゴー=蛙
マツバイ(カヤツリグサ科)
かつては’稲の大敵’と呼ばれた
種子からの発生率を記述、思いのほか低い
発芽の適温も書かれているが以外に高温
マツバイ繁茂の効用の話
田圃にはびこる毛皮の感触
水田雑草の古典書を紹介「農業夜話」小西篤好 1828
方言名の語源の話
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関連本
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