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2014年12月

2014年12月17日 (水)

「川魚風土記」 木村重 北方出版社 昭和23年 その4

12、川魚舶来考(1) P.93
 金魚、ライ魚、鬪魚(※闘)、タップミンノーの来歴のはなし。

13、ワーワー魚 P.94
 オオサンショウウオの事

14、大陸のカラスミ(附、魚麺、蝦子醤油)~P.98
 上、
  語源
  ・・・材料のボラは河湖にはいらぬ。・・・

 下、
  カラスミ伝来、魚麺、蝦子醤油の話  

15、銀魚 ~P.108
 一、淮河のシラウオの話など
  ---メモ---
  淮=エ、ワイ

 二、日本の白魚、大陸シラウオ(Protosalanx hyalocranius)
 三、鱗による雌雄差と舌の上の歯の話
 四、中国での生息地、遡上時期、産卵の話
 五、中国で「白魚」はパイ・ユイのことでハヤに似ている。
   シラウオは華語で銀魚(イン・ユイ)

 六、膾殘魚(ホイザン)の言われ 邦名シラウオ
   他に別名を記載
    ---メモ---
    膾=なます、カイ、ケ

 七、料理法など

16、川魚舶来考(2) ~p.110
   マス類、草魚、(魚連)魚の渡来時期、場所などの話
                           ※レンギョ

17、髪菜
 一、清冷な水中にある水藻で広東料理に使われる。
  ---メモ---  
   醋=サク、ソ、す

 二、戸籍はNostoc commune var. flagelliforme
   日本の川海苔の話

18、雷魚 ~P.130
 一、鮎の雑学な話
 二、異名
    黒魚、烏魚、花魚、玄黒、文魚、火頭魚

 三、体型、生息地など
   ---メモ---
    壓=アツ、オウ、おす、おさえ

 四、産卵、食性、陶朱公の伝説の話など

 五、味、道家が食べない理由、来歴の話など

 六、薬効、プラチョン、泥鯉の話    

19、海蜂 ~P.137
 一~四、ハマグリ似の貝(車蛤)の話
  ---メモ---
   蟶=テイ、チョウ、まて

20、沙皮 ~P.143
 一~三、サメ皮の話
  ---メモ---
   琺瑯=ホウロウ

21、鳳尾魚(附、中草料理) ~P.150 ※本文タイトルは圓尾魚
                          で誤字
 一~三、エツの一種

22、巨大な魚集(傳説) ~P.151
 8つの伝説を紹介

23、江豚 ~P.159
 一~三、フグの話

24、西湖の生泥(附、魚の壽命と營養價) ~P.162
 淡水藻類の話

25、魚と宗教(附、女人比魚) ~P.166
 イクトウス語

以上でこの本の紹介は終りです。

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2014年12月13日 (土)

「川魚風土記」 木村重 北方出版社 昭和23年 その3

 六、ドヂヨウとナマヅ族 ※ドジョウ、ナマズ
  ・・・一般にドヂヨウは雌より雄の方が美味であるが・・・
  アユモドキ似の魚 俗称:花魚、花斑魚、斑鰍
  石斑魚 Lepturichthys guntheri
  石抱魚 Hemimyzon ヒメタニノボリと呼ばれている

  ギギウ、ギバチ、ヒレナマズの話

   ---メモ---
   梭=サ、ひ

 七、飼って樂しむ魚
  チョウセンブナとタイワンキンギョの差異説明
  以下の魚の蘊蓄など
   中国名などを記しておきます。
   モロコ(老漢魚)、コハゼ(縞鯊)、カマツカ(爬虎魚)、ドンコ
   (吐哺魚)、メダカ(大眼巴兒・小將魚 ※将)、ヒガイ(新婦魚)、
   タナゴ(膨皮魚・旁比魚)、ハス(黑條魚 ※黒)、オイカワ
   (丁斑魚・桃花魚)、チョウセンブナ(蝶魚)、タイワンキンギョ
   (錢片魚 ※銭、丁斑魚、鬪魚 ※闘)、トゲウナギ(棘鰍、棘鰻)、
   鄧魚、トップ・ミンノー(タップミノー Top minnow
   ---メモ---
    疣=いぼ
    慓悍=ひょうかん。
       すばやい上に、荒々しく強いこと。

  魚の飼ひ方秘傳 ※飼い 秘伝
  ウナギのカバヤキ  

6、中國の淡水養魚 ~P.60
 一、養魚の歴史の話
 二、魚苗、採集場所の話など
 三、養魚池及び養魚家の数など
   種類 以下の種の雑学など
    (イ)草魚 南方では(魚+完)魚
    (ロ)鯖魚 ※(魚+靑)魚
    (ハ)白(魚+連) レンヒー
    (ニ)黑(魚+連) ※黒
    他に ケンヒイ、(魚+扁)魚
    ---メモ---
     沒法子=しかたがない。

7、魚怪 ~P.61
 寄生虫イグジオゼヌスのこと。

8、中國の河湖漁法 ~P.78
 一、漁の和訓はいさり即ち磯あさり
   中国での漁法の参考文献紹介
   岸上博士の科学的な漁具の分類を紹介

 二、漁法を解説
 三、網を使う漁法の話
 四、毒、水草、動物による漁の話
 五、中支の漁村の実態
  洪澤湖、太湖での漁法

9、九姓漁戸 ~P.79
 漁民ではなく遊山舟
 九姓=陳、錢、林、李、袁、孫、許、葉、季
 ---メモ---
  蛋=タン、ダン、たまご
  蛋民=タクミン。水上生活者

10、(魚壽) 魚 ~P.86
 一、ヘラチョウザメのこと Psephurus gladius
  別名 ハシナガチョウザメ、象魚
  揚子江での目立つ産地を紹介

 二、漢名の経緯など
    ・・・或る學者は科學名即ち萬国共通のラテン語のみで
    魚名を記して濟ませているが、漁師にラテン語で云った
    ところで初まらない
。・・・・
   味の話
  ---メモ---
   扨=さて、さす

 三、ミシシッピーと揚子江の太古の地質学上の話
   ヘラチョウザメと油田の関係

11、鰉魚 ~P.92
 一、チョウザメの事、カラチョウザメ Acpenser sinensis
   相模湾にキクチ・チョウザメ、岩城沖でセンニン・チョウ
   ザメの記録がある。
   他にチョウセンチョチョウザメ

 二、中国での別名漢字、地方名を列記

 三、漁獲量、味の話
  ---メモ---
   擔=タン、かつぐ、になう。中国の伝統的な質量の単位
                   である。

 四、ヒガイの話

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2014年12月 8日 (月)

「川魚風土記」 木村重 北方出版社 昭和23年 その2

カバー
 エンツユイと水草のイラスト

1、縁起録 1~2
  ・・・この自然現象を研究する一部門の生物學の中に水中生物
  の生態を調べる學問があるが、これにはどうしても自分で動き
  まわらねばならない。
  ・・・昭和二十年の夏のある日、上海で一切のものをそれこそ忽
  然と失って了った。・・・恐らく私のみが持ってゐると自負した貴重
  な文献
・・・

  ・・・主に揚子江地方の淡水魚類に題をとって・・・。これは報告書
  でも随筆でもなく漫筆か讀み本の類であるから・・・。

 ---メモ---
 榾=コツ、コチ、ほた
 榾火=ほたび。たき火のこと
 假=かり、仮。
 廟=ビョウ、ミョウ、たまや、みたま
 古廟=こびょう、古い神社。
 舊=キュウ、グ、ふるい、もと
 懐舊=かいきゅう 。昔のことをなつかしく思い出すこと。
 辨=ベン、ヘン、わきまえる
 右顧左辨=うこさべん。人の思惑などまわりのことばかり気
               にして決断をためらうこと。

2、成都のお墓 故岸上博士旅行記 P.3~
 昭和4年に行った揚子江淡水魚調査。行程イラスト掲載
 十一月二十二日 午前六時十分逝去、原因 急性脳貧血

 ---メモ---
 蜀犬日にほゆ=しょっけん。無知のため,あたりまえのことでも
                  怪しいと思うこと。
 赭色=しゃしょく。赤褐色。あかつち色。
 鎭=チン、しずめ、しずま。
 樟=くす、楠
 櫃中=ぎちゅう
 幢=トウ、ドウ、はた
 幡=ハン、ホン、はた
 幢幡=どうばん、仏堂に飾る旗。

3、魚とサカナ P.17~
 魚といふ漢字は何時頃どうして出來たかと戸籍調べを一つやって
 見ると・・・
  ---メモ---
  篆=テン、デン。篆書=テンショ、字の古書体の一。

 日本語のウオ、サカナ、トトの語源の話
  ---メモ---
  臺=タイ、ダイ、うてな。「台」の旧字体。

 日本と中國で同字で全く異なる意味のものを淡水魚分で24種を掲載。

4、のし ~P.24
 アワビからの起源の話

5、中國の淡水魚(附、ウナギのカバヤキ) ~P.47
 一、支那大陸の魚の種類
  当時の日本、大陸の数字を紹介

 二、淡水魚の出現と分布
 三、降河魚と遡河魚
  ・・・スマトラ島では南側の河川にだけウナギが住んでゐて、北側
  に注ぐ川には一匹もゐない・・・

  虎魚、猫魚、丙穴魚、嘉魚の話

 四、コヒ科の魚 ※コイ
   ---メモ---
   佛印=フランス領インドシナの略称。仏印

 五、コヒ科の珍魚
  鮒の語源は話

  燕雀魚の話 Myxocyprinus asiaticus ※エンツユイ
   別名:紅焼・焼(魚扁)(漢口辺)、紅袍魚・花魚(重慶)、
       龍針魚(四川上流)、朱(魚扁)魚
   ---メモ---
   袍=ホウ、ボウ、わたい・れ

  棹魚の話 Luciobrama macrocephalus
   別名:棕魚、梭魚、尖口黄魚、鐘包魚、長頭魚
   ウロコの話

  (竹かんむり+咸)魚の話 Elopichtys bambusa
   別名:名竹魚、竿魚、長魚、(魚感)魚

  以下の魚の話
  細鱗魚 Schizothorax
  靑甲魚 Labeobarbus ※青
  香魚 Acrossocheilus fasciatus
  黄道士 Coreius 四川省では尖頭魚、水密子
  白條魚 別名:鯵條、(魚喬)魚 ハヤ似
  飄魚 Parepelecus

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2014年12月 6日 (土)

「川魚風土記」 木村重 北方出版社 昭和23年

「川魚風土記」 木村重 北方出版社 昭和23年4月20日發行 A5判 P.166 定價130圓

 本書は川魚と謳っていますが、著者の博学ぶりがうかがえ、中国の歴史、地名、風俗の記述にも興味をひかれます。

 本書の 「成都のお墓 故岸上博士旅行記」の箇所は林房雄著 「緑の水平線」 講談社(昭39 1964年)にも書かれていることが、著者の「魚紳士録」にも記載されています。

 文中には多くの旧字が使われているため、調べながらの読書と
なります。
 作りは写真なし、イラスト少しで、紙質はわら半紙より少しいい
程度です。

古書界にはなかなか出てきませんが、高価ではありません。
この本は 札幌市の古書店からの購入です。

【構成】
カバー

目次(本来は漢数字)
 1、縁起録
 2、成都のお墓 故岸上博士旅行記
 3、魚とサカナ
 4、のし
 5、中國の淡水魚(附、ウナギのカバヤキ) ※国
 6、中國の淡水養魚
 7、魚怪
 8、中國の河湖漁法
 9、九姓漁戸
 10、(魚壽) 魚
 11、鰉魚
 12、川魚舶来考(1)
 13、ワーワー魚
 14、大陸のカラスミ(附、魚麺、蝦子醤油)
 15、銀魚
 16、川魚舶来考(2)
 17、髪菜
 18、雷魚
 19、海蜂
 20、沙皮
 21、鳳尾魚(附、中草料理)
 22、巨大な魚集(傳説) ※伝説
 23、江豚
 24、西湖の生泥(附、魚の壽命と營養價) ※寿命 栄養値
 25、魚と宗教(附、女人比魚)
本文
奥付

---メモ---
昭和23年=1948年
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