「川魚風土記」 木村重 北方出版社 昭和23年 その2
カバー
エンツユイと水草のイラスト
1、縁起録 1~2
・・・この自然現象を研究する一部門の生物學の中に水中生物
の生態を調べる學問があるが、これにはどうしても自分で動き
まわらねばならない。
・・・昭和二十年の夏のある日、上海で一切のものをそれこそ忽
然と失って了った。・・・恐らく私のみが持ってゐると自負した貴重
な文献・・・
・・・主に揚子江地方の淡水魚類に題をとって・・・。これは報告書
でも随筆でもなく漫筆か讀み本の類であるから・・・。
---メモ---
榾=コツ、コチ、ほた
榾火=ほたび。たき火のこと
假=かり、仮。
廟=ビョウ、ミョウ、たまや、みたま
古廟=こびょう、古い神社。
舊=キュウ、グ、ふるい、もと
懐舊=かいきゅう 。昔のことをなつかしく思い出すこと。
辨=ベン、ヘン、わきまえる
右顧左辨=うこさべん。人の思惑などまわりのことばかり気
にして決断をためらうこと。
2、成都のお墓 故岸上博士旅行記 P.3~
昭和4年に行った揚子江淡水魚調査。行程イラスト掲載
十一月二十二日 午前六時十分逝去、原因 急性脳貧血
---メモ---
蜀犬日にほゆ=しょっけん。無知のため,あたりまえのことでも
怪しいと思うこと。
赭色=しゃしょく。赤褐色。あかつち色。
鎭=チン、しずめ、しずま。
樟=くす、楠
櫃中=ぎちゅう
幢=トウ、ドウ、はた
幡=ハン、ホン、はた
幢幡=どうばん、仏堂に飾る旗。
3、魚とサカナ P.17~
魚といふ漢字は何時頃どうして出來たかと戸籍調べを一つやって
見ると・・・
---メモ---
篆=テン、デン。篆書=テンショ、字の古書体の一。
日本語のウオ、サカナ、トトの語源の話
---メモ---
臺=タイ、ダイ、うてな。「台」の旧字体。
日本と中國で同字で全く異なる意味のものを淡水魚分で24種を掲載。
4、のし ~P.24
アワビからの起源の話
5、中國の淡水魚(附、ウナギのカバヤキ) ~P.47
一、支那大陸の魚の種類
当時の日本、大陸の数字を紹介
二、淡水魚の出現と分布
三、降河魚と遡河魚
・・・スマトラ島では南側の河川にだけウナギが住んでゐて、北側
に注ぐ川には一匹もゐない・・・
虎魚、猫魚、丙穴魚、嘉魚の話
四、コヒ科の魚 ※コイ
---メモ---
佛印=フランス領インドシナの略称。仏印
五、コヒ科の珍魚
鮒の語源は話
燕雀魚の話 Myxocyprinus asiaticus ※エンツユイ
別名:紅焼・焼(魚扁)(漢口辺)、紅袍魚・花魚(重慶)、
龍針魚(四川上流)、朱(魚扁)魚
---メモ---
袍=ホウ、ボウ、わたい・れ
棹魚の話 Luciobrama macrocephalus
別名:棕魚、梭魚、尖口黄魚、鐘包魚、長頭魚
ウロコの話
(竹かんむり+咸)魚の話 Elopichtys bambusa
別名:名竹魚、竿魚、長魚、(魚感)魚
以下の魚の話
細鱗魚 Schizothorax
靑甲魚 Labeobarbus ※青
香魚 Acrossocheilus fasciatus
黄道士 Coreius 四川省では尖頭魚、水密子
白條魚 別名:鯵條、(魚喬)魚 ハヤ似
飄魚 Parepelecus
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