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2014年12月 8日 (月)

「川魚風土記」 木村重 北方出版社 昭和23年 その2

カバー
 エンツユイと水草のイラスト

1、縁起録 1~2
  ・・・この自然現象を研究する一部門の生物學の中に水中生物
  の生態を調べる學問があるが、これにはどうしても自分で動き
  まわらねばならない。
  ・・・昭和二十年の夏のある日、上海で一切のものをそれこそ忽
  然と失って了った。・・・恐らく私のみが持ってゐると自負した貴重
  な文献
・・・

  ・・・主に揚子江地方の淡水魚類に題をとって・・・。これは報告書
  でも随筆でもなく漫筆か讀み本の類であるから・・・。

 ---メモ---
 榾=コツ、コチ、ほた
 榾火=ほたび。たき火のこと
 假=かり、仮。
 廟=ビョウ、ミョウ、たまや、みたま
 古廟=こびょう、古い神社。
 舊=キュウ、グ、ふるい、もと
 懐舊=かいきゅう 。昔のことをなつかしく思い出すこと。
 辨=ベン、ヘン、わきまえる
 右顧左辨=うこさべん。人の思惑などまわりのことばかり気
               にして決断をためらうこと。

2、成都のお墓 故岸上博士旅行記 P.3~
 昭和4年に行った揚子江淡水魚調査。行程イラスト掲載
 十一月二十二日 午前六時十分逝去、原因 急性脳貧血

 ---メモ---
 蜀犬日にほゆ=しょっけん。無知のため,あたりまえのことでも
                  怪しいと思うこと。
 赭色=しゃしょく。赤褐色。あかつち色。
 鎭=チン、しずめ、しずま。
 樟=くす、楠
 櫃中=ぎちゅう
 幢=トウ、ドウ、はた
 幡=ハン、ホン、はた
 幢幡=どうばん、仏堂に飾る旗。

3、魚とサカナ P.17~
 魚といふ漢字は何時頃どうして出來たかと戸籍調べを一つやって
 見ると・・・
  ---メモ---
  篆=テン、デン。篆書=テンショ、字の古書体の一。

 日本語のウオ、サカナ、トトの語源の話
  ---メモ---
  臺=タイ、ダイ、うてな。「台」の旧字体。

 日本と中國で同字で全く異なる意味のものを淡水魚分で24種を掲載。

4、のし ~P.24
 アワビからの起源の話

5、中國の淡水魚(附、ウナギのカバヤキ) ~P.47
 一、支那大陸の魚の種類
  当時の日本、大陸の数字を紹介

 二、淡水魚の出現と分布
 三、降河魚と遡河魚
  ・・・スマトラ島では南側の河川にだけウナギが住んでゐて、北側
  に注ぐ川には一匹もゐない・・・

  虎魚、猫魚、丙穴魚、嘉魚の話

 四、コヒ科の魚 ※コイ
   ---メモ---
   佛印=フランス領インドシナの略称。仏印

 五、コヒ科の珍魚
  鮒の語源は話

  燕雀魚の話 Myxocyprinus asiaticus ※エンツユイ
   別名:紅焼・焼(魚扁)(漢口辺)、紅袍魚・花魚(重慶)、
       龍針魚(四川上流)、朱(魚扁)魚
   ---メモ---
   袍=ホウ、ボウ、わたい・れ

  棹魚の話 Luciobrama macrocephalus
   別名:棕魚、梭魚、尖口黄魚、鐘包魚、長頭魚
   ウロコの話

  (竹かんむり+咸)魚の話 Elopichtys bambusa
   別名:名竹魚、竿魚、長魚、(魚感)魚

  以下の魚の話
  細鱗魚 Schizothorax
  靑甲魚 Labeobarbus ※青
  香魚 Acrossocheilus fasciatus
  黄道士 Coreius 四川省では尖頭魚、水密子
  白條魚 別名:鯵條、(魚喬)魚 ハヤ似
  飄魚 Parepelecus

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