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2014年4月

2014年4月24日 (木)

「水田の多年生雑草」 草薙得一 全国農村教育協会 昭和51年 その3

 コウキヤガラ Scirpus maritimus L.
  塊茎には普通4個の芽を有する
  写真7葉掲載

 ウキヤガラ Scirpus fluviatilis A.Cray
  海岸に近い低湿水田や休耕田に見られる
  越冬塊茎から1本希に2本の地上茎を発生

 サンカクイ Scirpus triqueter L.
  局所的な発生状態を示し常在度は低い
  地下茎は深い、塊茎は作らない
  写真6葉掲載

 セリ Oenanthe javanica DC.
  越冬株、匍匐茎が主な繁殖源
  栽培セリは形質上差異はない
  30度以上になると生育は劣る
  匍匐茎は切断されても容易に発根する

 キシュウスズメノヒエ Paspalum distichum L.
  西南暖地に多い
  家畜の飼料価値が高いと言われている
  成長は30~33度の高温時に大きい
  写真6葉掲載

ここから1ページに2種紹介

 サジオモダカ Alisma plantago-aquatica L. var.orientale
                               Samuelsson
  寒地、寒冷地に多く、暖地には少ない
  水田では主に種子繁殖
  単立植物で分株を作らない
  写真4葉掲載

 ヒメホタルイ Scirpus lineolatus Fr.et Sav.
  局所的に分布
  1節おきに地上茎を単生して増殖

 アゼムシロ Lovelia radicans Thunb ※ロベリア
  乾田状態でもよく生育する
  写真4葉掲載

 デンジソウ Marsilea quadrifolia L.
  胞子による繁殖も行う
  乾田状態でも発生する
  根茎は切断されても節から発根する
  写真3葉掲載

 チゴザサ Isachne globasa O.Kuntze.
  畦畔際や畦畔に発生
  写真4葉掲載

 コウガイゼキショウ Juncus leschenaultii Gay. ※ジュンクス
  水田では普通、晩夏から初秋に種子発生が行われ、幼植物
  で越冬変異が多い
  コモチゼキショウ、ハリコウガイゼキショウ、ホソバノコウガイ
  ゼキショウ
  光好性種子
  写真4葉掲載

 ヨシ Phragmites communis Trinius
  写真4葉掲載
 ガマ Typha latifolia L.
  写真4葉掲載

 ホテイアオイ Eichhornia crassipes Soims ※エイクホルニア
  東海地域が自然植生の北限とみられる
  写真3葉掲載

 マコモ Zizania latifolia Turcz
  最適水深を記載
  写真3葉掲載

 浮遊性雑草・藻類
 オオアカウキクサ Azolla japonica Franch. et Sav. ※アゾラ
  写真はキクモ、ウキクサ、アオウキkサ、オオアカウキクサ、
  アカウキクサ、サンショウモ

 アオミドロ Spirogyra crcla Kutz
  写真2葉掲載
  他にホッスモ

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2014年4月19日 (土)

「水田の多年生雑草」 草薙得一 全国農村教育協会 昭和51年 その2

表紙
 たぶんオモダカの花のイラスト

発刊に寄せて
 日本農業に果たす除草剤の役割はいまさらいうまでもないが、特に水田での除草剤の使用は完全に定着し・・・。
 ・・・特に水田で問題になっている多年生雑草はステージによって非常に似通っていて識別し難いものが多く、・・・
    1976年8月
    日本植物調整剤研究会 常務理事 吉沢長人

水田の多年生雑草 P.4~P.41
 種毎の学名、概要、生態、形態、防除法を記述

 ウリカワ Sagittaria Pygmaea Miquel ※サジタリア
  養分の収奪が大きい、典型的な水生雑草
  発芽の最適温度、発生深度、分株の葉数を記述
  写真7葉掲載

 ミズガヤツリ Cyperus serotinus Rottb. ※シペルス
  銀杏の開葉期頃に出芽
  出芽の最適と最低温度記述
  出芽に対し酸素要求度が高い
  塊茎には休眠がない
  写真7葉掲載

 クログワイ Eleocharis kuroguwai Ohwi ※エレオカリス
  発生深度は深く、出芽は極めて不揃い、土の乾燥に弱い
  写真7葉掲載

 オモダカ Sagittaria trifolia L.
  中部地域から北日本に多い
  養水分の収奪力が極めて強い
  塊茎には深い休眠があり、覚醒には遅速がある、盛夏に発生
  は少ない
  蘗子や分株をつくらない、種子には休眠がある
  葉の形の推移説明
  写真6葉掲載
   ---メモ---
   蘗=きはだ、ハク。木の切り株から生えた芽

 ヒルムシロ Potamogeton distinctus A.Bennett ※ポタモゲトン
  水田では裏日本に多い
  鱗茎で繁殖
  湛水のみで出芽、鱗茎に休眠がほとんどない
  生育は水深が大きいほど旺盛
  写真6葉掲載

 ホタルイ Scirpus hotarui Ohwi
  水田では主に種子繁殖、生態型変異が多い
  ホタルイ、イヌホタルイとの種子判別記述
  写真6葉掲載

 ヘラオモダカ Alisma canaliculatum A.Br.et Bouche
  越冬株でも繁殖するが、水田ではほとんど種子から
  水田では高緯度地帯に発生が多い
  越冬株は種子より早い、地際から株分け可能
  写真7葉掲載

 マツバイ Eleocharis acicularis Roem.et Schult. var.longiseta
                                 Svenson
  5度でも発生が見られる
  平均気温14~15度で越冬芽、越冬茎をつくる
  写真6葉掲載

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2014年4月17日 (木)

「水田の多年生雑草」 草薙得一 全国農村教育協会 昭和51年

「水田の多年生雑草」 草薙得一 全国農村教育協会 昭和51年8月20日 A5判 P.71 頒布価1000円

 本書は除草剤を研究している著者が、水田雑草の防除には特性を知ることが重要であるとの考えから著したもので、著者は京都大学の教授も務めたことがある雑草の研究者とのことです。

 本の作りは、すべてコート紙でカラー写真が多数掲載されています。特に種の解説ではフィールドでの生育過程毎の写真を載せています。表紙の裏に目次があるのが変わっているところです。

 種の解説は学名、概要、生態、形態、防除法を記しており、生態と形態は詳しく記述、防除法は5行程度なので本書でも生態図鑑といっているように日本産水草図鑑的な使用ができるので、水草愛好家は入手しても損はないと思います。

 また、種の解説後の目次タイトルは専門的ですが、図表を多用し分かり易い作りとなっています。

 なお、出版社である全国農村教育協会は他にもいい本をたくさん出しています。

 書店売りではなく頒布なので、古書界では見かけません。
 この本は山梨県の古書店からの購入です。

【構成】
表紙
目次
 発刊に寄せて
 水田の多年生雑草 紹介種名を列記 25種
 水田多年生雑草の栄養繁殖器官
 水田多年生雑草の種子
 水田多年生雑草幼植物・識別のポイント
 水田多年生雑草の特徴
 水田多年生雑草の地域別発生面積
 水田多年生雑草の地域別発生消長

本文
奥付

---メモ---
昭和51年=1976年
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