「巣をつくる魚 ハリヨの生活史」 池田町教育委員会 昭和61年 その3
ii,池田町湧水域におけるハリヨ
1.生息地について 5ページ
池田町の地形概要を等高線と河川名を入れたイラスト図で解説
中川水系のハリヨ生息地のイラスト詳細図
杭瀬川水系の変化を明治24年と昭和52年のイラスト図で解説
2.ハリヨの形態的特徴について 5ページ
南濃町産、池田町産、滋賀県産について雌雄の体長、鱗板数
を比較
池田町産にはセミアルマートウス型は見られない
4本背棘の出現率など背棘数の解説
3産地での軟条数、鰓耙数の比較
体長と背棘及び腹棘長の関係図、体長と体高、体長と頭長の
関係図を解説
3.ハリヨの生態 10ページ
a 生態学的研究の現状
世界での研究を紹介
b 中川水系の状況
中川水系の概要を湧水池、川の断面図、2月と8月の温度
分布図、営巣地のイラスト図で解説
水温、PH、BOD、T-N、T-Pの水質表を掲載、
c 生殖期の生態
※この箇所が本報告書の主部だと思います。
冬季の水温、営巣の分布図、営巣場所の考察、1月と6月
での体長別頻度図、一腹卵数と一巣卵数、卵径比較図
d 生殖活動についてのまとめ
前記の総括を箇条書き
4.ハリヨの行動 7ページ
a 行動学とトゲウオ
世界での行動学について解説
b 生殖行動、巣、配偶、育児
・・・ティンバーゲン(Tinbergen)に多くを依りながら述べてみ
よう。・・・
1ページを使いイラストで砂掘りから水煽りまで10図で専門
語を使わず平易に解説
配偶行動から育児行動までの日数
c 攻撃行動、テリトリー維持とその意味
・・・自分のテリトリー内だけで相手より優位なのであって、他
者のテリトリー内では完全に負けるという相対的な関係にあ
る・・・
・・・原則として攻撃は相手のエラブタ(硬い表皮)をつつくこと
が多く、相手の急所を狙うということない。
前腹面を赤く塗った木製のもので、その中におもりを入れた
ダミーを釣り棹で吊した観察
攻撃行動の5パターンをイラスト解説
d 新しい展開を
日本での行動学的研究のためにもトミヨ生息地の保存が必
要と述べている。
iii,保護活動について 5ページ
1.保護のための条件と方法
伏流水の保護と汚染水の流入阻止、現状の浄化について記述
2.いかにして保護活動をすべきか
永続的に維持できる保護体制の必要性についての3つの提案。
ここでは住民と言っており、後に言うような小学生の参加には
言及していない。
3.郷土の財産
土地、町、文化についての話し
参考文献 4ページ
国内外の文献を紹介
付記
3-bと同じ水質データを掲載
以上でこの本の紹介は終わりです。
---
ほかの公共の報告書
« 「巣をつくる魚 ハリヨの生活史」 池田町教育委員会 昭和61年 その2 | トップページ | 「ひめじのさかなとまみずの生物1」 姫路市立水族館 昭和61年 »
« 「巣をつくる魚 ハリヨの生活史」 池田町教育委員会 昭和61年 その2 | トップページ | 「ひめじのさかなとまみずの生物1」 姫路市立水族館 昭和61年 »
コメント