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2013年6月

2013年6月 9日 (日)

「ハスの研究」 豊田清修 有明書房 昭和56年 その5

第7章 古典に現れたハス 18ページ
 1.日下江の入江のハス(古事記) 省略

 2.一茎二花の蓮(日本書紀)
  ほかに一茎四花の蓮、一茎四葉の蓮
  万葉集、延喜式、農業全書からの話題

 3.荷葉飯(大和本草)
  大和本草から蓮飯の話
  和漢三才図会から蓮飯の話。金絲蓮、大紅蓮、天竺蓮の
  説明。
  昆陽漫録から十二時蓮の話。
  倭訓栞からの話。
  玉勝間
  本草綱目からの話
  ---メモ---
   捲荷=けんか 巻いた蓮(はす)の葉

   酉陽雑俎=ゆうようざっそ 唐代に荒唐無稽な怪異記事を
                    集録した書物
   草かんむり+密=みつ、はい 蓮根の古名 
   藕=はす、グウ、グ 草冠+ほう+ぐう

 4.曼荼羅,蓮酒,蓮肉(古今要覧)
   江州野州郡田中の観音蓮の話など。
   双頭蓮の話。一名合歓蓮、嘉蓮、同心蓮、催生草
   その他、品字蓮、四面蓮
   ぜにば(荷銭)、みずばの話
   蓮根の話
   毎葉蓮、蜀紅蓮、斑蓮、芍薬蓮、天竺斑蓮、錦辺蓮、湘妃蓮、
   唐蓮の説明
   ---メモ---
   魂祭=たままつり。祖霊祭のこと。今日では精霊(しょうりょう)
   をまつる盆の異名だが,《徒然草》には年末の魂祭の例が見
   え,今も先祖正月といって正月に祖霊をまつる所もある。
   紅暈=こううん。赤いふちどり 暈=ぼかす

 5.廬山泊蓮実600年で発芽(甲子夜話)
   来歴等の話
   ---メモ---
   乃=なんじ

 6.果頭の傍に小突起(草木性譜)
  嬉遊笑覧、妙々文庫の中の蓮のくだりを記述
  (車酋)軒小録
   万葉蓮、千葉蓮の話
  植物妖異考 藤井健次郎氏の話 
   ---メモ---
   嫩(女束欠)=ドン、ノン、かわい・い
   (車酋)=ユウ

 7.藤井氏の奇形蓮花の研究
   藤井健次郎氏による、金沢市持明院の蓮の研究要旨を
   記述

第8章 ハスの利用法 14ページ
 1.観賞用
  A.古典に見られる品種
   蜀紅蓮(斑蓮)、廬山白蓮、毎葉蓮の説明
   名称だけ廬山紅、紅萬々、碧蓮、赤蓮、黄蓮、金輪蓮、
   天竺斑蓮、白君子蓮

  B.現生のおもな品種
   以下の種について説明
   a.誠蓮(マコトバス) 作出者名を記述
   b.茶碗バス
   c.妙蓮 瑞蓮あるいは双頭蓮と言われている。
   d.行田ハス,青蓮,廬山泊,瑞光蓮,大白蓮
   e.碧台蓮

 2.食用
  A.蓮根 おろして飲むと鎮咳作用があると言われている。
  B.ハスの実
  C.ハスの葉 蓮飯、蓮茶、蓮酒の話
  D.食用ハスの品種
   白花と赤花の蓮根の食感の違いを解説。
   a.シナバス 明治8年、中国で武田昌次氏が見た。翌年
           輸入。
   b.早生中種 在来種
   c.天王蓮
   d.上総種
   e.青葉種

 3.工芸品 省略
  A.製作に用いるハスの実
  B.数珠
  C.ロザリオ
  D.ネックレス
  E.ハス糸の織物

第9章 ハスの進化に関する考察 4ページ
 A.行田ハスの形態から
  特徴である果托内の状態を説明
 B.ハスの形態的進化 省略
 C.生理・生化学的差異
  種間の差異はない。
 D.碧台蓮は突然変異か 省略

附録 ハスに関する国内のおもなる文献及び図書 省略
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関連本

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これでこの本の紹介は終わりです。

2013年6月 6日 (木)

「ハスの研究」 豊田清修 有明書房 昭和56年 その4

第5章 行田出土のハス 25ページ
 1.発掘より開花まで
  昭和46年、ごみ処理工場建設のための掘削により誘引された。
  開花は昭和48年で、本数、葉の大きさ、開花数等を時系列で
  紹介

 2.発芽生長した行田ハスの形態
  A.全形
   中バスに属する 
  B.葉
   大きさと葉心角を記載
  C.花
   色はピンク、直径、花弁数を記載

  D.果実
   生長開花したものから得た145個の果実について、重量、
   短径/長径の比、比重を掲載

  E.子房果の数 ※ウカンムリに果
   生育年と果実数の関係等を記述

  F.根茎の断面
   普通の蓮根との比較を記述

 3.出土したハスの実の形態
  昭和49年3月25日から採集したハスの実85個の計測値を記載

 4.新旧果実の形態比較 省略
 5.行田ハスの実の化石
  地下2mぐらいの泥層から採集された。

 6.行田ハスの実のき裂についての実験
  A.日光照射によるき裂
   シナバスとの比較実験

  B.果実の微細構造
   シナバス、誠バスとの比較。さく状組織の厚さに着目、数値を
   掲載

 7.行田ハスの実の年代測定
  一緒に出土した土器からの考古学的な鑑定値とアイソトープ
  測定値を掲載

 8.古代種子発芽についての異説 アリの運び 省略

 9.移植した行田ハス 省略
  A.神奈川歯科大で開花
  B.三渓園,大船フラワーセンターで開花

 10.行田ハス出現のなぞを探る
  土中であったこと、き裂が生じやすい果実であったこと、掘り起
  こされた時期、地形等について解説。

第6章 ハスの栽培法 9ページ
 1.果実よりの発芽,栽培法
  下端だけ切る方法もあるが、上下の区別がわかりにくい。
  上下の見分け方を記載

 2.蓮根からの栽培法
  A.観賞用あるいは実験用
   1坪当りの蓮根を植える量、泥土の深さ、水深を記述

  B.食用バスの栽培 省略
  C.病害とその対策
   a.アブラムシ被害 省略
   b.斑点病 省略
   c.褐班病 省略
   d.腐敗病
    Fusarium属菌、Pythium属菌の症状を解説
    上越市高田公園と鎌倉源平池の病状を記述

   e.その他の原因 省略

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関連本

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2013年6月 2日 (日)

「ハスの研究」 豊田清修 有明書房 昭和56年 その3

第3章 ハスの生理・生化学 30ページ
 1.ハスの実のガス分析 省略
  A.ガス分析の方法 省略
  B.分析に用いる薬品,器具 省略
  C.二酸化炭素と酸素の定量 省略
  D.ガス分析の結果
   先の7段階区分の内、4~6段階についてCO2とO2の量
   を掲載
   新旧の果実についても掲載

 2.根茎の気道内のガス分析
  CO2とO2量を掲載
  空気に近い数字から、気道を通じ外気と通じていることが
  うかがえる。

 3.ハスの呼吸 省略
  A.葉における呼吸
  B.根茎における呼吸
  C.種子における呼吸
  D.芽生えの呼吸

 4.種子のクロロフィル 省略
  A.クロマトグラフィー
  B.吸収曲線による判定
  C.ハスの幼芽におけるクロロフィルaとbの量比
   a.ペーパークロマトグラフィーによる
   b.光学密度から連立方程式による
  D.ハスの果実と光の透過率
  E.植物種子のクロロフィル

 5.ハスのアルコルビン酸 省略
  A.種子のアルコルビン酸
  B.芽生えのアルコルビン酸
  C.葉におけるアルコルビン酸
  D.ハスと他の種子のアルコルビン酸含有量の比較

 6.ハスの種子とアルコール 省略
  A.ハスとその他の種子におけるアルコール
  B.ハスその他の種子の無気呼吸におけるアルコール
  C.ガスクロマトグラフによる分析
     (参考)アルコール研究のきっかけ

 7.ハスと他の植物種子の無気呼吸における水素の発生 省略
  A.種子とそのホモジェネレートにおける水素発生
  B.光の影響
  C.空気混入の影響
  D.Renwickらによる高等植物での水素発生

 8.ハスのアルカロイド 省略
  A.Nelumbine
  B.その他のアルカロイド
  C.妙蓮,検見川ハスのアルカロイド

第4章 古生と現生のハス 26ページ
 1.古生のハス
  金沢大学の松尾邦秀が1954年に葉の化石を発見。
  果実は腐敗によりほとんど化石にならない。

 2.現生の古いハス
  シナバスは明治9年に中国から輸入されたとする文献あり。
  A.青蓮
   ジョウレン 花弁が緑
   因果経に出ている。
   奈良での栽培地を記載

  B.大阪枚岡市の原始蓮
   古事記の日下江のハスではないか
   稲田清吉、西川政五郎氏による保護の話
   三木茂氏の巨椋池に自生していたハスの話

  C.自然ハス
   脇坂誠氏によると昭和22年ごろ、京都府長岡天神の池
   にあった。

  D.普蘭店のハス
   鎌倉光則寺、横山邦雄住職所有のの果実を発芽させた

  E.検見川出土のハス
   発芽、開花に対する疑問を提起している。

  F.鎌倉源平池出土のハス 省略

 3.新古ハスの実の発芽と生長の差異
  A.発芽率の相違
   出土したものは100%
   深沢産で20~80%
   この理由を解説

  B.生育状態の相違 省略

 4.ハスの実の埋没と発芽
  A.ハスの実の埋没試験
   深沢産ハスを1年4カ月埋めた後の発芽率。
   5000年以上前に堆積した地層から、生命力を有する果実は
   発見されていない。

  B.アメリカでの種子埋没試験
   1897年 Beal氏の50年後の発芽実験について記述

  C.加圧,経年によるハスの実の形態的変化 省略
   a.果実の耐圧試験と生命力
   b.圧力機によるテストと土圧

 5.ハスの実の生死と概略年数の判定
  A.生死を判定する法
   果実を傷つけず肉眼で観察し、判定する方法を記述。

  B.概略年数を調べる法
   完熟後15年以内の果実に限り、観察や簡単な測定で
   算定できる。

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関連本

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