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2013年5月31日 (金)

「ハスの研究」 豊田清修 有明書房 昭和56年 その2


 ハスの白黒写真付

 函と同じ写真
口絵
 カラー写真5葉

はしがき
 春になるとハス池のあちこちに小さい丸い葉がみられ・・・。
 私は先にハスの実についていろいろと調べた結果を著述したが、
 その後ハス全般について調べるようになり、これをやや平易に解
 説したのが本書である。
 ・・・特に興味を引いたのは”行田ハス”の出現である。・・・

            昭和56年8月 著者しるす

第1章 ハスの形態 20ページ
 日本にあるものはおもに Nelumbo nucifera、アメリカにあるも
 のはおもにキバナハス N.lutea
 1.葉の形態
  A.成葉の形
   ゼニバ(銭葉)、ミズバ、とめ葉、毛茸、浮葉、立葉の葉脈数、
   葉心角、敗荷の説明

  B.果実から発芽した葉
   時期と水中での発芽日数など解説

  C.葉の微細構造
   気孔などの話

-----メモ-----
肯かれる=うなずかれる

 2.花の形態
  A.つぼみの形
   3つの形について記述
  B.花について
   花弁と萼片の枚数による一重、八重の話

 3.果実の形態
  A.果実の成熟段階
   著者は7段階と言って、イラストで解説。既に幼芽が格納されて
   いるのがわかる。

  B.果実の大きさと形
   大小、だ円形、卵形、円形の品種分け
   短径と長径の比

  C.果実の内部 省略

 4.果託の形
  蓮房、子房、果実の数などの話

 5.根茎の形
  A.根茎の外形
   蓮根の断面から上下の見方を解説
   秋にとめ葉を生じ、その先に蓮根が生ずる。

  B.根茎の断面
   気道の基本個数を記載

第2章 ハスの生理・生態 14ページ
 1.ハスの実の発芽
  A.未熟の果実で発芽
   先の果実の7段階成熟の内、4~7段階の実で水中実験と
   結果の表

  B.ハスの実の自然発芽 省略
  C.自然発芽の条件
   ・・・完熟した果実で発芽するのは、おもに昼間は日光の照射
   によって温度が高くなり、夜間は温度が下がり、それがくりか
   えされて果実にき裂をしょうずることがあり・・・

 2.ハスの開花
  A.開花音があるか
   ・・・カエルが池に飛びこんだ音が・・・

  B.花の傾光性と開花日数
   光の刺激の方向に関係なく起きる生長運動は傾光性と言
   われる。

  C.果実よりの開花年数
   9つの報告の一部を紹介

  D.果実から早く開花させる法
   30~35度での例を紹介

 3.ハス池の泥土中のガス組成
  A.ハス池とイネ田におけるガス分析
   ハスのみ、主にフサジュンサイ、主にヒシ(以上鎌倉源平池)、
   イネ田(藤沢)での酸素量と二酸化炭素量の測定表を掲載

  B.年間のガス組成の変化
   鎌倉源平池での2年間の測定値を表にしたもの

  C.泥中のガス組成とハスの実のガス組成との差異
   実、内部のCO2とO2の量を掲載

 4.ハスの絶滅 省略
  A.他植物による圧倒
  B.動物による食害
  C.病原菌による
  D.人為的の害毒による

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