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2013年2月

2013年2月28日 (木)

アクアジャーナルの一覧 2001~2004 その3

【2001】H13 No.63~No.74  ※この年より月刊再開。
                      以降は順調
63. 1月号 GO! GO! 60! 60cm水槽の魅力
64. 2月号カージナル・ストーリー
65. 3月号 MIGHTY TANK
66. 4月号 水中の森へ~Stem Plants World~
67. 5月号 深き緑のシダ
68. 6月号 クリプトコリネの時間
69. 7月号 クリプトコリネで演出する陰と陽の水槽空間
70. 8月号 「世界水草レイアウトコンテスト」から学べ
71. 9月号 にほん水草ものがたり
72. 10月号 自然美のエッセンス
73. 11月号 OPEN! ネイチャーアクアリウム
74. 12月号 水草レイアウトコンテスト10年の歴史

【2002】H14 No.75~No.86
75. 1月号 ネイチャーアクアリウムQ&A
76. 2月号 流木アレンジメント
77. 3月号 カメラ大作戦
78. 4月号 有茎草ナンバーワン
79. 5月号 ネイチャーアクアリウム的「いい仕事」
80. 6月号 60の可能性。
81. 7月号 水の景、庭の景
82. 8月号 混泳フリースタイル
83. 9月号 WORLD CONQUEST 2002
84. 10月号 90センチの実力!
85. 11月号 草むら新発見
86. 12月号 レイアウト表現ポイント

【2003】H15 No.87~No.98
87. 1月号 石組チャレンジ
88. 2月号 STUDY OF RYUBOKU 流木を学ぶ
89. 3月号 TRUTH OF NATURE AQUARIUM 
           「本物のネイチャーアクアリウムを見た!」
90. 4月号 創造配植の論理
91. 5月号 創造配植の世界
92. 6月号 大水景時代 the Age of Great Aquascapes
93. 7月号 LET'S 60!
94. 8月号 水辺で暮らす方法
95. 9月号 世界水草レイアウトコンテスト2003 栄冠は誰の手に
96. 10月号 ネイチャーアクアリウム・ギャラリーへの招待
97. 11月号 レイアウトカレッジに行こう!
98. 12月号 有茎草で彩りを

【2004】H16 No.99~No.110
99. 1月号 ネイチャーアクアリウムの“?”と“!”
100. 2月号 「アクア・ジャーナル」の10年
101. 3月号 THE AMAZON 2003
102. 4月号 カメラ大作戦・2
103. 5月号 60's World
104. 6月号 石のある水景
105. 7月号 水景「大型」主義
106. 8月号 自然派2004
107. 9月号 世界水草レイアウトコンテスト2004
108. 10月号 「涼」を呼ぶ水景。
109. 11月号 そこにある水景  
110. 12月号 NATURE AQUARIUM LOVERS ONLY

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アクアジャーナルの一覧 2013~2015 その6

アクアジャーナルの一覧 2009~2012 その5

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アクアジャーナルの一覧 1996~2000 その2

アクアジャーナルの一覧 1994~1995

天野尚氏は、2015年(平成27年)8月4日死去 61才

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2013年2月26日 (火)

アクアジャーナルの一覧 1996~2000 その2

【1996】H8  No.19~No.30
19. 1月号 《サイズ別》ネイチャーアクアリウム
20. 2月号 侘び・寂びの世界 第二幕 石組み
21. 3月号 エキノドルス・パラダイス
22. 4月号 石組み PART.2
23. 5月号 印象派水草-ウィローモス-
24. 6月号 アヌビアスを楽しもう! No.1
25. 7月号 アヌビアスを楽しもう! No.2
26. 8月号 流木に挑む
27. 9月号 90cmを征する
28. 10月号 下草選びのコツ
29. 11月号 レイアウト改造計画
30. 12月号 赤道直下3大陸

【1997】H9  No.31~No.42
31. 1月号 有茎草の魅力 Part.1
32. 2月号 有茎草の魅力 Part.2
33. 3月号 水底にクリプトコリネのドラマがあった
34. 4月号 構図完全マスター術
35. 5月号 ボルネオ島の秘境 マリアウに挑む
36. 6月号 ヘアーグラス物語
37. 7月号 西アフリカの雄大な自然にみるネイチャーアクア
       リウムの原点
38. 8月号 水景の主役「魚」のために
39. 9月号 リシアでつくる「夢」空間
40. 10月号 アマゾン水中 ※横幅21cm→22.5cm
41. 11月号 クリプトを極める
42. 12月号 「赤」を巧みに使う

【1998】H10  No.43~No.54
43. 1月号 石組 [IWAGUMI]
44. 2月号 HISTORY OF NATURE AQUARIUM
45. 3月号 アマゾンの秘宝 PIABA
46. 4月号 Layout 印象主義
47. 5月号 ラスボラ交響曲
48. 6月号 流木が描く構図
49. 7月号 大型水槽。解体と再構築
50. 8月号 NA感性工学講座
51. 9月号 90cmでちょっと贅沢を
52. 10月号 下草の達人になる
53. 11月号 石組大研究
54. 12月号 熱帯雨林の休日

【1999】H11  No.55~No.61 ※この年は7冊刊行
55. 1月号 シダに感じる侘び、寂び
56. 2月号 レイアウトの構図
57. 3月号 明るい水景 ※表紙のMayは誤植
58. 4月号 水景をリメイクする
59. 5月号 光合成の世界
60. 6月号 ネイチャーアクアリウム・スピリット ※月刊はここで
                              途切れる

61. 11月号 石組進化論

【2000】H12 No.62 ※この年は1冊のみ刊行
62. 12月号 石組進化論 PART2

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アクアジャーナルの一覧 1994~1995

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2013年2月24日 (日)

アクアジャーナルの一覧 1994~1995

 

アクアジャーナルの一覧 西暦、元号、通巻、月号、特集

 アクアジャーナルの発行年、通巻、特集の一覧データがネット上では意外にないので、まとめてみました。

 昨今の水草レイアウトブームを作ったADAこと(株)アクアデザインアマノから出版されている唯一の水草専門月刊誌がアクアジャーナルです。

 一覧を作ってみて判明したことは、途中で発行が途切れていたことでした。1999年(平成11年)の7月以降は11月号の1冊、翌年の2000年(平成12年)では12月号の1冊だけとなっています。休刊期間は概ね1年半です。

 この原因が、時代的には1986年(昭和61年)にバブル景気が崩壊し、2002年(平成14年)からのいざなみ景気の間で、景気が末期症状に近い時期と重なる、と言うのは考えすぎでしょうか。 

レイアウトの変遷を少し
 それまでには、和泉克雄氏や山崎美津夫氏が水草に注目してはいましたが、レイアウト中心ではありませんでした。
 1984年(昭和59年)頃になると、長野県にある(有)グッピーの山田洋氏が水草によるレイアウト、氏の言葉ではアクアートを広めました。

 1986年(昭和61年)頃からは吉野敏がオランダのダッチアクアリウムの概念によるレイアウトを導入しました。それは今の水草育成と同じ、二酸化炭素CO2添加と強力な照明によるレイアウトでした。

 二酸化炭素の溶解については、当初、東南アジアの水草ファームで行われていたプラスチックケースを逆さに浮かべその中に直接添加する方式を取っていました。
 その後はタブレット、プッシュ式ボンベ、カーボン電極方式、発酵方式等へ移行したと思います。また、ドライアイスまでも使われていました。

 ADAの天野尚氏はこの二酸化炭素の添加方法を、独自の製品により誰もが容易に行えるように開発し、水草レイアウトと言うひとつの分野を確立したと思います。

---メモ---
 バブル景気は、1986年(昭和61年)12月から1991年(平成3年)
 2月までの51か月間
 いざなみ景気は、2002年(平成14年)2月から2007年(平成19年)
 10月までの69ヶ月間
 リーマンショックは、2008年(平成20年)9月

アクアジャーナル一覧

【1994】H6 No.1~No.6
1. 7月号 BASIC NATURE AQUARIUM ※創刊号
2. 8月号 風を感じる体感レイアウト
3. 9月号 掌中水景
4. 10月号 AQUA MUSIC
5. 11月号 透明な劇場
6. 12月号 山水図3D化計画

【1995】H7 No.7~No.18
7. 1月号 暖色系の水草で温かい冬
8. 2月号 Mr.Big!
9. 3月号 The Criptocoryne Garden note's (クリプトコリネ育成法)
10. 4月号 流木の迷宮
11. 5月号 草原の深呼吸
12. 6月号 Product NIPPON
13. 7月号 60センチの冒険-前編-
14. 8月号 60センチの冒険-後編-
15. 9月号 大自然から学ぶ
16. 10月号 カラシンの森
17. 11月号 侘び・寂びの世界 第一幕 シダ
18. 12月号 魅惑のシクリッド

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熱帯魚雑誌 創刊年 一覧

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天野尚氏は、2015年(平成27年)8月4日死去 61才

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2013年2月22日 (金)

「金魚と真珠の研究に精力を捧げた 農学博士 松井佳一追悼記」 松井魁 昭和57年 その7

ii,私と金魚 1ページ
 本文は、平岩米吉編「動物とともに」(昭和31年,筑摩書房)に
 紹介された故人の自伝である。 

 犬、五位鷺、雉、祖父の金魚の飼育の話
 金魚の研究の話
  ・・・秋山さんは金魚飼育家として実に熟練した人で・・・金魚の
  顔を覚えていて、多数のものを1つ1つ区別することが出来る
  ほどであった。私などは、よく外山先生に、研究はそのくらい熱
  心にやらなければ駄目だといましめられたものである。・・・

 豊橋での話
 金魚に関する蒐集の話
 遺伝学の研究材料として金魚を選んだ話
 金魚がフナから変化した話
  ・・・各種の金魚を夫々に飼育しその子をとり、・・・フナと全く同
  じものが出るので、金魚がフナと先祖を同じくしていることを証
  明し得た。しかし現在のフナから金魚が出たのではない。・・・

  ・・・金魚は甚だ人に慣れ易く、・・・フナにはこの性質はない。
  いくら永く飼育しても・・・逃げて行く。・・・交雜ではフナの性質
  が遺伝され容易に慣れない

iii,トップに聞く 4ページ
 故人の出身校である水産講習所(現東京水産大学)の同窓会
 「楽水会」が、各界のトップとして活躍している会員の訪問記を
 同窓会誌「楽水」に連載した。故人には、昭和47年1月29日
 石山礼蔵教授と山田栄次事務長が取材され、676号に掲載
 された。 

 学生の頃
  水産講習所が文部省へ移管されたことのよる授業内容の話
  外山亀太郎先生との出合いの経緯の話
  ---メモ---
  恰度=ちょうど=丁度 

 金魚との出合い
  冬木町養魚場での実験から金魚への出合いの話
  蚕業試験場への就職の話
  舟成金、中村研究所の話
  豊橋養魚試験場の話
  東大の学位取得経緯の話
  ・・・私が金魚の研究をやって居ると何か個人的趣味で遊びご
  とをやっている様に皆が言って、殊にメダカの研究は水産の仕
  事ではないなど随分批判され
ました。・・・ 

 水産の現場への旅
  メキシコでの水産指導の話
  兵庫県水産試験場長時の話
  停年前に官界を去った理由 

 真珠と浮世絵
  日本合同真珠株式会社の真珠研究所の話
  財団法人真珠研究所の話
  北陸館発刊の(※北隆館の誤植と思われる)「真珠の事典」の
  経緯と不満の話
  ・・・私は昔から本が好きで、殊に古書を随分漁りましたが、中
  でも浮世絵に興味があって、大正13年頃から集めていまし
  た。・・・ 

処世の道しるべ
  ※全文転記しておきます。

  •   私は自分が自分の仕事を自分の主義で、初めから学問をやると言って、それを通して来た積もりですが、やはり専門家を作ることが大切ですね。私がまだ学生の頃、日暮先生に相談に行きましたら、先生が「同じ研究の道を10年一生懸命やりなさい。10年やれば専門家になれるから」と言われましたが、同じ方面の事を長年研究した専門家を作ることが基本でしょう。又、ある時岡村先生は、自然科学の研究は基礎をしっかりやれと言われました。私の今までの思い出から伊谷先生は実に偉い方で、私たちが2年の時は、寄宿舎の舎監として頑固なおやじで、何たら理解のない先生だろうと言ったりしていたのですが、私が豊橋在勤中一時、先輩の迫害で苦しい立場がありましたので先生に相談しましたところ、「自分も経験があるが、他人を恨(うら)むな、そして人を羨(うら)んではいけない。若し、他から意地悪されてもそれを恨まないで、自分の励みや努力の支えにしなさい」と訓戒されました。これは私一生の座右の銘としています。

以上でこの本の紹介は終わりです。
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2013年2月20日 (水)

「金魚と真珠の研究に精力を捧げた 農学博士 松井佳一追悼記」 松井魁 昭和57年 その6

  

立太子式
   ・・・台湾から移入した闘魚やタップミノオが到着していた。  

大正6年(1917年)丁巳 帰郷と博多への旅 ※26才
   (以下医科大学生理学教室の話。九州大学か?)
   ・・・東京のメダカと異なり白は銀白で雄が普通に存在す
   る
・・・
   ・・・秋山実験場と同じく金魚屋をしようしていられたが、
   吾々と同じく親魚の純系分離には困っていられた。・・・

   ---タグ---
   石原誠、箱崎水族館、薬草輸出農産物展覧会  

大正6年後半期
   ・・・日暮先生を訪い研究科の修了論文として「ランチュウの
   獅子頭に就いて」を提出した。  

三崎臨海実験場行き
   三崎臨海の話は少なく、台風による水害の話
   9月30日(日)・・・颶風雨の音がはげしい。・・・秋山では
   垣は破れ
、試験場の叩池上は大河のように濁流滔々た
   る有様で・・・実験中の魚の流出を報告した。

   ---メモ---
   颶=ク、グ。颶風=ぐふう。暴風と云う意味になります。日本
                   で言う「台風」のこと。
   滔=トウ、はびこ・る
    ---タグ---
    青木熊吉、東京府島嶼農村共進会  

鱒研究の日光丸池行き
   姫鱒、日本鱒、イワナのそれぞれの交配実験の話
   ・・・第4回コッホ記念講演会を傍聴した。・・・北里博士の
   開会の辞、新渡戸稲造博士の医学の進歩と植民発展・・・
   ---メモ---
   芳情=相手を敬って、その親切な心づかいをいう語。  

大正7年(1918年)戌午 ※27才
   イワナ、ヒメマスの孵化観察の記述
   ---タグ---
   岩崎民平  

外山先生の逝去
   3月29日(金)・・・先生は今朝7時40分永眠せられた。  

中村組研究所就職
   中村組研究所は実業家中村精七郎が300万円により水産
   研究所の他・・・  

金魚親魚蒐集の旅
   愛知へ行きヂキン(※ジキン)を購入する話。
   ・・・神戸より行基鮒が到着していた。伊丹附近の昆陽(こや)
   の池に産するヤキブナとも称し行基菩薩に由来するフナで透
   明鱗の変種である。

   コイ・フナの雑種観察の話
   ---タグ---
   安藤動物園、安藤政次郎、戸田善治郎、杉田久五郎、浅田
   菊五郎、中野大倉、児玉殖市  

第2回鱒類研究の旅
   日光の孵化場でのイワナ、ヒメマス、日本マスの交配の
   話ほか
   大恐慌による中村組の経営困難の話  

大正8年度 ※28才
   ・・・大日本水産会よりかねて公募した懸賞発明に。・・・愛
   玩用飼料が3等賞に当選し受賞せられた。特許出願する
   こととし、後日、養魚人工飼料製造法として出願し許可を得た。  

鱒研究の旅
   日光の孵化場での日本鱒、姫鱒、川鱒、嘉魚の相反交雜
   の話ほか
   ---メモ---
   嘉魚=イワナ  

醒ヶ井養鱒場の実験
   日光で実験した鱒類交雜種の孵化実験  

大正9年(1920年) ※29才
   愛知県の淡水養殖研究所への転身の話
   水産講習所拡張の話
   ---タグ---
   鬼崎養魚場  

淡水養殖研究所設立
   設立の目的、ここでの試験内容を記述
   ---メモ---
   奏任=そうにん。官僚の階級
   鰡=りゅう、ボラ
   牟=ム、ボウ。牟品漁港
   ---タグ---
   神野新田養魚株式会社、光島養魚場、中野宗治  

大正10年度(1921年) ※30才
   淡水養殖研究所開所式と国立養殖分場設置の話
   ---メモ---
   移牒=いちょう。ある役所から管轄の異なる他の役所へ
             文書で通知すること。
   ---タグ---
   豊橋養魚試験場  

大正11年度(1922年) ※31才
   牟品試験池の規模等の話
   ・・・予定の紙数となったので私の魚歴の大略を列記して
   この辺で一応の記事を中止し後日の再稿を約したい。

   その後のことを1ページで昭和4年から昭和49年までを
   少し記述
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2013年2月16日 (土)

「金魚と真珠の研究に精力を捧げた 農学博士 松井佳一追悼記」 松井魁 昭和57年 その5

  

東京大正博覧会
   ・・・工業館、御木本の真珠加工ががことに興味があった。
   ・・・館外に特設の多数のコンクリート池には、新潟県古志郡
   竹沢村東山村
鯉魚出品組合から出品の大きな色鯉は実に
   美しく・・・これが現在流行している錦鯉が知られたはじめで
   あった。・・・

   ・・・東京外語学校独語専修科の入学試験があるので・・・  

学年最後の高島実験場の臨海実習
   ・・・岡村先生より例年の習慣で卒業後の方針などを尋ね
   られる会合があった。卒業生の就職口はないとのことで
   あった。・・・私は研究をつづけたい旨を申し出た。  

照憲皇太后ごれん葬に参列 省略
  下宿の移転 - 近火に遇う
   ・・・夜卒業論文の起稿にかかった。
   ・・・徴兵検査の汽車賃と日当を含む帰郷旅費は支給せらる
   るとのことは・・・  

徴兵検査帰郷の旅
  ・・・私は・・・身長5尺3寸6分(161.4cm)、体重13貫7百匁
  (52.0kg)
・・・結果は痔疾で戌種で、翌年まわしの決定であ
  った。・・・
  ---メモ---
  壮丁=明治憲法下で、徴兵検査を受ける義務のある満20
      歳の男子。
  徴兵検査
   甲種、乙種合格は徴兵
   丁種合格は、不合格
   丙種合格は国民兵
   戌(ぼ)種合格は、兵隊の適正が判断しにくい  

卒業論文、卒業試問
   6月21日(日)・・・夜12時前卒業論文漸く完成した。「スッポ
   ンの諸器官の顕微鏡組織について」
である。
   試問の内容を記述  

卒業式
   7月5日(日)・・・午前10時卒業式場に入り・・・
   ・・・本郷曙町に日暮先生を訪い、今後の研究について御意
   見を聞いたところ、外山亀太郎博士の金魚のメンデリズムの
   実験を助手として
手伝わないかととのこと。・・・望むところで
   あるのでお引受をした。  

卒業後の研究活動 省略  

外山先生との初会見
   ・・・外山先生も御来場。ランチュウと出目金、出目と出目の
   F1を選別調査、実に面白い結果が出ていた。・・・  

高島実験場への旅
   ・・・欧州戦乱のため写真材料が2倍に高騰して・・・
   ---タグ---
   膠州湾  

帰郷の旅
   ---タグ---
   舞子介類館、矢倉甫田、農林省蚕業試験場(さんぎょう)  

慈母の死去
   ・・・59年前の日記を読みて思い出を新にした。詳記するに
   忍びない。

   ・・・養殖研究室に一席を貰い、富長君より送付の真珠につ
   いて研究することとして準備を整えた。

   青山に外山先生を訪う。研究問題としてランチュウの骨格と
   肉瘤の組織学的研究の問題
を与えられた。・・・
   ・・・深川西町の高橋金魚屋へ行きランチュウを見る。研究
   材料としてはあまりに高価であった・・・
   ---メモ---
   逮夜=四十九日や一周忌など、定められた供養日の前日や、
       命日の前夜  

大正4年(西暦1915年乙卯) ※24才
   ランチュウの肉瘤の研究の様子を記述
   ・・・歩兵第一乙種合格・・・  

蚕業試験場への就職
   ・・・「本日午前10時出頭相成度し」との端書が農商務省蚕業
   試験場より・・・場長加賀山辰四郎より「助手を命じ生理部勤
   務」の辞令を受け、外山先生の室で・・・ランチュウの肉瘤に
   ついて研究
をつづけるようにとのことで・・・

   ・・・参考書は試験場で購入するが、参考書は自分で買うよう
   に心掛ける
べきである。・・・

   秋山での金魚の実験を記述。
   ---メモ---
   仍=ジョウ、ニュウ、よ・る、しきり・に、なお
   賜暇=しか。官吏が願い出て休暇を許可されること。

  帰郷の旅
   ---メモ---
   魚梯=ぎょてい。魚が河川をのぼれるように作る、ゆるい
             傾斜や階段状の水路。魚道。  

大正天皇御即位
   ---メモ---
   酸鼻=さんび。いたましくむごたらしいこと。また、そのさま。 

大正5年(1916年) ※25才
   今年度の研究について3点記述

  仏語の学習
   金魚、メダカ、に加え闘魚、イトミミズの試験の話も出てくる。
   金魚は交配・交雜の種名まで書かれている。

   蚕業はフランスと関係が深いので・・・
   ・・・秋山実験場へ行き金魚を観察し帰途朝鮮産闘魚を持ち
   帰った。   

   文献については私も従前から蒐集につとめていたが。先生
   (外山先生のこと)より文献は出来得る限り自費で買い集め
   ることが良策で必要である・・・私は学生時代よりつとめてい
   ることで・・・
   ・・・試験場でも購入費は豊富で丸善書店の得意先であって
   ・・・吾々にも多額の貸し売りをしてくれるので誠に助かった。
   ・・・1種の月賦制度であった。
   ・・・秋山実験場へ行き・・・白メダカを持ち帰った。雄が発見
   できないので
・・・
   ・・・ランチュウの肉瘤についての研究を一応取りまとめた。

   ・・・浅草へ行き観音裏千束町の金魚商石川亀吉氏を訪い、
   折柄開催中の観魚会の品評会を視察した。

   ---メモ---
   蚕蛹=さんよう
   簇=ソウ、むら・がる
   上簇=じょうぞく。成熟した蚕を、繭を作らせるため、蔟
       (まぶし)に移し入れること。
   訪い=とぶらい
   ---タグ---
   金子保、横山慶次郎、水島南平(以上画家、写生)
   日本育種学会、海事水産博覧会、西ヶ原の高等
   蚕糸学校

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2013年2月11日 (月)

「金魚と真珠の研究に精力を捧げた 農学博士 松井佳一追悼記」 松井魁 昭和57年 その4

学生時代(続) ※21才
   ※長文
   ・・・4月8日第3学期授業始まる。・・・
   月~土までの時間割を掲載
   ・・・神田へ行き、独乙語専修学校第2期生に入学した。・・・
   ・・・6月15日第3学期、授業は今日限りであって・・・
   ※学期間の休みであっても、高島実験場で昼夜、野外調査、
    研究をしている。

   ・・・第2学年の日課は次の通り
    月 淡水養殖日暮先生水産動物学(岸上博士)、発生学
      (中沢先生)、細菌学(西村寅三先生)、分析実験
    火 海洋学(田中阿歌麿先生)、英語(檜山先生)、法律
      (三井米松先生)、組織実験学
    水 水産動物学、水産植物学(岡村博士)、有機化学
      (山川先生)、植物学実験
    木 経済学(三井先生)、英語、水産植物学、海洋学、
      組織実験
    金 水産植物学、英語、有機化学、水産動物学、分析実験
    土 英会話、淡水養殖、法律、発生学  

学生時代(2)2学年生
   雲鷹丸の遭難
   ---タグ---
   拓殖博覧会、熊生水産学校  

再度の高島実験場 ※22才
   2月20日・・・神田三崎町方面にて強風のため大火となり、
   神田一帯は・・・猛火に包まれていた。
   ---メモ---
   諒闇=りょうあん。 天皇が、その父母の死にあたり喪に服
               する期間
   ---タグ---
   原田輝雄  

米神村の定置網観察
   小田原での実習の話  

学生時代(続)
  2学年春期牡蛎の養殖実験 ※22才
   4月8日第3学期はじまる。・・・餌料学(日暮先生)、水曜に
   第2時海藻生理学(岡村先生)、第3,4時小南清先生の魚
   病学と金曜日第2時に養殖土木学(橘英三郎先生)と第3時
   に法的漁業分類論(三井先生)が新しく課せられた。

   ・・・浅草公園へ行き、水族館(入場料10銭)に入る。・・・明
   治32年1月に私設で営業として開設せられた我国最初のも
   ので、・・・大正12年まで経営せられていた。

   5月17日(土)・・・深川千田町の秋山金魚屋を訪ね、秋山吉
   五郎氏
の案内で各種の金魚と広い金魚池を見た。ここには
   農科大学動物学教室の委託試験場があって叩池が60余面
   もあり石川千代松、外山亀太郎両博士の遺伝学の実験がお
   こなわれていた。

   ※第3学期の試験内容を記載
   ・・・学年試験の成績が発表せられ、私は特待生に選ばれて
   いた。
   ---タグ---
   千葉園芸専門学校  

養殖実習および調査
   冬木町養魚池について詳細に記述。また冬木町の成り立
   ちについても記載
   カワゴイ、カガミゴイ輸入、育成、そして日本鯉との交配に
   ついて触れている。
   ---タグ---
   州崎養魚株式会社、服部倉次郎、桜田親義、関直之、
   森ヶ崎魚介養殖会社、渋沢篤二、八十島親徳  

カキの発生実験、採苗実習
   金沢での実習の話  

富士登山  

夏季調査旅行
   浜名湖、熱田、多治見、醒井、琵琶湖、岡山での調査の話
   ---メモ---
   蜩=ひぐらし
   辷=すべ・る
   ---タグ---
   服部養魚場、服部中村養鼈場、中村正輔、箕作佳吉、
   神野新田養魚株式会社、毛利祥久、神野金之助、
   橋本幸八郎、関水産養殖場、宗谷藤野養魚場、
   西川真二郎、藤野辰二郎、川端重五郎  

8月23日~9月11日 夏休み、帰郷
   ---メモ---
   展墓=はかまいり  

学生時代 - 第3学生 第1学期
   本学期の日課は次の通り。午後は卒業論文の実験。
   月 英語(水野先生)、応用水産動物学(岸上博士)、
      水理生物学(丸山先生)
   火 水理生物学、原種改良学(石川博士)
   水 餌料論(日暮先生)、土木学(橘先生)
   木 法制(三井米松先生)、英会話(ラコック先生)
   金 経済学(水野武太郎先生)
   土 英語(相原一郎先生)

   ・・・中沢先生と研究問題につきテーマに、カキの生理学研究
   として栄養細胞と生殖腺の発達と、スッポンの組織学的研究
   を選ぶこととした。  

鮭の人工授精孵化実習の旅
   新潟村上鮭産育養所、三面川鮭人工孵化所での実習の話
   ---メモ---
   霰=あられ
   墨国=メキシコ
   ---タグ---
   種川、鮭の子、瀬波温泉  

大正3年 冬休み ※23才
  2学期の試験問題を記述。
  大正3年=1914年
  ---タグ---
  シーメンス事件、村田保、松原新之助、五島清太郎、
  岡田弥一郎

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2013年2月 9日 (土)

「金魚と真珠の研究に精力を捧げた 農学博士 松井佳一追悼記」 松井魁 昭和57年 その3

故人による回想
 i,私の魚歴 80ページ
  この随筆は、養殖第10巻1号から第11巻12号(1973~1975)に
  かけて24回にわたって連載されたものである。なお、原文は縦
  書きであったが、複写の都合で横書きとした。

  はじめに
   ・・・執筆の交渉を受けたときは一寸考えた。自叙伝として公表
   することは思いあがったようでおこがましいような感があって気
   が進まなかったが・・・随筆的にと言う気安さから禿筆をとってみ
   る気になった次第である。
   ---メモ--
   禿筆=とくひつ。自分の文章や筆力を謙遜していう語

  生い立ち
   私は明治24年2月20日、山口県・・・生まれたことになってい
   るが・・・
   ・・・「よしいち」が本名であるが私の名を正確に読んでくれる
   人が少ないのは
・・・「かいち」と読まれるものは音読からは無
   理からぬ事と思うが、・・・「けいいち」と読む人の多いのには
   吾ながら驚いている。またうたがった読み方として「よしかず」
   もあるが、うれしくない。
   ---メモ---
   明治24年=1891年
   ---タグ---
   山口県都農郡富田村平野、新南陽市、称名寺、徳山中学校

  中学時代 - 生物学への目覚め ※14才
   ・・・私の生物学へあこがれたのは郷土の先輩藤谷織之助
   先生の感化であった。・・・
   ・・・幸い私は明治40年以来、日記を記しつづけているので・・・

  浪人時代 ※20才
   ・・・健康も回復したので来年までのつなぎに・・・岐阜にある
   名和昆虫研究所で・・・
   ・・・所蔵せられている動物学雑誌の創刊号より閲覧するこ
   とができるのはうれしかった。・・・同誌は己に購読している
   のでバックナンバーを集める希望に燃えた。・・・
   ---メモ--
   駭=カイ、ガイ、おどろ・く
   ---タグ---
   福川駅、名和梅吉、名和靖、長野菊次郎、石川千代松

  上京の旅
   ・・・徴兵猶予のため・・・早稲田中学補修科に入学すること
   とし・・・

  中学時代の思い出(補)
   ---メモ--
   渉猟=しょうりょう。広くあちこち歩きまわって、さがし求め
   ること。
   礬=ハン、バン、明礬=みょうばん
   海鼠=ナマコ
   措=リ、お・く
   措葉標本=さくようひょうほん
       =押し葉標本(おしばひょうほん)とは、高等植物の
        標本の標準的な作り方のことで、正式には措葉標
        本と言う。
   ---タグ---
   日本博物学同志会、動物標本社、丘浅次郎、大町文衛

  浪人時代受験準備 ※20才
   ・・・下宿の附近に3番町・・・縁日あって・・・殊に楽しいのは
   古本屋があって、浮世絵や珍本の堀出し本などを探すこと
   ができた。・・・

   ・・・海洋近くに生まれた因縁から、魚学に対する熱意に燃え
   た。・・・愛読していた岡村金太郎先生著「水産一夕論」に啓
   蒙せられて、・・・高等学校への受験を断念し、農商務省水産
   講習所を志望することにして・・・
   ---メモ---
   故里=ふるさと
   捷径=しょうけい。目的を達するてっとり早い方法
   ---タグ---
   田中茂穂

  入学試験
   6月3日には、・・・幾何と算術・・・動物学
   6月5日の・・・化学科・・・英文和訳
   6月6日、・・・代数と三角・・・次に国語漢文・・・和文英訳
   6月7日・・・物理科・・・作文で、題は「学生の本分」であった。
        ・・・これで試験は終了した。

   7月14日、・・・水産講習所より合格通知を受け・・・7月23日、
          東北大学より合格通知を受けた。・・・
   ---メモ---
   鵑=ケン 杜鵑=ホトトギス
      ---タグ---
   割引電車、東北大学農科大学水産専門部、平瀬氏の貝類
   展覧会

  水産講習所学生時代
   ・・・徳山駅へ行く。・・・零時16分発新橋行の急行列車で出
   発す・・・翌朝5時前に名古屋駅を通過した。・・・午後2時半
   新橋駅到着。・・・

  水産講習所入学試験1年生
   ・・・はしめ養殖科では、数学がないのが魅力で志願したので
   あったが意外であった。・・・
   ・・・本年度入学者は本科漁撈科30名、製造科35名、
   養殖15名・・・
   ※授業の内容(学科、先生、教科書←ほとんど洋書)を細
     かく記載
   ---メモ---
   重畳=ちょうじゅう。幾重にも重なること。
   閂=サン、かんぬき 差閂
   歯簿
   御聖影
   拝賀式=戦前、一月一日に全国諸学校で職員生徒が参集し、
   天皇・皇后両陛下の御真影を拝し、国歌君が代を奉唱した
   儀式
   ---タグ---
   神田の東京堂、ジョルダン博士、神田の芳賀堂、日暮忠

  1年生の冬休みを過ごした高島実験場
   ※実験場の様子を詳細に記述
   ---メモ---
   弦月=上弦および下弦の月のこと

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2013年2月 7日 (木)

「金魚と真珠の研究に精力を捧げた 農学博士 松井佳一追悼記」 松井魁 昭和57年 その2

表紙
 松井佳一氏が蒐集した錦絵
口絵
 松井佳一氏の金魚の選別スナップ 白黒
  キャプション
   農学博士 松井佳一 (1891~1976)
   戒名 欣魚院佳誉珠光研学居士
 金魚の系統図

あいさつ

  •  亡き兄は19才年上の長男で、・・・・。ここに兄の業績を中心に取纏めた。金魚の研究に情熱を傾注した生前の片鱗を偲んで戴れば幸甚である。
    ・・・・私は今も多事多端であるが、一刻も早く遺稿の補足を果たして霊前に捧げ、冥福を祈りたい次第である。

       昭和57年4月17日 7回忌にあたって 松井 魁

略歴 3ページ
 明治43年の山口県立徳山中学校卒業から昭和51年に逝去する
 まで月日を含め詳細に掲載。

追悼 13ページ
 近畿大学葬での総長の世耕政隆氏の弔辞を掲載
 水産講習所豊橋分場の教え子が発行している「うろくず」より
  幸田勇喜雄、今井清作、早栗操、片岡群、北原徳司、
  加藤精一、有田繁、北山易美、伊東利男、加藤孝、山田清
  が寄稿

 伊東利男氏の文を少し掲載しておきます。

  •   ・・・・先生から手紙が来て一般向の金魚の飼い方の本を出版するので執筆中だが、左の事柄を調査して知らせて欲しいとのこと、「金魚のあずまにしき(東錦)の名はだれがいつ頃命名したか」・・・・。
     「あずまにしき」なる名は横浜の加藤金蔵氏が苦心して作った雑種に東京の金魚商・高橋鉄次郎氏が昭和6年秋に東からきた金魚という意味で命名したものである。・・・・
    ・・・・私も餌ひと筋で生きて来まして、初め「愛魚之友」という名称で売出し、函に農学博士松井佳一先生推奨と記載があり、登録商標にするには本人の承諾書が必要で「伊東利男氏が経営する限り私の氏名を使用する事を承諾します。松井佳一」の書面を先生から頂き・・・・

-----メモ-----
1982=昭和57年
1891=明治24年
1976=昭和51年

業績目録 9ページ
 以下論文名称、発表誌、発表年を掲載
  i,原著論文 106件
ii,報文 60件
iii,随筆 99件
iv,メキシコ政府顧問時代の著作目録 17件
  v,著書 17件

金魚に関する書誌目録 15ページ
 i.図書
  以下、書名、所在、著者、年代を掲載
  (イ)金魚の本質並に来歴に関する物
   (1)明治以前の刊本 55冊掲載
   (2)筆写本 11冊掲載
   (3)未見のもの 2冊掲載

  (ロ)飼育に関する物
   (1)明治以前の刊本 17冊掲載
   (2)筆写本 13冊掲載
   (3)明治以降の刊行 70冊、中国の本4冊、欧米12冊
   (4)未見のもの 1冊

  (ハ)金魚飼育の風俗等を表はしたもの
   (1)随筆(明治以降のものは省略)17冊
   (2)小説其他(明治以降のものは省略)28冊
   (3)俳句、川柳、狂歌(明治以降のものは省略)54冊

  (ニ)其他(金魚の文字あれども金魚に非ざるもの)7冊 

ii.版書
  以下、書題、容器と金魚の種類、判、書家、版元、
  年代を掲載
  (イ)錦書
   (1)人物に金魚鉢、又は池を配したもの 47点
   (2)硝子器にある金魚 37点
   (3)衣裳の模様にある金魚 19点
   (4)金魚賣 11点
   (5)装身具の金魚 1点
   (6)玩具の金魚 3点
   (7)諷刺画又は見立絵 8点 ※画は書の下に画
   (8)金魚を主題とせるもの 21点

  (ロ)玩具繪 47点
  (ニ)褶物 2点
  (ホ)絵本 29点
  (ヘ)埒外本 8点
  (ト)草双紙 14点
  (チ)其の他の本(金魚の絵のある明治以前の刊本) 26点 

iii.番付及會報(家蔵のもののみを記す)
  (イ)番付 37点
  (ロ)會報 13点
    ---メモ--
    褶=シュウ、チョウ

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2013年2月 5日 (火)

「金魚と真珠の研究に精力を捧げた 農学博士 松井佳一追悼記」 松井魁 昭和57年

「金魚と真珠の研究に精力を捧げた 農学博士 松井佳一追悼記」 松井魁 昭和57年4月 非売品 A4判 P.129

 本書は本という体裁は採っておらず、A4判で報告書風な装丁で、紙質は良く、文字がぎっしりで口絵の2葉以外イラスト、写真、図表はありません。よってページ数のわりに読むには時間を要します。

 金魚に関心を持つと必ずこの人に出会うほど、松井佳一氏は金魚界では功績の多い方です。本書は氏が没した昭和51年(1976)から6年後に末弟である松井魁氏により、松井佳一氏の業績を取り纏めた書として出されたました。

 主な内容は、本人(松井佳一氏)曰く随筆と言っていますが、氏の31才頃までの自叙伝が80ページを使い転載されています。日記形式ではあるが師である外山亀太郎博士の指導、当時の各地の水産講習所の事や秋山金魚店での日々の実験等、読み応え十分であり、氏の勤勉さもよく伝わってきます。

 

「佳一」の読み方について考察している箇所もなかなか面白いので、この箇所は抜粋しておきました。因みに「よしいち」です。

 なお、先に書いた「秋山吉五郎翁」吉澤寛夫 昭和5年 とも共通部分があって、両書を読み較べるのもいいものです。

 また、金魚本の文献、資料を探している方にとっては、この本の「金魚に関する書誌目録」の章は必見で、15ページを割り当て、明治以前も含めて、昭和52年までに国内で刊行された多くの飼育本の名称等が列記されています。

 著者は松井佳一氏の末弟で「マツイ イサオ」と読みます。
 同氏はこのほかに、佳一氏との連名で生物学の古書では有名な古書店の鳥海書房から、昭和62年に「金魚文化誌」副題 「書誌学的考察」を出版しています。(2800円)いずれ紹介したいと思います。
 上記の本の扉での著者名は
   松井佳一 遺稿
   松井魁  補輯
 となっています。松井魁氏は1987年(昭和62年)に没しています。

 この本、出版年は新しいけれど、非売品で発行部数が少ないためか、古書市場にまったく出てきません。入手困難な本の一冊です。

【構成】
表紙
口絵
目次
 あいさつ
 略歴
 追悼
 業績目録 ※番号はローマ数字だが機種依存のため変えました。
   i,原著論文
  ii,報文
 iii,随筆
 iv,メキシコ政府顧問時代の著作目録
   v,著書

金魚に関する書誌目録
故人による回想
   i,私の魚歴
  ii,私と金魚
 iii,トップに聞く

-----メモ-----
昭和57年=1982年
関連本

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