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2012年12月 3日 (月)

「国指定天然記念物ミヤコタナゴ 保護育成計画調査報告書」 横浜市教育委員会 昭和61年 その4

5.保護増殖事業の現況と課題 6ページ
 神奈川県淡水魚増殖試験場からの報告
 5-1 飼育経過

  • 昭和53から60年度までの試験、親魚と稚魚の尾数の表を掲載

 5-2 保護増殖研究の経過と現状
  (1)飼育池における繁殖試験

  • 昭和54から58年度までのコンクリート池(2×2×0.4m)での試験
    親魚雌雄別尾数、浮上尾数、産卵用母貝の表を掲載
    57,58年度は貝にヒルが寄生し浮上はゼロ

  (2)人工採苗技術開発試験

  • 人工採卵、シャーレ内での媒精、ビーカー内でふ化
    昭和57から60年度までの試験結果
    親魚雌雄別尾数、産卵数、ふ化仔魚数、浮上尾数、浮上率の表を掲載

  (3)保護増殖受託事業の実施状況
   昭和60年度の結果
   ア.飼育現在量(昭和61年3月31日現在)
   イ.試験結果
    (ア)飼育池における繁殖試験
      a.マツカサガイによる量産試験
       屋外飼育池2面に雌雄各35尾、マツカサガイ152個
       で667尾浮上

      b.マツカサガイ以外の二枚貝による産卵試験
       マツカサガイ>オトコタテボシ>ドブガイ>イシガイの
       
であった。
       ヒル寄生貝にはほとんど産卵しない

      C.ヒルの寄生状況調査と駆除試験
       寄生割合7~70%、1貝当たり1.4匹~5.6匹
       致死塩分濃度1.5%で15分、2.0%で10分

    (イ)人工採苗技術開発試験
     a.量産試験
     b.ふ化仔魚飼育水の至適塩分濃度試験
      1,000~5ppmであった。

 5-3 今後の課題
  (1)人工採苗技術の確立
   (ア)ふ化から浮上までの間の飼育管理方法の開発をはかる。
   (イ)親魚と産卵数、卵質について調査を行う。

  (2)浮上仔魚の生存率の向上
   (ア)餌料の種類と給餌量日について究明する。
   (イ)飼育池への移収時期について検討する。
   (ウ)魚病対策を行う。

  (3)産卵母貝の確保
   (ア)産卵母貝の人工種苗生産技術の開発を行う。
   (イ)貝ヒルの生活史を探究する。

  (4)人工産卵床の開発
   (ア)産卵母貝に代わる人工産卵床を開発する。

6.保護育成基本計画 5ページ
 6-1 基本方針

  • ・・・人工的条件下で継代飼育を続けることは、生物種にとって望ましいことではない。そこで、これを横浜市内の水域に戻して、自然班色による保護育成をはかり・・・

 6-2 環境造成による保護育成計画
  (1)環境造成候補地の選定
   用件を5つ掲載
  (2)候補地選定のための調査計画
   1).調査地点
   2).調査項目
    以下を解説
    a.流量
    b.水質
    c.底質
    d.地形等
    e.生物
    f.周辺状況
   3).検討

  (3)保護育成事業計画の立案
  (4)保護育成放流池の例
   イメージプランのイラスト掲載
   a.既存の溜め池を利用する場合-1
   b.既存の溜め池を利用する場合-2
   c.河川源流部を利用する場合

7.参考文献
 18の文献を掲載

以上でこの本の紹介は終わりです。

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