「群馬縣産魚類」 群馬縣水産試驗場 昭和10年 その2
緒言
輓近魚類增殖の合理的企業に、魚族の科學的研鑽に、或は水産教育の普及に漸く多事ならんとしてゐる、此の時に方って忽ち不便を感ずるのは、・・・。
・・・産業的には餘り價値のないものも少なくない、俗に「がらっぱえ」と言って居る追河の如き又「そうげんぼう」と呼ばれている「かまつか」の如き其の例である。
・・・尚個々の習性に至っては頗る多岐多様で一々盡し難いが成可平易に生物學的竝産業的の兩方面から外述した次第である。
--メモ--
輓近=ばんきん ちかごろ。最近。近来。
膾=カイ、なます
人口膾炙=じんこうかいしゃ
だれの口にものぼり、広く世間に知られて、もてはやされること。
盡し=つく・し、ことこど・く
竝=ヘイ、なら・べる
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以下種の解説
体長、体高、頭長、眼径、棘条数、色、方言、その他
学名は記載のまま書いておきます。
砂八目科
一、砂八目鰻(スナヤツメウナギ) Lampetra mitsukuri (Hatta)
- ・・・八目鰻を河八目、砂八目に分類したのは八田三郎博士であるが田中茂穂に依れば鷹用方面からは單に「やつめ」と言って「かはやつめ」又は「すなやつめ」の言葉は無いと言ってゐる。
鯰科
二、鯰(ナマズ) Parasilurus asotus(Linnaeus)
--メモ--
蠶=蚕=かいこ、サン、テン
蠶食=さんしょく
蚕が桑の葉を食うように、他の領域を片端からだんだんと
侵していくこと。
三、黄魚(ギギ) Pseudobagrus aurantiacus(T.&S.)
--メモ--
截=セツ、た・つ、き・る
截形=せっけい=台形の尾鰭
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