「秋山吉五郎翁」 吉澤寛夫 昭和5年 その3
題字
澁澤榮一、牧朴眞、伊谷以知二郎、岡村金太郎
序文
阪谷芳郎、村上隆吉、石川千代松、下啓助、日暮忠
- 日暮氏の序文に秋錦、朱文金、金蘭子、鯉の秋翠、キャリコの経緯が書かれている。
・・・・秋山氏の店は明治十八年の創業であって、高橋氏や鈴木氏に比べては古き店とは云へぬが、・・・・
はしがき
- ・・・・昭和二年の暮れに翁の苦心を書いて呉れとのことで・・・・腹案が纏りませんで、昭和四年の夏になって無理に荒筋だけを書いて浦安の養魚場で、お目にかけて・・・。
・・・・幸いにして翁の人格を傷つけることがなければ私の満足する處であります。
昭和五年二月 筆者記す
口絵 白黒写真
- 肖像写真、大日本水産會功績表彰状、澁澤子爵の東京會館招待會、澁澤子爵より寄贈の軸、實父 服部五郎兵衛翁、養父 秋山佐太郎翁、秋錦命名の執筆、創業当時の模様、農科大學委托試驗場、區劃整理後の模様、震災直後の模様浦安町字猫實養殖所
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一、服部家
一、後本丸御用
所在、江戸時代からの家柄の話
鮒屋五郎兵衛
二、親父五郎兵衞氏
兄や従兄の話
三、鼈養殖の動機
スッポンとの出会いなどの話
四、始めての産卵
明治8年のこと
-----メモ-----
序文メモ
云爾=うんじ 上文の内容を強調指示する語。「これにほかならぬ」の意。
聲=ショウ、セイ、こえ 声
聲名=せいめい よい評判。ほまれ。名声。
夙=シュク、スク、つとに
將た=はた
裨=ヒ、ビ、おぎな、たすけ
裨益=ひえき 役立つこと
辭=シ、ジ、やめる、ことば
蕪辭=ぶじ 乱雑で整っていない言葉。
隨って=したがって
聊か=いささか
第一章メモ
袤=ボウ、ム
廣袤=こうぼう、廣は東西、袤は南北 よって面積
爾=ジ、ニ、なんじ、その
徒爾=とじ むだ、無益であること
呱=コ、ク
呱々=ここ 生まれたばかりの赤ん坊の泣き声
櫛=シツ、シチ、くし
櫛比し=しっぴし 隙間なく軒を並べ
殷賑=活気があってにぎやかなこと
榛木=ハンノキ
扣=ひかえ
舊家=きゅうか=旧家
孩子=ちのみご
覊=キ、おもが、たづな
覊絆=きはん=きずな
炯=ケイ、ギョウ、あきら
炯眼=けいがん 偽・本質を見抜く鋭い眼力。
措=ソ、ス、おく
恁=ジン、ニン
麼=マ、バ
恁麼=いんも その、この、そんな、こんな、そのように、このように
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