「金魚の飼い方ふやし方」 新井邦夫 松井佳一監修 福書房 昭和29年 その5
十一 病害虫の種類とその手当及駆除 12ページ
害虫6種、魚病(キロドン、コスチア等)8種、寄生2種の解説
十二 金魚の遺伝 4ページ
・・・・退色の傾向は雌親に似てくる・・・・
十三 金魚生産地における養殖業発達の沿革 19ページ
この項は他の書籍では見られない事柄が書かれており、
資料的価値も高い。
(一)奈良県郡山地方
- 「大和金魚養殖の方法」古川松柏著、「日本地理体系」惟子三郎著を引用して説明
郡山金魚組合、郡山金魚株式会社、郡山金魚特産組合、郡山金魚輸出組合、セントルイスの博覧会の話
高槻氏、小松春鱗氏の活躍
(二)東京近郊
先代秋山吉五郎氏の経歴と業績の話
- 東京金魚組合、東京金魚種鯉販売購買組合、淡水魚類養殖漁業協同組合の話
戸山博士、横山慶次郎画伯、明治43年と明治45年の洪水、津波の話
(三)愛知県彌富地方 ※弥富
権十郎という寺小屋、伊藤経介、佐藤宗三郎、安井尚三郎
の話
十四 らんちゅう養殖場を訪ねて 10ページ
西ヶ原の石川養殖場の話
産卵と孵化
回数、尾数、魚巣の話
選別の手順
関西と関東の生育、泳ぎの話
餌料 省略
管理法
青水、梅雨期の話
蘭鋳飼育は経営として成立するか
- ・・・・損得を考えない真のらんちゅう愛好者の集まりであってこそ、六十三回の全国品評会の長い歴史があるといえます。
推薦のことば(監修者) 4ページ
- 金魚は千五百年位前の宋時代から支那大陸では飼育せられ・・・・。
我が国で金魚の飼育書がはじめて刊行されたのは、今から約二百年前の寛延元年で安達喜之著金魚養玩草である。・・・・多くの異版がある。
・・・・定めし本書が金魚を飼育し愛玩せらるゝ人々のよき伴侶として役立つことは疑はない、敢て拙文を加えて推賞する所以て共に金魚を愛し、金魚を楽しみ金魚の寿命の長かれと念ずるものである。
昭和二十九年夏
洛東 欣魚荘文庫にて
松井佳一 識
東京都金魚卸賣業者名簿(正組合員)
19名の氏名、住所、電話番号を掲載
たとえば、吉田松樹、秋山吉五郎、大森松男
書籍にはめずらしく広告が掲載されている。
墨田区吾妻橋 原硝子
墨田区錦糸町 廣田硝子
台東区浅草小島町 吉沼硝子
以上でこの本の紹介は終わりです。
« 「金魚の飼い方ふやし方」 新井邦夫 松井佳一監修 福書房 昭和29年 その4 | トップページ | 「巨椋池の植物生態」 三木茂 京都府史蹟勝地調査會 1927年 »
« 「金魚の飼い方ふやし方」 新井邦夫 松井佳一監修 福書房 昭和29年 その4 | トップページ | 「巨椋池の植物生態」 三木茂 京都府史蹟勝地調査會 1927年 »
コメント