「巨椋池の植物生態」 三木茂 京都府史蹟勝地調査會 1927年 その2
一、緒言 3ページ
- 池の形成経緯、池の大きさ、植生の概要、各氏への謝意
「巨椋池は山城盆地の東南に位し、京都より南へ十粁、伏見より同二粁、宇治より西に二粁、桃山御陵より南に瞰下せらるヽ一大沼地なり。・・・・・。
現状。海抜一〇.二米、東西四粁、南北三粁、周圍十六粁、其の面積九百二十九ヘクターあり。・・・・・」
(昭和二年六月三十日 京大植物學教室にて)
ニ、生態要素 4ページ
(一)水深及水位の變化
- 大正6年から大正15年までの月別水位の表を掲載。
宇治川との連絡を絶った後は1.5m、冬季には0.5m程度だったとの事。
(ニ)水の性質
- ・・・・酸度は略六より八なり。・・・マコモの内部は六に近く、他の多くの場所は八に近し。・・・・
(三)氣象
月別の風向、氣温、降水量、降水日数の表を掲載。
夏の気温は意外に低く28.9度となっている。
(四)土壌
三、巨椋池所産植物 3ページ
この地域には四十七科九十六屬百五十三種三變種の植物あり。
本邦産水生植物にて巨椋池に存せざるは八屬に過ぎず。
- ボタンウキクサ、ミジンコウキクサ、イトクズモ、スギナモ、エゾノミヅタデ、ウメバチモ、ジュンサイ、ミヅニラ
これらの存しない理由を解説している。
- 一年生及冬期二年生、多年生を稲田生、湿地生、渚生、水生毎に種數を分類。さらに水生を浮遊植物、浮葉植物、沈生植物に三別。
浮遊11種、浮葉9種、沈水20種の名を列挙
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