「日本の淡水魚類」 岡田彌一郎,中村守純 共著 日本出版社 昭和23年 その4
21,ゼニタナゴ Pseudoperilampus typus
- 方言:オカメタナゴ(東京)、ヤスリメ(群馬県館林)、ビタ・ニガビタ(千葉県手賀沼) 近年(※この本出版年)諏訪湖へ移され蕃殖、天龍川(※天竜)水系の静岡県下にも見られる。
22,バラタナゴ Rhodeus ocellatus
※この時点ではニッポンバラタナゴのこと
- 方言:ボテ(タナゴ類一般の呼称、琵琶湖)
23,カゼトゲタナゴ Acanthorhodeus atremius
- 方言:記載なし
バラタナゴが止水池に多いのに反し本種は緩やかな細流中に多い。
天然記念物として保護すべき。
24,ミヤコタナゴ Tanakia tanago
- 方言:シランチョ(♀)・ナナイロ(♂)(埼玉県所沢町山口)、ベンタナ(ベニタナゴの意・群馬県館林市)、ミョーブタ(千葉県小湊)
区域を限って保護すべき。
25,カネヒラ Acheilognathus rhombea
- 方言:ヒラボテ・タイジャコ(琵琶湖)
26,タナゴ Acheilognathus moriokae
- 方言:ワッサ・シラタ(群馬県館林市、タビラ・ヤリタナゴ及本種を総称し、ゼニタナゴを単にタナゴ又はヤスメリと呼んで区別する)
タビラ、イチモンジタナゴとの違いを解説
27,タビラ
- 方言:タナゴ(東京)、シラタ(群馬)、ボテ(琵琶湖)
四国からは未記録
タナゴ類中最も外傷に弱く飼育困難
28,ヤリタナゴ Acheilognathus lanceolata
- 方言:タナゴ・シラタ・ボテ(タナゴ類の総称)
東京附近のタナゴ釣りは大部分本種を対象
冬季美味
29,アブラボテ Acheilognathus limbata
- 方言:クソブナ(九州柳川)
30,イチモンジタナゴ Acheilognathus
- 方言:ボテ(琵琶湖・他のタナゴと混称)
31,イタセンパラ Acheilognathus
- 方言:センパ、センパラ(岐阜県)
琵琶湖には見られない
32,ニゴイ Hemibarbus barbus
- 方言:サイ・セークッポ・サイコロ(東京)、マジカ(彦根)
33,ズナガニゴイ Hemibarbus longirostris
- 方言:ウクガモ、ウキカマツカ
34,ホンモロコ Gnathopogon elongatus
- 方言:モロコ、ホンモロコ、ヤナギモロコ(琵琶湖)
冬季は湖の最深部附近に群集
35,タモロコ Gnathopogon elongatus elongatus
- 方言:スジモロコ(大阪)、カキバヤ(静岡県原)、モロコ(琵琶湖を除く多くの地方)
ホンモロコとの交雜可能で、生殖能力がある
36,イトモロコ Gnathopogon gracilis
- 方言:記載なし
37,デメモロコ Gnathopogon japanicus
- 方言:ヒラスゴ(琵琶湖 スゴモロコと区別する場合)、スゴジ(琵琶湖 スゴモロコと混称する場合)、シロモロコ(岐阜県養老郡笠郷村)
イトモロコとの差異を記述
冬季は多くは水深40~60m附近に降りる
外傷に弱く養殖不適
38,スゴモロコ Gnathopogon biwae
- 方言:マルスゴ・ゴンボースゴジ(琵琶湖 デメモロコと区別する場合)、スゴジ・スゴモロコ(デメモロコと混称する場合)
デメモロコとの差異を記述
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