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2011年7月

2011年7月15日 (金)

「熱帯魚」  鷹司信敬 昭和7年 西ヶ原刊行會 その4

 

巻貝

  貝の種類
   1.コーラル スネール Planorbis corneus
   2.ものあらがい Lymnaea japonica
   3.かはにな ※かわにな Thiara libertina
   4.まるたにし Viviparus malleatus
   5.おほたにし ※おおたにし Viviparus japonicus 

 魚類
  飼育上の注意 省略
  餌料 7ページ
   1.みじんこ Daphnia (關西,あかこ)
    養殖についても記述
   2.いとみゝず Limnodrilus,Tubifex
    關西では「ももほうずき」と云う。

   3.ホワイト ウォーム ※ワーム
   4.ぼうふら
   他に乾かした餌料について、米國での配合と作り方の記述 

 魚の種類
  魚體の部分
   圖により説明
   以下各種の説明 写:白黒写真掲載
  1,こひ科 ※こい 9ページ
    1.バルブス ラテリストリガ Barbus lateristriga 写
    2.バルブス セシファシオラトゥス Barbus semifasciolatus 写
    3.ラスボラ ナイルヘリエンシス Rasbora neilgherriensis
    4.ラスボラ ヘテロモルファ Rasbora heteromorpha 写
    5.ダニオ マラバリクス Danio malabaricus 写
    6.ゼブラ ダニオ Brachidanio rerio 写
    7.ダニオ アナリプンクタトゥス Brachidanio analipunctatus  

  2,めだか科
    8.パンチャクス Panchax panchax 写
    9.チャペリ  Panchax chaperi 写
   10.ブラック モリエニシア  Mollienisia sp 写
   11.グピー  Lebistes reticulatus
   12.ブリュー ムーン  Platypoecilus maclatus ※ブルー 写
   13.ゴールデン ムーン  P. maclatus 写
   14.レッド ムーン  P. maclatus
   15.ブラック ムーン  P. maclatus
   16.サラサ ムーン  P. maclatus 写
   17.ソード テール  Xiphophorus helleri 写
   18.ブラック ヘレリ  X.helleriとP.m.var.pulchraとの交配種
   19.レッド ヘレリ X.helleriとP.m.var.rubraとの交配種
   20.ガンブシア アフィニス  Gambusia affinis  

  3,アナバス科
   21.クライミング パーチ  Anabas testudineus
    「木登りすずき」  

  4,闘魚科
   22.スポッテッド グラミー Trichopus trichopterus 写
   23.パラダイス フィッシュ Macropodus opercularis
    本邦では臺灣金魚という

   24.ベタ ルブラ Betta rubra 写
   25.ベタ スプレンデンス Betta splendens 写
   26.ベタ カンボジア Betta splendens var, cambodia 写
   27.クローキング グラミー Ctenopus vittatus 写  

  5,キクラ科
   28.マウス ブリダー Haplochromis strigigena 写
   29.アカラ Aequidens portalegrensis 写
   30.エンゼル フィッシュ Pterophyllum scalare 写  

  6,ポリセントリ科
   31.バヂス バヂス  Badis badis ※バディス 

 病氣と害敵
  1.白點病
  2.コスチア Costia sp.
  3.ギロダクチルス Gyrodactylus sp.
  4.松皮病
  5.サプロレグニア菌 Saprolegnia sp.
  6.てふ Argulus japonicus
  7.いかりむし Lernaea elegans
  一般の注意

アクアリウムに關する参考書
 洋書14冊、洋雑誌4冊

これでこの本の紹介は終わりです。

2011年7月13日 (水)

「熱帯魚」  鷹司信敬 昭和7年 西ヶ原刊行會 その3

アクアリウム 17ページ 写真4ページ
 容器
  適當な容器

  • タンク(※金属枠水槽の事)、ヅンド(ズンド)、電池のバットの良し悪しの話

  容器の大きさ
   タンク 幅*奥行*深サ
    大 1尺1寸 6寸5分 6寸6分
    中 1尺   5寸5分 5寸5分
    小 8寸5分 4寸5分 4寸8分   

   ズンド 直徑*深サ
    大  8寸 6寸
    中  7寸 5寸
    小  6寸 5寸5分
    最小 5寸 4寸

  手製の容器
   石油等の空缶をを使用したタンクの作り方の説明
   金属用と木製用のパテの作り方、配合 

 タンク内の設備
  石等の装飾について 

 砂
  天神川砂さび砂、川砂、海砂、那智砂
  敷き方 

 水の入れ方 省略 

 タンクの扱い方
  タンクを置く場所 省略
 冬の設備

  • インネスの本より保温の図を掲載してあるが、なかなか面白いです。
    棚の間隔はタンクの深サの約一倍半乃至二倍位

  保温装置
   竹内式煉炭暖爐 

 器具 省略
  洗面器
  バケツ、柄杓及び如露
  手網
  杓子又は匙
  擂鉢と擂粉木
  篩 

水藻類 18ページ
 水藻の効用 省略
 水藻の採集と處理 省略
 水藻の種類
   1.ふさも Myriophyllum verticillatum
    ほざきのふさも Myriophyllum spicatum
    前者の方は稍莖の節の間が細く、莖が密

   2.まつも Ceratophylum demersum
    「はらきちも」とも云う

   3.かはほね Nuphar japonicum ※こうほね
   4.くろも Hydrilla verticillata
   5.せきせうも Vallisneria spiralis ※せきしょうも

   6.えびも Potamogeton crispus
   7.ひろはのえびも Potamogeton perfoliatus
   8.ぬまはりゐ Eleocharis palustris ※ぬまはりい

   9.うきくさ Spirodela polyrhiza
  10.さんしょうも Saluvinia natans
  11.たぬきも Urticularia vulgaris
  12.むじなも Aldorovanda vesiculosa

  13.サジタリア スブラタ Sagittaria sublata
    ほかに ナタンス S.natans
        シネンシス S.sinensis

  14.カボンバ Cabomba caroliniana
  15.ぼたんうきくさ Pistia stratiotes

2011年7月11日 (月)

「熱帯魚」  鷹司信敬 昭和7年 西ヶ原刊行會 その2

カバー
 台付アルミ枠水槽にプラティ各種の白黒写真
表紙
 ブルー地にエンゼルフィッシュのイラスト 背は金文字

 カバーと同じ写真

口絵
 白黒写真
  泡巣を守るベタ・ルブラの雄
  アメリカの展覧会 2葉
 カラーイラスト 4ページ
  T.SEKIGUCHI氏による精緻なイラスト ※関口
  魚名は薄紙に記し、イラストにかぶせるようになっている。

  • パンチャックス、チャペリ雌雄、グッピー雌雄、バルブス・セミファシオラトゥス、ダニオ・アナリプンクタトゥス、ゼブラ・ダニオ
    ソードテール雌雄、ブリュー・ムーン雌雄、レッド・ムーン、ブラック・モーリー雌雄
    パラダイス・フィッシュ雌雄、ベタ・カンボジア雌雄、ベタ・スプレンデンス、ベタ・ルブラ、スポッテッド・グラミー
    スカラレ、バヂス・バヂス雌雄  


 専門家の學術書は兎角無味乾燥に落ち入り易く、又好事家が學術を道樂半分に取扱った書物には誤謬があって困る。讀んで趣味多く、然かも正確なる内容に充ちた著書は中々に得難いものであるが、本書は此の兩缺點を好く免れ得たる快著である。
・・・・さは云へ觀賞魚の飼養に關して指針たるべき良書の未だなきは甚だ残念である。本書は即ち此の缺を充すものである。
 所謂觀賞魚は好事家のみが道樂に飼ふものであると思っては間違いである。・・・・依って研究家は魚を小容器中に活かして長く貯へ、又實驗室内にて繁殖させる必要がある。其に適當する觀賞魚並に其の飼養法を熟知することは研究上に便宜が甚だ多い。本書は此の意味から見て學術書である。敢えて私の推奨するまでもないが本書は愛鱗家の好伴侶であり、又學術研究家の参考書である。

   東京帝國大學農學部水産學教室にて
   昭和七年初夏  雨宮育作

はしがき
 ・・・・此の熱帶魚を飼ふと云ふ事は、今云ふた金魚より手易く、しかも適當に飼へば或は金魚より丈夫であるかも知れないのであります。少くとも同じ程度に容易に飼へるものであります。
 本書は極う初心の方々を目標として居ますから、今迄に多少とも手掛けた方々には、判かりきった事と思はれる點が多いかも知れませんが、其れはご容赦願ひます。
 ・・・・兎に角皆様方に熱帶魚を飼ふと云う事は何んな物であって、飼って見たら成程面白い物であると思って下されば、著者は幸甚と思ふ次第であります。
 ・・・・多くの寫眞を撮影された本庄伯郎氏に對し、又見事な圖版を畫かれた關口俊雄氏に對し・・・・

熱帶魚飼養の歴史 1ページ
 ・・・・我が國に於ける熱帶魚の飼養は極めて最近の事で、大正五年に秋山吉五郎氏がソード・テール(Xiphophorus helleri Heckel)を輸入したのに始まり、同七年にグピー(Lebistes reticulatus Peters)を更に昭和三年頃からは少しづつ輸入され・・・・

2011年7月 8日 (金)

「熱帯魚」  鷹司信敬 昭和7年 西ヶ原刊行會

「熱帯魚」 鷹司信敬 昭和7年7月21日發行 西ヶ原刊行會 四六判 P.108 定價1円50錢

 本書は熱帯魚単独の飼育書としては日本で初めて本であるが、先に紹介した白木正光氏の「金魚と熱帶魚の飼ひ方」の2ヵ月後に発刊された。
 ただ、「金魚と熱帶魚の飼ひ方」と違うのは、こちらは当時の本としては珍しくフリガナがないという事です。これは読者をあるレベル以上を想定していることであり、著者をして判る様な気がします。

 両書とも、多岐にわたる魚種を紹介していますが、本書ではカラシン科の紹介はなく、白木氏の本でもピリフリナ(ピュルリーナ)1種の紹介があるのみで、当時の輸送法では南米からの小型魚種の輸入は難しかったのか、特異な生態の魚種が飼育の中心だったのかだと思いますが、両書ともに紹介されていないのがナマズ系なので、カラシンの紹介がなされていないのは前者の理由かと思います。

 紙質もこの本の方のが良く、白黒写真の出来も良いです。目次は詳細です。
 著者の鷹司信敬氏は公爵の子で、堺水族館の館長を勤めていた。

 この文書は昭和9年3月2日三版發行を元に書いています。

【構成】

口絵
T.SEKIGUCHI ※關口俊雄

目次
 はしがき
 熱帶魚飼養の歴史
 アクアリウム
  容器
   適當な容器
   容器の大きさ
   手製の容器
  タンク内の設備
  砂
  水の入れ方
  タンクの扱い方
   タンクを置く場所
  冬の設備
   保温装置
  器具
   洗面器
   バケツ、柄杓及び如露
   ゴム管と鹽笊
   手網
   杓子又は匙
   擂鉢と擂粉木
   篩

 水藻類
  水藻の効用
  水藻の採集と處理
  水藻の種類
   15種名を列記

 巻貝
  貝の種類
   5種名を列記

 魚類
  飼育上の注意
  餌料
   4種名を列記

 魚の種類
  1,こひ科 ※こい
    7種名を列記

  2,めだか科
   13種名を列記

  3,アナバス科
   1種名を記述

  4,闘魚科
   6種名を列記

  5,キクラ科
   3種名を列記

  6,ポリセントリ科
   1種名を記述

 病氣と害敵
  5つの病名、害虫名を列記
  一般の注意

学名索引
アクアリウムに關する参考書
索引
奥付

-----メモ-----
1932年=昭和7年
関連本

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2011年7月 6日 (水)

「新しい金魚の飼い方殖やし方」 中路晋一 昭和40年 日本文芸社 その5

金魚飼育の歴史
 飼育のはじまり 9ページ
  金魚の故国
  江戸時代の流行
  飼われた種類
  金魚の見せ物
  金魚と文芸
  金魚と工芸 

 食用と薬用 1ページ

営業としての金魚の飼育
 養殖と卸売をめざして 6ページ
  金魚の生産地
  養殖場の条件
  親魚の入手
  金魚の販路
  利潤の程度
  開業資金 

 営業用池の造り方 6ページ
  池の大きさ
  池の形
  土池の深さ
   中央を浅く周囲を深め
  土質
  池の周囲
  注水口
  排水口
  池底の藻 

 金魚小売り業の手引き 6ページ
  金魚小売りの収益
  小売りの方法
   行商
   床店
   夜店、露店
   金魚すくいと釣堀
   小売りの金魚のエサ
   小売りの値段 

 金魚の輸送 4ページ
  生簀に収容
  輸送の容器
   組み桶 五つ組のもの二組を一荷という。5kg収容できる。
   5kgは当才のワキンで4,5千匹、二年魚なら2,3千匹。
  輸送中の水
  卵の輸送

-----メモ-----
 橙黄色=とうこうしょく
 頭頂=ずちょう
 虹胞層=こうほうそう
 調色=ちょうしょく
 単臀=たんでん
 藍藻=あいそう
 魚巣=ぎょそう
 花穂=はなほ
 尾筒=びとう
 魚巣=ぎょそう
 一番仔=いちばんし
 下肥=しもごえ
 背形=はいけい

以上でこの本の紹介は終わりです。

2011年7月 4日 (月)

「新しい金魚の飼い方殖やし方」 中路晋一 昭和40年 日本文芸社 その4

 金魚の飼い馴らし方 1ページ

 エサの種類と与え方 9ページ
  天然のエサ
  動物性エサ
  エサの与え方 

 エサと栄養との関係 4ページ
  食物の消化
  栄養分
   エサに含まれる栄養分の割合(%)の表を掲載 

 エサの採集と養殖 5ページ
  ミジンコの採集
  アカボウフラの採集
  イトミミズの採集 

 冬囲いの仕方 2ページ
  水温が5~6度以下になる季節。12~13度になるまで必要 

 金魚の褪色現象 7ページ
  金魚の色変わり
  種類による差異
  自然の体色
  環境と色調
  人口調色
   ウロコを取る方法と薬品による方法の手順が書かれている。 

 金魚の害敵 8ページ
  それぞれについての防衛法も記載
  獣類
  鳥類
  魚類
  昆虫類
  寄生虫 

 金魚の病気と手当 10ページ
  病気の種類
  病気の原因
  金魚の健康診断
   1,運動状態を観察
   2,体色の変化に注意
   3,エラの色
   4,フンの状態
  以下の病気について症状、予防と治療について記載

  • 白点病、白雲病、まつかさ病、しらかび病(わたかび)、便秘、腸炎、心臓病、エラくされ病、気胞病

らんちゅうの飼い方
 四季の応じた管理 12ページ
  一月の心得~十二月の心得まで記述 

 らんちゅうの選別 17ページ
  らんちゅうの稚魚をハネ出すときの標準は
   5点を記述

  二つの標準形
   丸手と長手について説明

  らんちゅうの色の呼称

  • 20の色と呼び名(例えば、船底=腹部が赤い、猩々=尾ヒレの先端まで赤い)を説明

  頭部
   稚魚時代の見分け方解説
   竜頭、髪張り、兜頭巾について説明

  背の形
   腰高、登り腰、一文字、背瘤、帆柱、鋸背の説明
   2ページを使って不良の背をイラスト説明

  尾の形
   段違い、袋尾、尾開き、つまみ尾、尾心立の説明
   3ページを使って不良の尾をイラスト説明

  腹の形
   前孕み、釣腹、片孕みの説明

  鱗の並び方
  体位
  泳ぎ方 

 らんちゅうの品評会 5ページ
  参加資格
  審査の方法
  無資格の金魚
  審査の要点
  色模様の名称

  • 赤の部、白の部、更紗の部、頭模様の部、黒の部、虎の部の各部門の分けを解説。

2011年7月 1日 (金)

「新しい金魚の飼い方殖やし方」 中路晋一 昭和40年 日本文芸社 その3

飼い方と殖やし方
 金魚の買い求め方 5ページ
  健康な金魚
  体色
  体形
  形の大小 

金魚を飼う容器 8ページ
  容器の選び方
  水槽の管理
  水換えの要領
  水槽に入れるエサ 

屋外での飼育 3ページ
  金魚がめ
  木舟
  モルタル塗りの箱
  睡蓮池
  泉水 

趣味の庭池づくり  9ページ
  池の位置
   日照5時間以上
  池の数
  池の大きさ
   水深は25から30cmぐらい
   池壁の厚さは9cmぐらい
  池の形
  池壁の高さ
  地面から20cm以上
  庭池のつくり方
   型枠に万年塀のコンクリート板が便利
  セメントのアクぬき
   大体3週間ぐらい
  池の周辺 

飼育に必要な道具 2ページ 

金魚の殖やし方 9ページ
  親魚
  雌雄の見分け方
  親魚の更新
  金魚の扱い方
   網は頭のほうから
   人差し指と中指で尾筒をはさむ
  産卵の時期と準備
   八十八夜前後で水温17,8度が条件
  親魚の準備
  魚巣の準備
  金魚の産卵数
  孵化池の準備 

上手な産卵と孵化のさせ方 12ページ
  産卵期の特徴
   オス魚は発情期にはエサをひかえめにする。
  金魚の受精
  産卵後の管理
   普通二番仔までにする。

  孵化池
  孵化
   水温に対する孵化日数の表を掲載
  稚魚の生態
  稚魚の育て方
   「池出し」とは孵化池から飼育池へ放すこと。
   小皿は水面下20~30cm

  池の面積と魚の数
   大きさ別の1坪当りの尾数の表を掲載
  飼育池の管理
  稚魚の育つ割合
   50%取上げれば好成績。最終的には坪当り300尾前後。
  金魚の取上げ
   「取上げ」とは飼育池から越冬用池へ移すこと。
   冬囲い池は坪当り4kg収容してもいい。 

稚魚の淘汰と選別 3ページ
  第一回選別
   孵化してから2週間後ぐらい。
   坪当り50尾内外

  第二回選別
   孵化してから1カ月ぐらい。

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