「金魚 魚の話」 松井佳一 昭和19年 目黒書店 その2
表紙
デフォルメされた金魚群
扉
釣りをしている少年の影絵
口絵 2ページ
イラスト
金魚の品種(一)
- とさきん、てつぎょ、わとうない、おほさからんちう、ひぶな、てつをなが、三色でめきん、らんちう、わきん
金魚の品種(二)
- りうきん、くろでめきん、しうきん、ぢきん、しゅぶんきん、ちょうてんがん、をらんだししがしら、なんきん、あづまにしき
はしがき
・・・・・日本の國民性の立派なことは、萬世一系の皇室をいただき、風土のうるわしいこと、米と魚を食べるためであるとしてゐる外國の學者もあります。 ・・・・・
私は魚を科學的に觀察するために、最も手近にあって、そして最も親しみ深い、また飼うのに最もやさしい金魚について、魚としてのいろいろの事柄を知り、またそれを正しく飼って行くことが出來るやうに本書を書きました。・・・・・そして本書の目的とするところは、これにより實物で魚に關する知識を得る方法を知って貰ふことにあるのであります。
昭和十八年七月七日第六回支那事變記念日 松井佳一 しるす
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第一章 體の外部の構造 9ページ
一 體の形
水中生活に都合のよい體形、體長と體高の比、體長と全長
二 鱗
圓鱗、櫛鱗(せつりん)、楯鱗(じゅんりん)、硬鱗
三 頭
四 鰭
鰭條、鰭棘、奇鰭、偶鰭
五 體の色
黒色素細胞、黄色素細胞による體色説明。
第二章 體の内部構造 3ページ
一 骨格
中軸骨格と四肢骨格
二 内臓
鰓の数、一心室一心耳
第三章 金魚はどうして生きてゐるか(習性) 3ページ
食性、産卵、適温と耐え得る水温、耐鹽水
第四章 形態習性について簡單に出來る實驗 4ページ
一 體形の測定
比の算出
二 鱗と年齡
側線鱗による年齡判定法
三 赤血球
200倍位の顯微鏡で見ることが出來る
四 解剖
ホルマリン漬、骨格の場合は90度の熱湯に10分置いたもの
五 遊泳の動作
平面ガラスの水槽で觀察
六 出眼の發育
孵化後1箇月頃から2,3箇月で調べる
七 色變りの有様
孵化後5,60日頃
八 眼と色の關係
白い洗面器と黒い洗面器、盲目
九 嗅覺の實驗
盲目と鼻
十 鹽分と色との關係
1%食鹽水での變化
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