「魚紳士録」 上巻 木村重 緑書房 昭和58年 その2
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ケツギョ 3.5ページ
- 同音から桂魚とか、日本でサケに用いた鮭魚とも書く。また水豚や牡水豚、北京辺りではホアチュイ(花季魚)が通称。在留日本人は長江ダイ、天津ダイ、外国人はマンダリン・フィッシュと呼んでいた。
イラスト
ケツギョ(花季魚)
ケツギョを画いた明代の景徳鎮製皿
トゲウナギ 5ページ
針鰻 Macrognathus aculeatus
イカン・チラン Mastacmbelus maculatus インドネシアではイカンが魚
プラ・カチン Mastacmbelus circumcinctus タイではプラが魚
イラスト
針鰻 上海産
イカン・チラン シンガポール産
プラ・カチン 南タイ産
タツノオトシゴ(海馬) 8ページ 省略
闘魚族 9.5ページ
ベタの仲間
- 1900年には赤色品種が固定され、これがプラ・カット・クメール(カンボジア・ベタ)である。
泡巣は酸素不足の水中に産むために会得した後天性の習性であろう。
ベタが欧州に初めて輸出されたのは1873年。
タイやボルネオ、スマトラにいるB.taeniataはタイでプラ・クリム・ワ・モンク(大頭のクリム)
マラヤ産のB.bellicaはマレイ語でイカン・ベラガ又はラムピラ
Trichopsis vittatusはプラ・カット・パ(野生の噛みつく魚)かプラ・クリム。タイ産は3本の縦線、ジャワ産は2本、ボルネオ産は4本。
慶応大学の細谷英吉助教授はトランキライザー(精神安定剤)を使って面白い実験をした。
パラダイスの仲間
- 属名は大きな足(ひれ)という意味のMacropodus。
チョウセンブナ又はチョウセンタナゴ
暑さに弱く、35度以上で動きが鈍り、それ以上で死ぬ。零度
ラウンド・テール・パラダイスと呼ばれる。中国の方言は蝶魚や娼婦魚(花嫁魚)、火焼膨皮(赤タナゴ)
大正6年(1919)ころ東京付近の川などに殖えたが、これは当時深川にあった岩崎別邸か秋山金魚店で飼っていたものが、大水で逃げたものがもとという。
タイワンキンギョ
- フォークド・テール・パラダイスという。
方言は銭片魚、花魚、丁班魚、波師魚、馬片魚。四川省では老梳火、香港で岐索魚、台湾で銭班魚。沖縄ではトウユウ、唐(中国)から来た魚の意味。
イラスト
チョウセンブナ雌雄
タイワンキンギョ雌雄
スパイクテールパラダイス
メダカ族 8.5ページ
北海道には昭和の初めころ渡道した。
朝鮮語でソンサリー、台湾で弾魚、中国語で小(魚将)魚
卵生メダカ
卵胎生メダカ
イラスト
Oryzias latipes雌雄
カダヤシ雌雄
ベラ一家 省略
-----メモ-----
1900年=明治33年
1919年=大正8年
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