「魚紳士録」 上巻 木村重 緑書房 昭和58年 その3
トゲウオ 9.5ページ
- 最も近い親類は、ビルマの奥地の川から発見されたインドストムス・パラドクス。
イトヨ、トミヨの語尾のヨとはウオがイオ、イヨとなり、縮まってヨとなった。
イトヨ(絲魚)
- 俗称ハリウオ、イトウオ、ハリサバ。降海型と淡水型がある。
淡水型は青森県の岩木川や福島県の阿賀野川、福井県の九頭竜川と栃木県の那賀川の上流に知られる。
ハリヨ(針魚)
- 俗称ハリンコ、カワアジ、カワサバ。
琵琶湖内やその東北岸と岐阜県、三重県の岐阜県寄り等から知られていたが、絶滅寸前。
トミヨ(富魚)
- トミヨ属の雄魚はイトヨのように体の下面が朱色にならぬ。
ハリサバ、クニサバ(山形)とかの方言をもつ。すべて淡水型。
イバラトミヨ
- 俗称トミウオ、トンギヨ、トゲズ。別称キタノトミヨ。
エゾトミヨ
方言トンギヨ
ミナミトミヨ
俗称サバジャコやハリサバ
ムサシトミヨ
野生は探すのに困難なほど減ってきた。
営巣と育児
省略
飼育
- 最も気を使うべきは水温。冬は零度でも案外大丈夫で静かにしているが、20度では水表近くを浮かんで呼吸が苦しくなり、24,5になると元気を失い、長く放置すると倒れる。適当な水温は3度から15度前後と思ってもよい。
掲載イラスト
インドストムス(ビルマ)
イトヨ
ハリヨ
トミヨ
エゾトミヨ
ミナミトミヨ
イバラトミヨ
ホワイト・クラウド・マウンテン 4.5ページ
- 白雲山魚、俗称は赤ヒレ。1932年に中国魚類研究の大家、林書顔氏が学会に発表した。
適温は20~25度であるが、低温の10度でも元気に餌を食う。しかし、5度以下や30度を越すと弱る。
ヘラチョウザメと象魚 7ページ
- 残存魚類の一つに、淡水産のヘラチョウザメがいる。1種はミシシッピー川にすむアメリカ・ヘラチョウザメで、他は揚子江にすむ象魚(シャンユイ)こと和名ハシナガ(吻長)チョウザメ。
アメリカ・ヘラチョウザメ
- パドル・フィッシュとかスプーン・ビークド・スタージオン(※スタージョン)と呼ばれる。
ハシナガチョウザメ
- 中国の古名は鮪、白?であるが、一般に象魚とか象鼻魚と呼んでいる。
掲載イラスト
ハシナガチョウザメ
アメリカヘラチョウザメと幼魚、
雀膳よ、どこに居る? 8ページ
※じゃくぜん
- 中国のオランダ総領事バーゼルが任満ちて帰国する際に、魚類の精緻画を持ち帰った。
これをもとに魚類学者ブレーカーが学名をつけたが今だこの魚は見つかっていない。
絵はガーパイクに似ている。
掲載イラスト
吻長ガー
フロリダガー
雀膳 Lepidosteus sinensis の絵
掲載白黒写真
アリゲーターガー
-----メモ-----
1932年=昭和7年
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