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2010年6月 2日 (水)

「魚紳士録」 上巻 木村重 緑書房 昭和58年 その3

トゲウオ 9.5ページ

  • 最も近い親類は、ビルマの奥地の川から発見されたインドストムス・パラドクス。
    イトヨ、トミヨの語尾のヨとはウオがイオ、イヨとなり、縮まってヨとなった。

 イトヨ(絲魚)

  • 俗称ハリウオ、イトウオ、ハリサバ。降海型と淡水型がある。
    淡水型は青森県の岩木川や福島県の阿賀野川、福井県の九頭竜川と栃木県の那賀川の上流に知られる。  

 ハリヨ(針魚)

  • 俗称ハリンコ、カワアジ、カワサバ。
    琵琶湖内やその東北岸と岐阜県、三重県の岐阜県寄り等から知られていたが、絶滅寸前。

 トミヨ(富魚)

  • トミヨ属の雄魚はイトヨのように体の下面が朱色にならぬ。
    ハリサバ、クニサバ(山形)とかの方言をもつ。すべて淡水型。

 イバラトミヨ

  • 俗称トミウオ、トンギヨ、トゲズ。別称キタノトミヨ。

 エゾトミヨ
  方言トンギヨ

 ミナミトミヨ
  俗称サバジャコやハリサバ

 ムサシトミヨ
  野生は探すのに困難なほど減ってきた。

 営巣と育児
  省略

 飼育  

  • 最も気を使うべきは水温。冬は零度でも案外大丈夫で静かにしているが、20度では水表近くを浮かんで呼吸が苦しくなり、24,5になると元気を失い、長く放置すると倒れる。適当な水温は3度から15度前後と思ってもよい。

 掲載イラスト
  インドストムス(ビルマ)
  イトヨ
  ハリヨ
  トミヨ
  エゾトミヨ
  ミナミトミヨ
  イバラトミヨ

ホワイト・クラウド・マウンテン 4.5ページ

  • 白雲山魚、俗称は赤ヒレ。1932年に中国魚類研究の大家、林書顔氏が学会に発表した。
    適温は20~25度であるが、低温の10度でも元気に餌を食う。しかし、5度以下や30度を越すと弱る。

ヘラチョウザメと象魚 7ページ

  • 残存魚類の一つに、淡水産のヘラチョウザメがいる。1種はミシシッピー川にすむアメリカ・ヘラチョウザメで、他は揚子江にすむ象魚(シャンユイ)こと和名ハシナガ(吻長)チョウザメ。  

 アメリカ・ヘラチョウザメ

  • パドル・フィッシュとかスプーン・ビークド・スタージオン(※スタージョン)と呼ばれる。

 ハシナガチョウザメ

  • 中国の古名は鮪、白?であるが、一般に象魚とか象鼻魚と呼んでいる。

 掲載イラスト
  ハシナガチョウザメ
  アメリカヘラチョウザメと幼魚、

雀膳よ、どこに居る? 8ページ
 ※じゃくぜん

  • 中国のオランダ総領事バーゼルが任満ちて帰国する際に、魚類の精緻画を持ち帰った。
    これをもとに魚類学者ブレーカーが学名をつけたが今だこの魚は見つかっていない。
    絵はガーパイクに似ている。

 掲載イラスト
  吻長ガー
  フロリダガー
  雀膳 Lepidosteus sinensis の絵

 掲載白黒写真
  アリゲーターガー

-----メモ-----
1932年=昭和7年

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