「よみがえれ!! 日本の淡水魚」 滋賀県立琵琶湖文化館 昭和62年 その4
クニマス Oncorhynchus kawamurai 2ページ
- 絶滅した魚
土地の漁師は、盛夏の産卵を土用掘り、秋の産卵を木の葉掘り、冬の産卵を寒掘りと呼んでいたそうです。
辰子伝説
電源開発という大義名分のもとに、有毒な玉川の水を田沢湖に導入したため、幻のクニマスは名実ともに幻となってしまった。
ミナミトミヨ Pungitius sinensis 2ページ
- 絶滅した魚
京都市南西部と兵庫県氷川町に棲息していた。
湧水のある田が埋め立てられたり、農薬が使用されたりして、急激に数が減少し、ついには絶滅した。
イトウ Hucho perryi 3ページ
- 海へ降って沿岸を泳ぎまわるものがおり、定置網などにで捕らえられることがある。
寿命は20年以上で、成熟するまでに8年前後かかる。
春に卵を産む。通常サケ科の魚は秋、紅葉の頃産卵する。
アイヌの人達は、イトウのことをチライと呼ぶ。
ニッポンバラタナゴ Rhodeus ocellatus smithi 3ページ
- タイリクバラタナゴが侵入したために引き起こされた危機。
側線の有孔鱗と腹鰭前縁の白線が見られないことや、一般に小型で雄の婚姻色の朱色が際だっている点などでタイリクバラタナゴと外見上異なっている。
水族館に最初にニッポンバラタナゴが入ったのは昭和37年の夏のこと。彦根で松田尚一さんと八田和夫さんが、7匹採った。
大阪府の生息地では、この魚を「キンタイ」と呼んでいる。
スイゲンゼニタナゴ Rhodeus suigensis 2ページ
- 日本では1965年に岡山県の吉井川水系に棲息していることが最初に確認されている。
カゼトゲタナゴに似ているが、体高がやや低いことや、体側の縦帯が尾柄付近でいくぶん太く、体に透明感がある。
水底近くにいることが多い。
2月頃にはもう婚姻色の現れた雄が見られる。
雄の縄張り闘争は特徴的で、うわくちびるを伸ばした状態で相手を追い払う行動を見せる。
ゼニタナゴ Puseudoperilampus typus 2ページ
- 天然では、軟らかい水草や附着藻類などを食べている。
産卵期は9~10月で、5~6月頃に貝の中から出てくる。
分布は関東、東北、新潟の一部。諏訪湖では見られなくなった。
« 「よみがえれ!! 日本の淡水魚」 滋賀県立琵琶湖文化館 昭和62年 その3 | トップページ | 「よみがえれ!! 日本の淡水魚」 滋賀県立琵琶湖文化館 昭和62年 その5 »
« 「よみがえれ!! 日本の淡水魚」 滋賀県立琵琶湖文化館 昭和62年 その3 | トップページ | 「よみがえれ!! 日本の淡水魚」 滋賀県立琵琶湖文化館 昭和62年 その5 »
コメント