「徳島県魚貝図鑑」 徳島淡水魚研究会 徳島新聞社 昭和62年 その2
函
表 オヤニラミ
裏 オイカワ
表紙
水色のビニール製
扉
ヤリタナゴと書いてあるが、イトモロコの間違え。
はじめに
・・・・・この際すべての写真を新しく採集した生魚について撮影しなおすこととし・・・・・。
・・・・・使用した標本はすべて本県で、最近採集したものであり、解説は本県の現状に即して述べたもので・・・・・。
本書が現時点での本県の淡水魚相の実体を正しく伝えることができれば幸である。・・・・・
1986年6月 徳島淡水魚研究会代表 藤田 光
用語解説
仔魚、稚魚、未成魚、成魚
前期仔魚・・・黄卵吸収まで
後期仔魚・・・ひれの条数が成魚と同数になるまで
稚魚 ・・・うろこが形成され終わるまで
未成魚 ・・・最初の繁殖にはいるまで
成魚 ・・・その後
全長、標準体長
体高
棘条、軟条
鱗
鱗数
側線
鰓、鰓耙(さいは)、鰓葉
追星
婚姻色
縦条、横帯
パール・マーク
脂瞼(しけん)
卵胎性
読者の皆さんへ
記載の定義を述べている
ここから本文
記載は、 種名、科名、地方名、県内の分布、成魚の体長、解説
淡水魚
オヤニラミ
- 地方名 オイシャハン(桑野川)、ヨツメ、コッパン、コッパハン(福井川)
桑野川、福井川、岡川、中山川
本県では昭和42年に天然記念物に指定
ホトケドジョウ
- 地方名 カミサンドジョウ、ヤマノカミドジョウ、ナベイリ(鮎喰川、神山町)、ウシヌスット(吉野川上流、三好町)
県内東部の渓流
本種はひげが4対、ドジョウは5対、シマドジョウは3対
徳島、京都、新潟種の違いをイラストで紹介
アマゴ
- アメゴ(本県全域)、シラメ(斑紋が消失)、カワマス(降海型)
全域
ニジマス
- マス
定着していないと思われる
スナヤツメ
- ヤツメウナギ、ヤツメ
全域
ミツバヤツメが吉野川上流で発見された報告がある。
ウナギ
- 全域
オオウナギ
- カニクイ(海部川その他)、ジャウナギ、ゴマウナギ
母川(国指定天然記念物)
最近の発見は昭和50年11月3日、昭和53年6月
ワカサギ
- 那賀川上流、各地のため池、ダム貯水池
アユ
- アイ(全県)、ヒウオ(幼魚)
全域
ウグイ
- イダ(県全域)
全域
タカハヤ
- ムツゴ、モツゴ、タニバエ(カワムツと混称、吉野川および那賀川上流)、ドベ(勝浦川)
県内全域の渓流
アブラハヤとの区別点を解説
カワムツ
- ヤマトバエ、ヤマトバイ、カワムスゴ、ジャコ(混称、本県全域)、アカモト、ニュイ、タニバエ、ハインボ
全域
オイカワ
- ゴウジバエ(婚姻色の出たもの)、シロバエ(婚姻色のないもの)、シラハエ、ハインボ、ハイ(総称、本県全域)、ジャコ
日和佐川より南の川を除く県全域
四国では吉野川のみ天然分布とされ、その理由を解説。
高知県でショウハチという昭和8年ころから捕れ始めたから。
ハス
- 吉野川、那賀川で最近網にかかりだしたが、定着しているかは判らない。
吉野川では昭和45年頃から
ソウギョ
- 吉野川で採集記録がある
ハクレン
- まれに発見された程度
カマツカ
- ヨシ(本県全域)、ヨシロウ(那賀川)、エッシュ、イッシュ、アサガラ(吉野川)、スナモグリ
四国では吉野川だけが天然分布とされる。
ヒガイ
- 吉野川で時々捕獲される。
タモロコ
- ジャコ
吉野川本流、**町、**町のため池
移植されたものらしい
イトモロコ
- ヤナギバエ、ムギバエ、ツチコブリ、ミソジャコ、ササジャコ(何れも他のモロコと混称)
全域
だんだんスゴモロコが優勢になってきている。
スゴモロコ、デモモロコ
- 吉野川、那賀川、用水
違いについて解説
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コメント
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神山町の淡水魚
淡水魚班(徳島淡水魚研究会)
参考文献
日本動物図鑑(北陸館)
P75 図15がウグイとなっています。
記載違いではないでしようか。
カマッカではないでしようか。
穴吹町ではエッシュウといってました。
投稿: 横畠寛 | 2018年5月10日 (木) 09時40分
こん**は、itiです。
ここで紹介している本は「徳島県魚貝図鑑」ですが、コメントにある文献は「阿波学会紀要第46号(総合学術調査報告 神山町)2000年3月の記載についてだと思います。
ネット上で確認しましたが、コメントのとおり誤掲載のようですね。
投稿: iti | 2018年5月11日 (金) 12時03分