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2009年8月14日 (金)

「フィッシュマガジン」 昭和41年12月号 通巻8号 その3

グッピー雑記(3) 出産・色彩 和泉克雄 5ページ
 出産

  • 美しいグッピーを作り出すためには右のような量産目的の繁殖は邪道とされている。
    見事にふくらんだ腹のグッピーを突然死なせてしまうのはそのような楽観家に多いのも当然だ。私は彼らを「パスツール以前の飼育家」とよぶ。

    成魚のメスが5cm以上の場合は少なくとも2リットル以上の水が入る容器を用いなければならない。

    水が強度の酸性になったことを知るにはさまざまな方法があるが水草のスプライトはそれを最も簡単に示してくれる。

    成魚となったグッピーはほぼ3週間を1周期として産卵するが、この周期を怠りなくくりかえされた母親は生後半年で老衰に至だろう。多く産んだものほど多く消耗するのは当然な事で、5週間に1回の出産が適当と思われる。

 グッピーの色彩

  • 1955~6年にドイツで開かれたグッピーのインターナショナルチャンピオン展で入賞したグッピーにはある種のホルモン液が魚体に注射されていたか、又は水槽内に注入されていたということである。

    ある種のホルモン液とは何であろうか?それはLSD-25という幻想剤の1.0ミクログラムを水に溶かして使用した、と或る雑誌に報告された。

    戦後のグッピー界が最も華麗な様相を示したのは現在と、それから10年ほど前、ポール・ハンネル系のベールテールグッピーが入ってきて、いわゆる百ドルグッピーとしてもてはやされた時であろう。この百ドルグッピーは2年足らずで交雑種となり、その後数年間は見るべきものがなかった。

リュウキンの水槽飼育と採卵(2) 梶 純夫 4ページ
  D,水槽内の配置
  E,水の換え方
 (2)理想的な水槽飼育

随筆 ひがい 稲葉 俊 半ページ

  • 4月末から5月の初めごろ、ヨシの新芽が針のように水面に出た頃、タンケイ(関東地方の方言カラスガイ)或いはヌマガイ(ドブガイ)をとって来てタタキ池の中に入れて置く。そうすると、ヒガイやタナゴの子供が泳ぎ出す。外敵を知らないからよく馴れる。

    大日本帝国はなやかなりしころヒガイの活魚を料理したものが、高貴人種の食膳にのった。そしてヒガイを喰べて、俺は偉いんだと満足した時代があった。
    そのためヒガイの活魚輸送が、酸素入石油缶の缶詰めとなって、産業的な点ではたいへんな貢献をしたイワクつきの魚である。

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