「金魚とその飼ひ方」 白木正光/秋山吉五郎 共著 大正15年 文化生活研究會 その6
後篇 金魚の飼ひ方 95ページ~
※ここからは秋山吉五郎氏執筆
第8章 金魚の容器
小容器と大容器
1,小容器
三條件
- それ自體が美的であり、部屋とも調和し、且つ金魚の美を増すもの、と3點に留意されいし。
玻璃器(はりき)
- これは透明で、中の金魚が透けて見えて、如何にも涼しげです。
古くからある圓形楕圓の小玻璃器は12番、6番、4番、2番とあって、12番は直徑3寸、6番は直徑4寸5分、4番は5寸5分位、2番は7寸位ある。
次に出来たのが硝子のズン筒(※どう)で、これが進歩し屋形とか、春日燈籠形などが出来てきた。
陶器
省略
金屬器
省略
部屋へ飾る注意
省略
2,大容器
金魚がめ
- 直徑2尺から3尺位、深さ1尺乃至1尺5寸位の碗形の粗末な焼き物の瓶で、支那鉢も同様の目的で使われる。
泉水
種類
- コンクリート製、漆喰製等の塗泉水と木槽(きぶね)がある。形状は大體圓形(まるがた)に近いもの、四角形、瓢形(ひさご)及び不正形の4に分けられる。
理想的の泉水
長方形若しくは正方形
泉水の大きさ
幅4尺縦6尺、即ち疊約1畳敷位のものが手頃である。
泉水の深さ
- 1尺を越さない方がいい。水深は2,3寸、深くても5,6寸あれば結構。深いと光線が透入しないし、水温が低下する。
泉水の位置
- 南東の方角に開いて、陽(ひ)の當たりがよろしく土地高燥で風通しもよく、且つ西北にやや距って(へだ)森か何か障壁となるもののある場所。板塀等だと夏は日光が反射して水が蒸れる。
新泉水の注意
あくを抜く。
泉水と魚數(うおかず)
1畳大で當歳魚20、2歳魚11,12、3歳魚7,8内外が手頃。
泥池
- 泥底、もしくば砂、砂利底のままの池。
泥池は金魚の性質もとかく野性的になり勝ちで、真に金魚の風格を愛する人達には排斥される。
第9章 金魚と水
金魚と水質
- 譬え艶麗な容姿はして居ても習性は鮒同様で、彼の普通に棲む半濁の河水が、金魚にも一番住みいい。而も酸素の多分に含まれた水が、金魚には最も理想的。
水温
省略
濁りの程度
- 平氣で手の洗へる程度の河水がまず適當である。なお、泥水のことではな。泥で濁った水は、金魚には絶對用いないこと。
濁る原因
浮遊生物と稱する、ごく微細な生物
浮遊生物
- 水が青色もしくは綠色の深味を帯んでいる場合は綠藻類、接合藻類、褐色の際は珪藻、又帯黄褐色の時は一般に甲殻類の繁殖を語る。
水色の變る理
省略
浮遊生物と投餌
まだこの方面の研究は甚だ幼稚。
水換の理由
省略
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