「金魚とその飼ひ方」 白木正光/秋山吉五郎 共著 大正15年 文化生活研究會 その9
第15章 仔魚の育て方
孵化當時の仔魚(こうお)
省略
藻の除ひ方
- 孵化後數日して、お天氣のいい午過、藻なり柳の根なりは取り去る。
仔魚の食物
- 茹卵の黄身1個を水5合位の割に溶き、容器中の處々へそっと流し込む。一度に澤山入れない。
その後1週間もすると自由に泳ぐので、微塵子か鰹節の削り粉を入れる。
一番水
- 第1囘の水換はその時分に行う。全體の7分目程。その後10日内外に2番水、次に又10日内外して3番水を取換える。
選別
- 3番水時には微塵子と同時に植物質の餌料を與えてもいい。生長が不揃いになり、また劣等の仔魚を分ける。
區別が出来たら餌料は控え目に與える。
變色
- 6月末んは既に幾分その色彩の模様が判り、7,8月頃には最早立派に色變りが出來る。
この際泉水の水を少なくして、日光に直射させると、一層鮮やかな色彩の金魚になると云われて居る。併しかくすると水の温度が昇って、魚が弱るから食物を半減し、且つ夕方の注水の量を特に多くする。
第16章 金魚屋と金魚の輸送
郡山
- 舊(きゅう)藩主柳澤伯の奨励に依って、盛んに産出され、最もいいので評判。
彌富(弥富)
- 量に於いては最大。ここは以前から農家の副業的に田の一部に金魚を飼養していた。
概していい金魚とは云えないが、價もずっと安く、それ丈け需要は多い。
金魚屋
金魚は卸値は小賣値の約半分。
輸送法
省略
金魚の小包便
省略
卵の輸送
省略
第17章 金魚の病蟲害 ※古い文献なので処方は自己責任で
1,病氣
病氣の見分け方
省略
病因の四大別
省略
1,粗腐病(一名銹病:さび)
- 石炭酸10滴、グリスリン20滴を1合の水に溶き、隔日位に筆の穂先で静かに洗う。
2,鰓腐病
- 藁の先で腐敗部を掻き捨て、その跡へ食鹽を塗るか、希薄な石炭酸水で洗うかする。
3,松皮病
- 毎日か又は隔日1囘サルチルサンを水に溶いたものか、食鹽水で洗う。
4,糜爛病(びらん)
泉水に雨水が入ると起こる。水を換える。
5,ぬまり病(一名綿かぶり病)
食鹽水、硼酸水で洗う。
6,眼病
食鹽水で洗う。
7,糞詰病
蕃椒水(ばんしょう)をのませると大抵治る。
8,その他
省略
2,害敵
省略
-----メモ-----
蕃椒=唐辛子
以上でこの本の紹介は終わりです。
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