「金魚とその飼ひ方」 白木正光/秋山吉五郎 共著 大正15年 文化生活研究會
「金魚とその飼ひ方」 白木正光/秋山吉五郎 共著 大正15年 文化生活研究會 B6版 P.190 定價1圓50銭
この本は趣味の副業叢書の第3篇として出版された本です。
著者の白木正光氏は時事新報の記者で、この本の他に熱帯魚の本では相当初期(日本初?)のものである「金魚と熱帯魚の飼い方」厚生閣 昭和7年や「金魚の飼い方」丸の内出版社 昭和8年などを著している。
共著者の秋山吉五郎氏は金魚界では知らぬ人がいない程有名な方で、品種改良により今日の金魚の基礎を築いたと言ってもいいでしょう。この他には「金魚のかひかた」東京金魚商組合 大正4年を執筆している。
また、先に紹介した「熱帯魚」飼い方の手引き」 雨宮育作監修 誠文堂新光社 農耕と園芸編集部 昭和29年には大正5年に日本で初めて観賞魚(ソードテール)を輸入したと人と書かれている。
各氏の分担は白木正光氏が金魚全般を、秋山吉五郎氏が飼い方について書いています。
金魚の写真はなく、三色刷の図があるだけで、本文にはフリガナが振られ、字も大きくこの時代の本としては読みやすい。
古書界ではあまり出回っていないようですし、あっても結構高価です。
本来は函付きですが手元の本は函無し。
【構成】
扉
口絵
序
目次 ※章の表記はない。
前編 金魚
第1章 金魚禮讃
第2章 金魚は死なゝい
困った偏見
死ぬ理由
天壽を完させよ
花栽培との比較
親愛の喜び
第3章 金魚の美
三つの美
金魚と若葉
美的の飼ひ方
美の基點
色彩の照應
金魚と水草
容器
箕作博士の比喩
金魚と模様
群れの美
第4章 外人の日本金魚觀
第5章 日本の金魚史
何時日本に來た
金魚傳來の二説
其の批判
元禄七年町觸
下谷池の端鎭鍮屋
西鶴置土産
金魚の狂言
町奴の金魚組
町娘と金魚鉢
東源氏皐月
角玉屋若紫
今様見立箱庭人形
金魚屋の繪
馬琴の日記
第6章 金魚の生物史
金魚の祖先
進化の理法
住所の廣狭による變化
金魚の尾
變化の不思議
金魚の系圖
鮒の容姿
鮒の習性
金魚各部の名稱
背鰭
尾鰭
色彩
變色
第7章 金魚の種類
和金
琉金
金鋳(蘭鋳)
オランダ獅子頭
出目金
出目らんちう
和唐内
秋錦
朱文錦
金蘭子
鐵尾長
孔雀尾
キャリコ
出目秋錦
琉金獅子頭
頂天眼
總説
目次は次回も続く
-----メモ-----
西暦1926年=大正15年
觸=ショク、ソク、ふ・れる、ふ・れ、さわ・る
總=ソウ
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