「金魚とその飼ひ方」 白木正光/秋山吉五郎 共著 大正15年 文化生活研究會 その3
口絵
金魚の種類
- 口絵は3色版の絵(イラスト)で横山慶次郎氏書とかいてあり、薄く透ける紙に種名其の次の項にイラストが載せてあります。
種類はリュウキン、ランチウ、リュウキンシシガシラ、テウテウガン(※チョウテンガン)、オランダシシガシラ、クジャク、シュブンキン、キャリコ、シウスイ(鯉の一種)(※秋水)、テツオナガ、デメキン
序
- この本は金魚と其の飼ひ方を書いたもので、金魚は白木正光氏の手に成り飼ひ方は秋山吉五郎氏が書かれたものであります。
秋山君は私は45年前から懇意にして居ましたし、・・・・・
秋山君は普通の金魚屋さんではなく、其の當時も我々の研究に大ひに興味を有せられ、自分でも澤山の掛合わせ等を試みられたのである。で無論金魚の飼養法に至っては本邦では稀に見る人であるから、此人が書かれたものの價値は私が今日茲に述ぶる必要もないのである。
次に前編を書かれた白木君であるが同君のことは自分は夫れ程好く知らなかったが、今此原稿を拝見する時如何に同君が金魚に趣味を有せられて、・・・・・。
・・・・此の書は實に能く出來たもので、金魚全體に関する知識を得るのと同時に其の飼養法を知るにも此上ないものであると信じます。
大正15年7月 理学博士 石川千代松識
序
- 私に大好きな金魚をむざむざ死なせたくない。本書執筆の動機はごく簡単です。夏になるとどこの家庭でも、この愛らしい金魚を飼ひますが・・・・・。
・・・・・可愛い金魚を死なさぬようにしていただきたいと思って、金魚のために皆様の家庭へデヂケートする意味で書いたのが本書です。
殊に愉快なのは金魚飼育の大家秋山吉五郎氏が飼育に就いて、その造詣を披歴されたことで、・・・・・・。
また、本書のために特に序文を寄せられた動物学会の権威石川博士の御厚意と・・・・・。
大正15年6月 白木正光 識す
ここから本文
第1章 金魚禮讃
省略
第2章 金魚は死なゝい
省略
第3章 金魚の美
三つの美
- 金魚の美は大體色彩美と、形態美と、動的美の三つに分けることが出来る。動的美と形態美とは、合して又金魚の容姿美と云うことが出来る。
金魚と若葉
省略
美的の飼ひ方
省略
美の基點
- 金魚の美を發揮するには、大體生理的及び人工的の二つから考えなければならない。
生理的とは進化論の理法に依って一層美しい金魚を創造したり、飼養法を研究して、美しい金魚を創り出したりする方法です。
人工的とは、人為的に金魚を美しく見せる方法で、色彩の照應及び容器の二方面です。
色彩の照應
- 金魚の色彩美は一方擬聚(※ぎょしゅう)の美であるから、周囲が散漫では、眞の美を發揮する力には乏しい。即ち色彩の照應と云うことが必要になる。
金魚と水草
省略
容器
省略
箕作博士の比喩
- 故箕作(※みつくり)博士は、金魚を緋の長袴をはいた昔の官女に譬へた。博士は長い緋の袴をはいて、雅やかな(※しとやか)中に、何處となく威儀の備わった官女の姿に、金魚は如何にも彷彿して居ると言っている。
金魚と模様
省略
群れの美
省略
« 「金魚とその飼ひ方」 白木正光/秋山吉五郎 共著 大正15年 文化生活研究會 その2 | トップページ | 「金魚とその飼ひ方」 白木正光/秋山吉五郎 共著 大正15年 文化生活研究會 その4 »
« 「金魚とその飼ひ方」 白木正光/秋山吉五郎 共著 大正15年 文化生活研究會 その2 | トップページ | 「金魚とその飼ひ方」 白木正光/秋山吉五郎 共著 大正15年 文化生活研究會 その4 »
コメント