「淡水魚の飼い方」 大村清友 昭和14年 大隣社 その8
第15章 鱒の飼い方 P.201~225
第1節 形態習性
- 体色は保護色を成して背部の蒼黒の地色に褐色の数多(あまた)の斑点あるものと、褐色の地色に蒼黒色の斑点の存するものとの二種がある。
第2節 種類
1,アブラ鰌 普通の鰌
2,カラ鰌 台湾島に産し、体躯太く短くして髭が長い
3,シマ鰌 別にタカノハ鰌とも呼び、清流の砂泥の浅所に棲息
4,サハ鰌 北海道に産し、エゾ鰌とも呼ぶ
5,フク鰌 別にヤマ鰌とも謂い、北海道及び樺太島等に産する
6,大鰌 新潟県下に産し、体長7寸、体量10匁に達する
7,神代(かみ)鰌 三重県阿山郡地方に産し、大鰌より稍大形
第3節 省略
第4節 蕃殖法
イ 省略
ロ 雌雄の識別及び配合数
雌
1,体が比較的太い
2,鰭が比較的小さい
3,瘤起物がない
4,産卵期に至れば腹部が膨大して、豊満となる
雄
1,鯛が比較的細長い
2,鰭が比較的大きい
3,背鰭の末端下位の両側に、瘤起物が各1個づつ存する
4,常に腹部は比較的扁平である
ハ~ニ 省略
第5節~第9節 省略
- なお、著書として文化生活研究会発行の「鰌と鮒の養殖法」がある。
第16章 食用蛙の飼い方 P.225~249
第1節 形態習性
- 雄は交尾期に至れば、拇指に瘤状物を生じ雌を抱擁するに便となり、又叫嚢が良く拡張して発声高く、雌を呼ぶに適するものである。
第2節 種類及び其の特徴
1,ピパ ヒキガエルの一種で南米に産する
2,アマガエル
3,ヒキガエル
4,カジカ
5,ツチガエル
6,アカガエル
7,トノサマガエル
8,食用蛙
- 食用に供し得る蛙総てが広義には食用蛙であるが、ここでは米国に於いて特に食料用として、珍重して養殖しつつある蛙の謂である。
現時米国に於いて食料用として養殖する蛙は、ブルフロッグ、グルンフロッグ、スプリングフロッグ、ウエスタンフロッグ、及びウエスタンブルフロッグである。
我が国に輸入されて、現に養殖せられつつあるものは、ブルフロッグである。
第3節~第4節 省略
第5節 蕃殖法
イ 省略
ロ 雌雄の識別及び其の配合数
雌
1,耳は眼と殆ど同大である
2,体色は背面が褐色で咽頭部は白色を呈し之に斑紋がある
3,声嚢がない
4,鳴き声を発するも、極めて低音である
5,拇指の内側に、肉質の瘤状物がない
雄
1,耳は特に大きく目の2倍である
2,体色は背面がオリーブ色で咽頭部は黄色である
3,声嚢がある
4,牡牛が吼えゆるが如く、高き鳴き声を発す
5,拇指の内側に、肉質の瘤状物がある
ハ~ニ 省略
第6節 孵化稚兒の取扱い方
- 実験に依るに蝌蚪(おたまじゃくし)に植物質のみの餌料を与えれば、晩熟にして体躯が長大となって肥満するも、動物質の餌料を与えれば之に反して早熟にして、成蛙(せいあ)となるまでの期間は早きも、体躯が矮小で前者に比して品位劣等である。
第7節~第10節 省略
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