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2009年5月12日 (火)

「淡水魚の飼い方」 大村清友 昭和14年 大隣社 その8

第15章 鱒の飼い方 P.201~225
 第1節 形態習性

  • 体色は保護色を成して背部の蒼黒の地色に褐色の数多(あまた)の斑点あるものと、褐色の地色に蒼黒色の斑点の存するものとの二種がある。

 第2節 種類
  1,アブラ鰌 普通の鰌
  2,カラ鰌 台湾島に産し、体躯太く短くして髭が長い
  3,シマ鰌 別にタカノハ鰌とも呼び、清流の砂泥の浅所に棲息
  4,サハ鰌 北海道に産し、エゾ鰌とも呼ぶ
  5,フク鰌 別にヤマ鰌とも謂い、北海道及び樺太島等に産する
  6,大鰌 新潟県下に産し、体長7寸、体量10匁に達する
  7,神代(かみ)鰌 三重県阿山郡地方に産し、大鰌より稍大形

 第3節 省略
 第4節 蕃殖法
  イ 省略

  ロ 雌雄の識別及び配合数
   雌
   1,体が比較的太い
   2,鰭が比較的小さい
   3,瘤起物がない
   4,産卵期に至れば腹部が膨大して、豊満となる

   雄
   1,鯛が比較的細長い
   2,鰭が比較的大きい
   3,背鰭の末端下位の両側に、瘤起物が各1個づつ存する
   4,常に腹部は比較的扁平である

  ハ~ニ 省略

 第5節~第9節 省略

  • なお、著書として文化生活研究会発行の「鰌と鮒の養殖法」がある。

第16章 食用蛙の飼い方 P.225~249
 第1節 形態習性

  • 雄は交尾期に至れば、拇指に瘤状物を生じ雌を抱擁するに便となり、又叫嚢が良く拡張して発声高く、雌を呼ぶに適するものである。

 第2節 種類及び其の特徴
  1,ピパ ヒキガエルの一種で南米に産する
  2,アマガエル
  3,ヒキガエル
  4,カジカ
  5,ツチガエル
  6,アカガエル
  7,トノサマガエル
  8,食用蛙

  • 食用に供し得る蛙総てが広義には食用蛙であるが、ここでは米国に於いて特に食料用として、珍重して養殖しつつある蛙の謂である。
    現時米国に於いて食料用として養殖する蛙は、ブルフロッグ、グルンフロッグ、スプリングフロッグ、ウエスタンフロッグ、及びウエスタンブルフロッグである。
    我が国に輸入されて、現に養殖せられつつあるものは、ブルフロッグである。

 第3節~第4節 省略

 第5節 蕃殖法
  イ 省略

  ロ 雌雄の識別及び其の配合数
   雌
   1,耳は眼と殆ど同大である
   2,体色は背面が褐色で咽頭部は白色を呈し之に斑紋がある
   3,声嚢がない
   4,鳴き声を発するも、極めて低音である
   5,拇指の内側に、肉質の瘤状物がない

   雄
   1,耳は特に大きく目の2倍である
   2,体色は背面がオリーブ色で咽頭部は黄色である
   3,声嚢がある
   4,牡牛が吼えゆるが如く、高き鳴き声を発す
   5,拇指の内側に、肉質の瘤状物がある

  ハ~ニ 省略

 第6節 孵化稚兒の取扱い方

  • 実験に依るに蝌蚪(おたまじゃくし)に植物質のみの餌料を与えれば、晩熟にして体躯が長大となって肥満するも、動物質の餌料を与えれば之に反して早熟にして、成蛙(せいあ)となるまでの期間は早きも、体躯が矮小で前者に比して品位劣等である。

 第7節~第10節 省略

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