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2009年3月10日 (火)

「ペットマガジン」 昭和43年3月号 蒼洋社 その2

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間違えられたアピストグラマ・ボレリ
          ハンス・リヒター 7ページ

  •  この当時(40年ほど前)ボレリィとカッカトイデスの判別が、錯綜していたようで、執筆者はカッカトイデスのことをボレリィと言っています。
    カラー写真も掲載されていて、明らかにカッカトイデスです。ただ、20数年前に日本でもカッカトイデスのことをクレイリィと言っていたほどですからしょうがないかなぁとも思います。


繁殖飼育の実際 ブルー・ガラリス

          ドロシイ・オックィーン 5ページ

  • ブルーガラリスはブルー・グラリスのことです。カラー写真も掲載されています。

    この繁殖記事に興味有ることが書かれているので、少し書いておきます。
     1,産卵した卵は、水深1.5cmにしたケースに入れる。
     2,5週間目の終わりに、水深2.5cmのケースに移す。
     3,この時、粉ミルクのひとつまみ入れる。これは卵殻を溶かしやすくするためである。
     4,卵は10~12時間で孵化するはずだが、孵化しなかったら、別の容器に入れ、またひとつまみの粉ミルクを入れる。


目で見る繁殖の記録 インディアン・グラスフィッシュ

          ルドルフ・ヅカル 5ページ

  • チャンダ・ランガの繁殖記事で、昔はチャンダ・ララ Chanda lala、アンバシス・ララ Ambassis lala、アンバシス・ランガ Ambassis rangaなどの学名がつけられていた。
    ヨーロッパに最初に輸入されたのは1905年頃。

    雌雄差について、雄の成魚は金色の体色をもち、その浮袋は体に沿ってついている。この浮袋と背ビレ、腹ビレは青白い光を帯びている。雌は緑色が濃く、浮袋は下の方に向いている。また、雌雄差については、白黒写真が掲載されていて、雄は第一背ビレが真っ黒になるとのキャプションが付してあり、各鰭が白く縁取られているように見えます。


ドイツより 日本の珍種ファンに寄せて
ホプロステルナム・トラカトウム
Hoplosternum thoracatum
          ティーク・フィッシャー 7ページ

  • この記事はホプロステルナムの産卵について良く書かれています。
    Hoplosterumとは鎧をもった胸という意味。

    雌雄差は7.5cmほどの大きさにならなければわからなく、その頃になると雌の方はヒレが丸くなり、雄はとがったスパイクのような形になる。腹部を見ると雄は鎧板が中央で合わさっているが、雌は左右の鎧板がかなり離れている。(白黒写真でよくわかる)

    繁殖について
     1,水槽は60*40*20の大きさで、水深は15cmにした。
     2,底に1.5cmほど細かい砂をしいた。
     3,水面にスイレンやフィロデンドロン葉が適するが、時期もあるので円盤状のポリエチレンフォームを使った
     4,ポリエチレンフォームの下に泡巣を作ったが、2週間このままであった。
     5,2週間目、産卵行動をとったが、これは単なるゼスチャーであった。
     6,本当の産卵
     7,雌雄は逆さに泳ぎ回る
     8,正常に戻った後、雌が雄の尾から生殖孔までを口ヒゲでなでまわし、最後に胸ビレの部分を触る
     9,雄は雌の口ヒゲをはさみ、泡巣と水底の間を泳ぐ
     10,雌は腹ビレをコリドラスと同じような方法で重ねて袋状にする
     11,雄が口ヒゲを離すと雌は底の方に沈み、胸ビレを重ねたまま動かずにいる
     12, 雄は巣の所に泳いでいき、居続ける
     13,しばらくして、雌は泳ぎ上がるが腹ビレには1~6個の卵がはいっている。卵には斑点がある。
     14,雌雄が腹を上にして巣の方に一緒に泳いでいき、ポリエチレンフォームに体を押しつけ泡巣に産みつける。
     15,雄が巣を守る、産卵数は多いときで600個あった。
     16,孵化時間は水温25度で5~6日、稚魚は水底にちらばり、3日後に卵のうが吸収された。
     17,餌付けはマイクロワームや死んだインフゾリアを与えた。インフゾリアは沸点近く温度に入れると死に、水槽に入れると底に沈んでいい餌となった。

    追加事項として、雄は食卵の危険があるので、ポリエチレンフォームを別の水槽に移し、静かにエアーを卵にあたるようにする。

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