« 「長野県魚貝図鑑」 監修/中村一雄 信濃毎日新聞社 昭和55年 その2 | トップページ | 「長野県魚貝図鑑」 監修/中村一雄 信濃毎日新聞社 昭和55年 その4 »

2009年2月26日 (木)

「長野県魚貝図鑑」 監修/中村一雄 信濃毎日新聞社 昭和55年 その3

※漁編つづき

 ウグイ

  •  ハヤ、ホンバラ、アカハラ、アカッパラ、ハイ、アカウオ、アカオなどの地方名がある。

 アブラハヤ

  • 千曲川上流の南佐久郡、奈川渡ダム湖で繁殖している。
    地方名はニガッパヤ、ドテッペ、ハヤ、アブラムロ、アブラモロ、アメムロ、アブラッパヤ、ドロバエ、ションベンバヤ、ムツウオとさまざま。

 オイカワ

  • 姫川にはいない。千曲川、犀川水系に生息し始めたのは1927年ごろから。
    地方名はリュウグウ、ネコマタギ、ジンケン、ハヤ、カゴ、アカズなど。

 カワムツ

  • 県内では木曽川の岐阜県境付近でまれに見られる。
    諏訪湖にいたことはあったが、今はいない。

 ニゴイ

  • 諏訪湖には1962年頃から見られなくなった。
    アラメゴイとも呼ばれる。

 カマツカ

  • 姫川を除くところに分布する。
    バカ、バカヅカ、スナムグリ、キス、ズコウと呼ぶところもある。 

 ヤリタナゴ

  • 仁科三湖、千曲川の中・下流域、天竜川の下流に生息するが、木曽川、姫川、犀川、諏訪湖、野尻湖には生息記録がない。
    タナゴ、ニガザとも呼ばれる。

 ゼニタナゴ

  • 昔千曲川に分布したらしいが確かではない、現在は諏訪湖と天竜川にだけ生息する。
    タナゴ、ニガブナ、ニガ、オカメ、ヒメダイとも呼ばれる。

 バラタナゴ

  • 諏訪湖と天竜川に生息した記録があるが、現在はタイリクバラタナゴに取って変わられたようである。
    千曲川では上田、小県地方や上高井地方にまれに生息する。
    タナゴ、ニガブナ、ニガ、オカメ、ヒメダイとも呼ばれる。

 タイリクバラタナゴ

  • 諏訪湖に多く生息するが、上田地方にも生息すると思われる。

 タビラ

  • 中信、北信の湖沼や小川にすみ木崎湖に多い。
    タナゴ、ニガブナ、ニガザとも呼ばれる。

 ホンモロコ

  • 諏訪湖と天竜川の上流域に生息。千曲川では確認されていない。
    諏訪湖には1935年に愛知県からヤナギモロコを移植したので、これと関係があるかも知れない。
    ヤナギモロコ、ヤナギモロ、イシモロコ、ムロ、モロなどととも呼ばれる。

 タモロコ

  • 諏訪湖、天竜川、千曲川の中・下流域に分布する。木崎湖にすむモロコもタモロコと思われる。
    モロコ、モロッコ、ムロ、モロ、スワモロコなどと呼ばれる。

 モツゴ

  • 広く分布。
    クチボソ、イシモロコ、イシモロ、ニガモロ、ウシモロ、モロ、クロフナとも呼ばれ、稚魚はハイと呼ばれることがある。

 ヒガイ

  • 1912年に琵琶湖から諏訪湖に移植された。
    天竜川、木崎湖、青木湖にも生息。千曲川では繁殖していない。野尻湖にはアブラヒガイが生息していた記録がある。
    ツラナガとも呼ばれる。

 ゼゼラ

  • まれに千曲川、宮川で発見されるが、繁殖はしていない。

 ソウギョ

  • 1941~1945年に諏訪湖へ移植したが、繁殖はしていない。

 ハクレン

  • 1943年に諏訪湖へ放流した。

 ドジョウ

  • 姫川では生息の記録はあるが確認されない。
    千曲川には全長12~18cmのドジョウが見られ、ネンキドジョウの呼び名がある。ヌマドジョウ、オオドジョウの呼び名もある。

 シマドジョウ

  • 姫川では生息の記録はあるが現在見られない。木曽川にはいない。
    ゴマドジョウ、カワドジョウ、ツルマキドジョウ、ヤナギドジョウとも呼ばれる。

 ホトケドジョウ

  • 千曲川筋の佐久、小県地方に生息するという話をきく。犀川、姫川、木崎湖は記録があるだけ、木曽川、天竜川は記録もなく全く生息しない。
    オカメドジョウとも呼ばれる。

 アジメドジョウ

  • 木曽川の上流だけに生息。

 アカザ

  • 木曽川、姫川では姿が見えず、天竜川、犀川では生息すると云われながら確認されていない。
    サスリ、サソリと呼んでいる。

 ナマズ

  • 野尻湖では記録があるだけ。木曽川と姫川には生息の記録もない。

 メダカ

  • 佐久、木曽川を除いて生息。

 グッピー

  • 上山田、諏訪湖岸などの温泉地で野生化している。
    昔はセイヨウメダカ、ニジメダカとも呼ばれたこともある。

 カダヤシ

  • 1971年松本市へ九州から2000尾入った。

 カムルチー

  • 善光寺平、千曲川下流に分布。諏訪湖では1960年に生息が記録されたが、現在では見られない。

 カジカ

  • 上流の限られた地域に生息。

 オオクチバス

  • 諏訪湖では増殖していない。

 ティラピア・モザンビカ

  • 1954年7月、100尾を移入して淡水研・上田支所の養魚池と上田市塩田のため池で飼育した。
    小県郡青木村の沓掛温泉池で今も繁殖している。

 ティラピア・ニロチカ

  • 下高井郡山ノ内町や北佐久郡軽井沢町などの温泉地で飼育されている。

 ヨシノボリ

  • いたるところに生息。
    チャロキン、チャーロンキー、カジカ、ヨナカジカ、ヒョウナカジカ、チリンコ、ザッコ、イサザ、トンコハゼ、ヨナなどと呼ばれる。

 ビリンゴ

  • 諏訪湖だけにすむ。ここのビリンゴは最近の分類によるとジュズカケハゼであるという。
    トンコ、トンコハゼ、ヨナとも呼ばれる。

 チョウセンブナ

  • 北信の上水郡牟礼村で発見されたが、繁殖していない。

-----メモ-----
1912年=明治45年
1927年=昭和 2年
1935年=昭和10年
1962年=昭和37年
1971年=昭和46年

« 「長野県魚貝図鑑」 監修/中村一雄 信濃毎日新聞社 昭和55年 その2 | トップページ | 「長野県魚貝図鑑」 監修/中村一雄 信濃毎日新聞社 昭和55年 その4 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 「長野県魚貝図鑑」 監修/中村一雄 信濃毎日新聞社 昭和55年 その2 | トップページ | 「長野県魚貝図鑑」 監修/中村一雄 信濃毎日新聞社 昭和55年 その4 »

ブログ村

  • にほんブログ村 観賞魚ブログ 熱帯魚へ
無料ブログはココログ