「観賞魚の友」 9月号 通巻6号 昭和42年 観魚タイムス社 その3
飼育者のためのやさしい魚の話(3) 太田邦雄 4ページ
硬骨魚綱(その1)
1,内鼻孔魚亜綱
(1)シーラカンスサス目
(2)レピドシレン目
2,真口亜綱
(1)多鰭目
(2)チョウザメ目
(3)アミア目
(4)りん骨目
(5)ニシン目
(6)モルミルス目
(7)コイ目
グッピーの話 和泉克雄 7ページ
1,グッピーの学名が変った
- 1963年にグッピーの学名が、Lebistes reticulataからPoecilia reticulataに変わった。
また、この学名変更の公報において、グッピーという魚を最初に世に紹介したのはイギリスの植物学者ロバート・ジョン・レクメア・グッピーではなく、1861年、スペインの植物学者フィリッピ Filipiがバルバトスから持ち帰ったのであり、レクメア・グッピーがトリニダドから持ってきたのはこれより5年後の1866年ということがわかった。
拙著「グッピーへの招待」にフィリッピをイタリアの学者としたのはスペインの間違いであり、最初の発見者もレクメア・グッピーではなくスペインのフィリッピであることになる。
※和泉克雄らしいところ 原文
- なぜ今でも多くの人が<赤い色>にひかれるのか?<赤い色>を好むのは、子供と老人がふつうで、女でも熟すれば、赤より他の色を好むようになる。子供と老人が好む色を、青年、壮年の者が好み、それをもって<至上の色>とするのは、ものを見る眼が幼稚のままであるか、或いは衰退に至っているかである。
そのような視覚的な見解は別にしても<赤いグッピー>が遺伝的に見て、最も速く、<劣性形質>になることを、この色をこばむ人々は知るに至った。まして、メスの尾びれのうすよごれたピンク色など、何をかいわんや、ということになる。
今日にあっても<赤いグッピー>を好む人には<欲深き少女趣味>の持ち主の多いことも当然と言えるだろう。
2,グッピーとグロンサン
- グッピー愛好家が、早く大きくしてすばらしい容姿にしたいため、グロンサン糖衣錠をすりつぶして粉餌に混ぜ与えたら、翌日全滅した、と言う話から、ホルモン剤の話へとすすむ。
すばらしいグッピーは、基本的な飼い方と、グッピーに対するその人の<心>が問題なのだ、と云う。
さらに、グッピーのような趣味性のつよい生物では、どのような試みも、<美>を目的とし、そのためにはあくまでも自然に則した方法がよいのであると、結ぶ。
色彩、大きさも申し分のない成魚が、皮膚ガンからカイヨウになる、そして遺伝性らしい件について、分析した結論を原因を6項目、療法を6項目掲載している。
-----メモ-----
1963年=昭和38年
1861年=万延2年
1866年=慶応2年
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