「フィッシュマガジン」 創刊3号 第2巻1号 昭和41年1月 その2
本文 ※海水魚の記事は省略しています。
ミミズ、赤虫の培養
- ヒメミミズとユスリカの培養。特にヒメミミズについては良く書かれている。
放射能で品種改良(東京都水試水元分場)
- 昭和38年4月より放射能(コバルト)を利用して金魚の品種改良を試みている。受精率は一応良かったが、孵化率は非常に悪く、孵化直後の斃死も多かった。
200~12800γの照射を行って、現在、200γは3代目、400~12800γのは2代目である。
みんなで孵化を楽しみましょう ネオンテトラ 牧野信司
人工孵化が難しい原因
1,種親の良いのが見つからぬ
- 20~30匹の若いネオンを求め、生後6ヶ月で種親になるから雌雄を分ける。
雌は前から見ると腹部が膨らんでいる。雄は雄同士の中で一番威張っているものなら合格。
2,水になじまない
- やや酸性(PH6.4)位が一番良い。6.8位でも大丈夫で軟水が良い。
3,時季に合わない
一番良いのは冬期12月から3月。
4,光線が合わない
- やや薄暗いところが方がいいので、蛍光灯の下に新聞一枚敷いた位からもれる程度が丁度理想的である。
5,容器が悪い
- 水質が変わってしまうものは良くない。温度はやや高めの28~30度位が良いようである。
変わった熱帯魚(3) 木登り魚 牧野信司
- なぜ「木登り魚」と名付けられたかは、1797年、東インド会社にいたダルドルフという人が、椰子の木の上でこの魚を見つけた。そこで動物界の研究者に発表し世界的センセーションを起こした。その時の報告書に「この魚が椰子の木を上り、その果汁を吸っている」と書いてあったそうである。
実際は陸上を這っているときに、鳥によって木のてっぺんに吊されたようだ。
座談会 <続>熱帯魚の魅力を語る
平林たい子(作家)、皿井長四郎(東京慈恵医大講師)、小田原利光(小田原甲殻類博物館長)、木村重(本誌監修者) <司会>藤井安雄(藤井病院長)
平林氏が水草を植木鉢に植える話から
- (平林)肥料としてエビをやっている。
(司会)私は煮干しをさしている。
(平林)エビオスを底の方にやります。上の方にやると溶けて水が悪くなる。
(小田原)ハイポネックスなんかどうでしょう。効果が出るまで実験はしていませんけど。
司会者が多種を水槽に入れる話から
- (司会)アストロノータスを買った人が、どっさり小さい魚を入れたら、アストロノータスは大きくなるけど、他の魚はいなくなる。あれは売る方も無責任だったですね。売る方でも知らなかったんでしょうね。
ジキンの色を薬品処理する話から
- (皿井)平林先生のグッピーの雌は、10年前のグッピーの雄みたいなしっぽですね。
(平林)赤でも、青や黄色と、あらゆるものがございます。
(皿井)10年でこうなったんですから。
(平林)あれは私じゃないんです。ハンブルグの何とか氏がやったんです。
・・・・・
(平林)いまは赤いのなんか幾らでもあります。白いものもありました私のうちに・・・
・・・・・
(平林)自分の持っている魚で、白地にほのの模様がちょっとついている。黒のスポット模様がついているんです。
循環濾過式飼育水槽のろ過材について 吉原喜好
1,植物を利用する方法
2,砂礫を利用する方法
3,化学的方法
循環水槽
濾材の選択
1,色
2,砂の種類
3,砂の大きさ、量、厚さ
濾過砂の手入れ
濾材にゼオライトを用いての飼育実験
1,アンモニア態窒素吸着試験
2,PH値の変化
3,循環濾過飼育実験
ディスカス 編集部抄訳
- 米国で紹介されたディスカスの孵化方法についての、興味深い飼育者の記録である。
以上で創刊3号の紹介は終わりです。
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