「趣味の熱帯魚と金魚」 牧野信司 昭和33年 その5
第2編 趣味の金魚
※P.175~199
※水槽飼育を主眼に書かれている。
第1章 金魚の歴史
簡単な系統図あり。
第2章 魚体の名称
- 金魚の特徴として、一般の魚類と異なっている点は、しりびれが一対になっているものがあるという点。金魚全部ではなく、リュウキン、ランチュウ、オランダシシガシラ、ワキンの一部。
第3章 金魚の種類
- イラストはシュウキン、リュウキン、シュブンキン、リュウキン(フナ尾)、ワキン、オランダシシガシラ、ランチュウ、チョウテンガン、デメキン。結構良く描けています。
1,ワキン
2,リュウキン
- 外国ではフナ尾をニンフ、三つ尾、四つ尾をジャパニーズ・フライングテールと呼んでいる。
江戸中期に中国より琉球をへて輸入された。
3,デメキン
明治後期に中国より入ってきた。
4,チョウテンガン
現在では少なくなってきている。(※この当時の話)
5,シュブンキン
わが国で作り出された種。
ヒブナとフナ尾のワキンと三色デメキンとの交配種
6,シュウキン
- 卵にリボンを結びつけたように見えるので、外国ではエッグフィッシュと呼んでいる。
7,ランチュウ
金魚の中でももっとも高級種。
8,オランダシシガシラ
第4章 金魚の見方と採点法
1,フナ尾リュウキンの採点表
尾ひれ 27点
からだ 25点
背びれ 20点
色 彩 18点
他のひれ 5点
スタイル 5点
合 計 100点
リュウキンの採点表
尾ひれ 26点
からだ 24点
背びれ 18点
色 彩 18点
しりびれ 5点
スタイル 5点
他のひれ 4点
合 計 100点
2,デメキンの採点表
フナ尾 其の他
尾ひれ 19点 18点
からだ 19点 18点
目 18点 18点
背びれ 16点 14点
色 彩 18点 18点
スタイル 5点 5点
しりびれ 5点
他のひれ 5点 4点
合 計 100点 100点
3,チョウテンガンの採点表
目 32点
からだ 18点
尾ひれ 18点
色 彩 18点
しりびれ 5点
スタイル 5点
他のひれ 4点
合 計 100点
4,シュブンキン採点表
尾ひれ 32点
からだ 20点
背びれ 20点
色 彩 18点
スタイル 5点
他のひれ 5点
合 計 100点
5,ランチュウの採点表
頭 32点
からだ 18点
尾ひれ 18点
色 彩 18点
スタイル 5点
しりびれ 5点
他のひれ 4点
合 計 100点
6,オランダシシガシラの採点表
頭 18点
からだ 18点
尾ひれ 18点
色 彩 18点
背びれ 14点
しりびれ 5点
スタイル 5点
他のひれ 4点
合 計 100点
第5章 飼育にあたって
第1節 水質と水温
- 一般に飼われている金魚の状態を見ると、大部分が酸素不足で金魚が水面であっぷあっぷしている。
適温は平均して15~20度ぐらい。
第2節 水槽の収容力
水槽の号数と3cm、5cmの匹数を表にして掲載。
第3節 金魚の持ちはこび方
水を少な目にする。長時間かかる輸送は2,3日絶食させる。
第4節 水草の種類と水草の役め
カボンバ、アンブリア、アナカリス、ミリオフィラムなど。
第5節 餌の種類とあたえ方
- エサが不足で死ぬことより、与えすぎて殺すことのほうが多い。
第6節 病気の手当と害虫
- 魚の病気は飼養者の管理が不十分であるとでる。
病気の前触れとして感冒にかかることがある。水温が急に下がったりすると出るもので、梅雨の頃に多く、これにかかって抵抗力が弱ると、他の病気に冒されやすくなる。
泳ぎ方が変だったり、表皮が白い膜に覆われたら、適温に移しアクリフラビン溶液に入れ予防する。
第7節 金魚の繁殖法
- 種親に使う魚は、3才(丸2年)以上のものがよく5才ぐらいまで使える。
雌はだいたい1匹でよろしいが、雄は2,3匹合わせる。
水が新しくなり、水温が高くなると翌日あたりから産卵する。
産卵は水底ではなく水面下で行われる。
以上でこの本の紹介は終わりです。
« 「趣味の熱帯魚と金魚」 牧野信司 昭和33年 その4 | トップページ | 「ザ・フィッシュ・ワールド」 創刊号 バレンタイン 昭和54年 »
« 「趣味の熱帯魚と金魚」 牧野信司 昭和33年 その4 | トップページ | 「ザ・フィッシュ・ワールド」 創刊号 バレンタイン 昭和54年 »
コメント