「趣味の熱帯魚と金魚」 牧野信司 昭和33年 その2
表紙
エンゼル・フィッシュ
裏表紙
リュウキン
扉
ディスカス
口絵 ※写真に着色している感じ
- グッピー(ファンテール、ダブルソード、ラウンドのキングコブラ)、ソードテール、ピラニア、レポリナス、フラグ・フィッシュ、ペルマト
ランチュウシシガシラ、クロデメキン、リュウキン
はじめに
・・・・・機械文明の発達にともなって世の中がすべてスピードアップされ、・・・・日々の生活にもうるおいが少なく、神経質な人はノイローゼという文明病にわずらわされてしまう。
・・・・・このような気持ちを和らげ落ちつかせる最善の方法は、自然の美しさと静けさを求めて喧噪な生活から逃避することによって、大部分その目的を達せられると信ずる。
・・・・・多くの家庭では室内に魚類の美しい生態情景を再現し、心のオアシスとして夢のような醍醐味にひたっているのである。・・・・・
1958年6月 日本熱帯魚研究所 牧野信司
本文
第1編 趣味の熱帯魚
第1章 熱帯魚のおもしろさ
第1節 魚をかうということ
- 1925年頃に、横浜にはじめてソードテールが数匹輸入された。
1927年ごろには数十種になる。
戦後は1949年頃からぼつぼつと一部の人たちに見出され、話題に上るようになった。
第2節 熱帯魚の良い点
- 形、色彩、水槽で飼える、繁殖が簡単、習性、種類が多い
第3節 はじめて熱帯魚を飼うときの注意
- 値の高い魚ほど飼育が困難。
乱暴な魚はのぞくこと。
第2章 飼育をはじめる準備
第1節 水槽の種類をそろえる
- 変形の水槽は魚の形が正しく見えないので感心しません。
近ごろはステンレス製の水槽ができている。
第2節 器具の種類と使い方
- 各種器具の説明。
第3節 砂と貝の種類
- 大磯川砂、海砂
貝 レッド・ラムション、オーストラリアン・レッド、ペーパー・シェル、ポンド、リンベット(マウニファイト※二枚貝)、コロンビアン・ラムション、タニシ
第4節 水草の種類と扱い方 ※各種の説明あり
一般的な水草
- サジタリア、バリスネリア、カボンバ、ミリオフィラム、ウォーター・スプライト、ルドウギア(※ルドウィジア)、ヘアーグラス、スパター・ドッグ(コウホネ)、ウォーター・ファン、リシア、ニテラ、アナカリス、ハイグロフィラ、ウォーター・レタス
高級で珍しい水草
- ウォーター・クローバー、クリプトコリネ、バナナプラント、アマゾン・ソード・プラント、アポノゲトン(※アルベシアス種があると書いてある)、エクィノドウス・ラジカンス(※エキノドラス)、マダガスカル・レース・リーフ・プラント(状態を良くするには低温にしないこと。30度ぐらいがよい)
第5節 水についての注意
- 塩素の中和、PHの話
第6節 水槽内の飾りつけ
- 熱帯魚の水槽は一種の箱庭です。
エアーは潜水夫模型の装置から出すようにすると、さらにすばらしくなります。(※面白い)
蛍光灯は夏期にはグリーンとかブルー、コバルトなど、冬は白色か天然色がよくうつります。(※本心か)
第7節 照明のしかた
- グリーンのランプを使うと水草がすばらしく青々とします。(※先見的な内容だがADAのアマノ氏が出すまで市場にはなかったと思う。)
後ろ(※後方)から光線を当てると魚の色や模様がはっきり見えないばかりか、からだのうすい魚はレントゲンを当てたように、内ぞうまで見えてしまいます。
第8節 保温ケースのつくり方
- いったん上げた温度をなるべく下げないようにするために保温ケースが必要になる。
6号水槽(60*30*30)の2列3段のイラスト図で丁寧に説明。
第9節 熱帯魚用温室のいろいろ
- A1型、B型、C型、D型、A2型と5種類のイラストで解説。
アマチュア用の温室としては楽しみで魚を飼うのですから、あまり大きいのをつくると世話が面倒になる。
第10節 暖房の方法と燃料の種類
- 温室の暖房法を解説。
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