「フィッシュマガジン」 創刊号 その2
ページ順で紹介していきます。ただし淡水魚だけです。
表紙
- 創刊号の表紙は黄色で赤銅色のベタの雄の写真
魚を研究される皇太子
- 許可か写真が発刊に間に合わなかったのか、遊紙に写真を手で貼っています。
グッピー一筋に十年間 平林たい子
- 作家である平林たい子氏への訪問インタビューと写真。
この後のフィッシュマガジンにも座談会形式で時々登場しています。
水族館めぐり1 上野動物園水族館
質問形式になっている。
年間の維持費は
一番長生きは、又手数がかかるのは
一番苦心なさることは
特色は何ですか
病気はどうですか
天然の個性を生かしたい 江戸家猫八
- 落語家の江戸家猫八氏への訪問インタビューと写真。
師匠は熱帯魚の他、自身で釣ったヘラブナ等も水槽で飼ったいました。
錦鯉300匹 武者小路実篤
- 作家の武者小路実篤氏への訪問インタビューと写真。
東京で庭の総面積1500坪、池だけで100坪余に新潟から品評会特等クラスの錦鯉
70匹を自身の絵50枚と交換で取り寄せた。
魚の必要な栄養と餌 青江 弘
- 蛋白質、脂肪、炭水化物、ビタミンについて2ページにわたり解説。
白点病の予防と新しい治療法 笠原正五郎
- 執筆者は東京大学農学部
白点病について繁殖法、予防、治療法について2ページを割いている。
治療法として ※数値は省略
1,ホルマリン
2,醋酸と過酸化水素水 ※酢酸
3,食塩
4,過マンガン酸カリ
5,塩酸キニーネ
6,メチレンブルー
7,マーキュロクローム
8,硫酸銅
9,アクロマイシン
その他将来はサルファ剤の応用が考えられる
世界の珍奇魚 バシラコ・ニグリカンス 阿部宗明
執筆者は東海区水産資源部主任 名はトキハル
シーラカンスぐらい珍しい海水魚らしい。
金魚・錦鯉の病気と手当 別所充三
2ページで説明。各々症状と手当が書いてある。
皮膚病
1,皮膚に白いものがつく
イ,白点病
ロ,白雲病
ハ,水棲菌病
ニ,泥かぶり病
ホ,鱗立病
ヘ,赤斑病
ト,疱瘡病
鰓病
イ,鰓ぐされ病
ロ,吸虫類寄生
害虫
イ,魚じらみ
ロ,イカリ虫
その他
イ,腹水病
ロ,ガス病
ハ,うき袋病
グッピーの優良品種はこうして作ろう 鈴木清吉
4ページの解説
品種説明
- 普通種、スペード、ポィンテッド(尾が細く、尾の先端がいくぶん上方にとがったもの)、ソードティル(テール 当時はトップとボトムを分けていないようだ)
ダブルソード(ライアテールから発達したものと解説)、ラィアティル(ライアテール)、レース、ゴールデン、タキシード、タイガー
ベールテイル(ベールテール ポール・ハーネルによって作成され改良が重ねられた。デルタ・グッピーは特に尾の開いた優良なもの)
器具、水槽
親魚の入手、購入
- 良い親魚から悪い仔魚がとれても、悪い親魚から良い魚が得られることは少ない。
ベールテール種の場合、赤を地色とするときは、明るい色彩を選ぶ。
雌は俗な言い方をすると、気品のある雌がよい。
餌料
繁殖
仔魚の育て方
種親の育成と選択
新品種の育成
放射線で魚の品種改良 東京農大
- 東京農業大学育種学研究所の多紀先生と書いてあるので、熱帯魚の飼育本も執筆している多紀保彦氏のことだと思う。
ちょっと恐い話だが、最初の目的は「赤い縞のあるエンゼルをつくろう」といことだったが、生まれる子は奇形が多く、縞の数が多いぐらいであった。
照射角度を変えての実験が必要になるらしい。
魚紳士録 1,ケツギョ 木村 重
- 後に緑書房から2度にわたり出版された同名の書「魚紳士録」はフィッシュマガジンの創刊号から連載が始まっていました。
内容は2ページにわたり、ケツギョの種類、食性、生長度、産卵・孵化、伝説、食べ方等について書かれている。
因みに別名は桂魚、鮭魚、水豚、牡水豚で、北京辺りではホアチュイ(花季魚)が通称である。
ついでにコウライオヤニラミについては、内田恵太郎氏の「稚魚を求めて」に興味深く書いてある記されている。
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