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2008年9月 4日 (木)

「金魚の飼い方 附・熱帯魚」 木村四郎 その4

本文続き

 第16節 金魚の淘汰と選別
  第1回目の選別
   孵化後2週間ぐらい、1糎位の時

  選別の方法
   蛤貝に柄をつけたもので、水と一緒に掬い取る
   選別後は1m2あたり60尾内外で飼育

  第2回目の選別
   第1回目後から2~3週間後、2糎内外の時
   ミジンコからイトミミズへ切り替える。頭位の分量が適当

  らんちゅうの選別
   不合格にすることを「ハネ出す」という。

  • 第1回目は孵化後10日乃至2週間目位。ハネ出すものを、尾形、心、背に分け実寸大のイラストで説明。
    2ヶ月位からの悪い例を5ページ分のイラストで解説。

  色による選別

  • 体の白いもの大部分白いものは淘汰する。関東では「シラッコ抜き」という。

   商品的名称と品位は
    更紗    白と赤の斑         上
    多赤更紗 赤が多い斑         上
    多白更紗 白の多い更紗       下
    腰白    尾の白いもの        下
    背赤    背部の赤いもの      上
    腹模様   腹部に斑のあるもの    上
    六鱗    体が白、各鰭の赤いもの 上

  鰭による選別
   秋までには3回位は行いたい。

 第17節 金魚の害敵とその防ぎ方
  以下の害敵とその対策を結構詳細に解説してある。
  ※すごいのは野鼡(のねずみ)チフス菌をまく方法

  獣類
   猫、ねずみ、いたち
  鳥類
   かわせみ(翡翠、しょうびん)、ごいさぎの類、こあじさし
  魚類

  • うなぎ、なまず、らいぎょ、その他の魚類(餌を食べてしまうハヤ、オイカワ、クチボソ等)

  昆虫類 近代戦のように空から爆撃を受けるようなものです。

  • げんごろうの類、がむしの類、とんぼの幼虫(やご)、たがめ(カッパ虫)、たいこうち、みずかまきり、こおいむし、まつもむしの類、みずむし(ふうせんむし)

  寄生虫
   うおじらみ(ちょう)、いかりむし

 第18節 金魚の病気と治療
  以下の病気について、症状や治療法を解説。

  • 白点病、白雲病、鰭腐病、鰓腐病、白黴病、気胞病、その他の病気

 第19節 金魚の飼い方いろいろ
  観賞用硝子容器での飼育
   容器で飼える金魚の数
   餌の与え方
   換水
   容器飼いの金魚を長く飼うには

  かめで飼うには
   水換え

  コンクリートの飼育池で飼う場合
  睡蓮池や泉水などでは

 第20節 金魚の観賞用器具

  • ※目次ではありますが、「第19節 金魚の飼い方いろいろ」と兼ねています。

 第21節 金魚の王様「らんちゅう」の一年中の飼い方心得
  1,2月

  • 砂ほこり、煤煙を取り除くため月に一度位、上水をすくい取る。
    餌は暖かい日だけ、嘗める程度与える。
    温かい日中だけ防寒用の上覆いを取り除き日光に当てる。

  3月

  • 少しずつ餌を殖やし、来るべき産卵に備える。
    暖かい日を選んで、汲み置きの水に、古い水を3~4割位入れ水換えをする。
    冬囲いも、中旬過ぎに取り始める。

  4月

  • 餌を充分与える。
    水換えは古い水を2割程度入れて、3,4回行う。
    夕方は簾を全面にかけ、日中は北側半分にし日光をあてる。

  5月

  • 上旬(八十八夜前後)には一番仔を産卵
    気温が上がるので、日中には簾を、上旬は2分、下旬は4分まで覆う。
    産卵用親魚の水換えは新しい水で、その他は古い水を少量加える。

  6月

  • 梅雨期間は水温が下がるので、餌は控えめにする。
    水換えも余り行わない。
    暑さが酷しいので、覆いは6,7分、夜は取り除いて通風をよくする。

  7月

  • 餌を充分与え、成長させる。
    水換えも4,5日位で行う。
    稚魚は色変わりするので、幾分餌を控える。
    日覆も当才魚は5,6分、親魚は7,8分かけ、簾と水面をすかせ風通しよくする。

  8月

  • 7月と同様
    蒸すので、通風に注意する。

  9月

  • 水の温度も、日中と夜間で相当あるので、夜は簾をかける。
    当才魚では雄の成長が鈍く、僅かだが追尾も現れるので雌雄の区別が出来る。
    水換えは古い水を2、3割加える。

  10月

  • 日中は出来るだけ日光にあてる。
    餌は午後3地以降与えない。
    水換えは9月と同じ。

  11月

  • 日中は十分に日に当てる。
    暖かい日には充分餌を与え、冬越しの態勢を整える。
    冬囲いを月末までに完成させる。

  12月

  • 晴天で暖かい日には、ボーフラ、アカコを嘗める程度に与える。
    風のない暖かい日には、10時頃から3時頃まで、日光に直射させ暖める。

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