「金魚の飼い方・ふやし方」 新井邦夫 その4
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第4節 魚病の原因とその手当
観察で次に点に注意する
1,色や艶
- 平素より粘液分泌が極端に多かったり或いは反対に少なかったりして、何となく精彩を欠いている。
2,運動状態
- 群から離れていたり、静止して動かない、身体を擦りつける、跳躍しる場合。
3,鰓の色
黒ずんでいたり、白っぽいとき
以下症状、手当と治療法が詳細に解説してある。
イ,まつかさ病(鱗立病、松皮病)
ロ,わたかび病(わたかぶり病、みずかび病)
ハ,白点病(疥癬病)
ニ,ちょう(魚虱)
ホ,いかりむし
ヘ,便秘
ト,腸炎
チ,心臓病
リ,卵の病気
第5章 容器の大きさと飼育尾数
- 例を挙げるなら、縦横20糎水槽では、4~5糎の和金なら2尾、3尾が適当。
らんちゅうの飼育池で、0年魚でも30尾から10尾、2・3年魚で6尾位が1坪の収容数の常識となっている。
第6章 金魚の飼い方
金魚飼育は研究次第である。
イ,室内装飾としての金魚飼育
- 金魚鉢は飾るだけの容器とし、育て、休息できるところを別に作る。
ロ,金魚の生れ故郷
養魚場を考える
ハ、水槽の選び方
最低でも縦横30糎乃至40糎が限度。
ニ,金魚を求めるときの準備
同じ種類の同じ大きさの金魚を選ぶ。
ホ,水槽の管理と金魚の飼いかた
- 置き場所、水換えの時期・時間、水温計の必要性、餌の与え方について解説。
ヘ,趣味としての庭池飼育
位置について
1,東南に開放した日当たりのよいところ。
2,北又は西は建物や木立によって囲まれている。
3,適当な勾配がとれて、注水及び排水が容易。
4,井戸又は水道に近い
コンクリート池の数
- 親魚池1面、ふ化池兼稚魚池1乃至2面、予備池(水換池)1面で計3・4面
ト,誰にも造れる1坪池
著者が造った池をイラストで解説。
- 型枠は素人には難しいので、万年塀の材料であるコンクリート板を使うといい。
一枚の大きさは、6尺*9寸6分でこれを4枚使う。
チ,金魚の購入と雌雄の鑑別
- 1年を経過した魚であれば臀鰭の大きさや追星でわかるが、小型の魚は肛門によって鑑別する以外ない。雄魚の肛門は楕円形で雌より小さく、雌魚では円形でやや突出している。
他所より求めるときは、その年に生まれた零年魚の、姿の定まる9月頃がよい。
らんちゅうは、生後1、2ヶ月目位がいい。
リ,産卵の準備
- 産卵は八十八夜(5月2日)を相前後した、水温17、8度に昇る頃に始まる。
雌雄の隔離、産卵月、魚巣、ミジンコの用意について解説
ヌ,卵の採りかた
- 親魚の放養、雌雄比率、年令、2番仔の産卵準備について解説。
ル,ふ化から稚魚の餌付けまで
- ふ化池、卵の消毒、雨水対策、餌付け後の換水、1回目の選別について解説。
ヲ,稚魚の飼育から取揚げまで
(附・らんちゅうの飼い方)
養魚池の話が中心。
らんちゅうについて
- 選別は7月末頃までには1坪池に20尾、10月末までに10尾を目標とする。
梅雨中の換水は天気の良い日以外は避ける。
ワ,金魚の色変り
- ふ化後1ヶ月位の稚魚は鮒色をしているが、6月頃になると黒色が増して、やがて橙黄色(だいだい)に変色する。
色素胞(しきそぼう)、虹胞層(こおぼうそう)、調色、餌の種類による体色、らんちゅうの色模様について解説。
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