「神戸の淡水魚」 大前泰男 その4
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※稀少魚種の場合、特定できる河川・地名等は伏せました。
第5節 外国からきた魚 5種
33,タイリクバラタナゴ(コイ科)
- 日本へは1942年にハクレンなどの他も魚に混じって入ったものらしい。
各地に放流されニホンバラタナゴと競合して勢力を伸ばしてきている。また、両種の交雑化がすすみ純粋のニホンバラタナゴの減少が広い範囲でおこっている。
神戸市内では明石川と武庫川に生息する。
34,カダヤシ(グッピー科)
- ボウフラ退治のため1913年、北アメリカから移入された。蚊よりも日本のメダカを絶やすという皮肉な面があらわれている。
神戸市内では兵庫運河に生息している。兵庫運河は淡水と海水の混じった場所である。
35,カムルチー(タイワンドジョウ科)
- 1923~1924年に朝鮮から日本に持ち込まれたのが最初で、今では本州・四国・九州各地の平野の池や沼、川に広く分布している。
食用になるが寄生虫を持っていることがあり注意したい。
神戸市内では1河川を中心として、その回りの池や沼に生息している。
36,オオクチバス(バス科)
- 一般にブラックバスと呼ばれ、1925年に北アメリカから移入さた。
このブラックバスは、そこにすむ在来の日本淡水魚をはじめ、大型甲殻類、水生昆虫などを飽食し、絶滅あるいは減少の危機に追いやり、各地で深刻な問題となっている。
神戸市内でも昭和50年代後半以降、急速に広まってきている。武庫川をはじめ、各地の貯水池や明石川などで繁殖している。
オオクチバスの産卵
イラストで半ページを使い説明
オオクチバスの脅威
- 神戸市内のとある貯水池でのオイカワとブラックバスの捕食の様子を写真で解説。
オオクチバスの魅力
1,スポーツ・フィッシング
2,グルメ
オオクチバス料理のアラカルト
1,さしみ
2,バター焼き
3,フライ
4,空揚げ
37,ブルーギル(バス科)
- 1960年に北アメリカから移入されたが、現在では関東・関西・四国の各地に広く分布している。ブラックバスほどではないが、害魚とされている。
西区に点在する池や明石川水系にすむ。また北区では武庫川をはじめ各地の池にも必ずといってもいいほどすみはじめている。
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